アカントアメーバ角膜炎

近年、感染する人が増えてきている「アカントアメーバ角膜炎」。最悪の場合失明することもあるという恐い病気です。
アカントアメーバ角膜炎の感染者は90パーセントがコンタクトレンズ使用者と言われています。
アカントアメーバは土の中や水の中にいる原生生物で、水道水や家の中のホコリにも存在しています。通常は人には無害なもので、角膜も健康な状態であれば感染することはありません。
しかしコンタクトレンズ使用者は角膜にキズなどができやすく、そのキズからアカントアメーバが侵入してしまうのです。
ア カントアメーバ角膜炎は目ヤニや目の痛み、異物感などの症状がありますが、ゆっくりと進行するため自覚症状が少なく、初期段階ではあまり気づかないことが 多いそうです。そのため、異変を感じて病院に行った時には、かなり病状が進行している場合が多いのです。さらに特効薬がないため治療が困難な病気でもあ り、完治するまで数ヶ月かかることもあります。角膜にキズが残ってしまい視力が戻らない場合もあります。
アカントアメーバから目を守るために大切なことはもちろん、コンタクトレンズのケアをしっかりとすることです。
使 用している方も多いMPS(マルチパーパスソリューション)と呼ばれる洗浄・消毒・保存が1本でできる溶剤ですが、これは浸けておくだけで全てができるも のではありません。必ず、こすり洗いをしっかり行ってください。そしてMPSを入れるコンタクトレンズケースも毎日しっかりと洗い、必ず乾燥させてから使 用してください。
毎日のコンタクトレンズケアは面倒臭いとおろそかになってしまうこともあると思いますが、目は一生のものです。
定期検診を受けつつ、しっかりとケアをして大切な目を守りましょう。