目の疲れやすい人が選ぶ2ウィークデュオ

現代人にとっては目の疲れというのはどの方にも起こりうる症状の一つです。遠近両用となると、老眼が始まった方に使用されるものとされますが若い方が使う際にはどうもネーミングが気になる・・・という方もいらっしゃいます。

2ウィークデュオですが、パソコン作業やスマホを含め手が届く範囲の距離を見ることが増え、目の調節力を酷使しながら生活をされているという患者さんも多いのです。近くの距離を見続けることは、自律神経がうまく働かなくなることもあり身体に様々な影響を及ぼします。目の疲れのほかにも、頭痛や肩こり、ひどいときは吐き気までという事もあります。

PCメガネはいかがとお勧めはするも、仕事中だけはコンタクトレンズだという方もやはりいらっしゃるので、そういった場合はメニコン社より「2ウィークデュオ」という製品があることをご紹介しています。
2WEEKデュオ
遠くの見え方はそのまま、手元にピントを合わせるときの手助けをしてくれるような見え方を実現しています。

実際に使用してみると、見え方そのものは変わりません。しかし、夕方以降の”目の疲れ具合”という点ではいつもより楽になるはずです。

パソコンに向き合う社会人の方はもちろんですが、受験勉強をされている学生の方にも使っていただけるものと考えます。

マルチフォーカルとバイフォーカル。どちらの遠近両用が良い?

遠近両用コンタクトレンズには、その名称に「1day○○○マルチフォーカル」とか、「2week○○○バイフォーカル」ってネーミングの製品が多いと思います。どちらも遠近両用コンタクトレンズには変わりないのですが、レンズに入っている度数の分布具合に大きな差があります。そのため、物の見え方にずいぶんと違いが出ます。

マルチフォーカル上の図は、プレミオ遠近両用のマルチフォーカルデザインの度数分布図になります。マルチフォーカルとネーミングが付いているものは、緩やかに遠く~近くを見る度数に変移していくつくりで、焦点が多数あるといった構造になっています。視線を遠くから近く(逆も)へ動かしたときにスムーズに視界が切り替わります。また、遠とも近ともとれないくらいのいわゆる中間距離を見せるのが得意なのです。

しかし、どちらか一点となると話は別です。長時間の細かい手作業などをする際に使うと考えると非常に満足感に欠けると言われます。そのため遠くも近くも、まぁまぁ・・な見え方と思われる患者さんは多いです。日常生活に必要ないわゆる生活視力(0.7~0.8くらい、手元は新聞が読めるくらい)が確保できるという点に重点が当てられています。

対してバイフォーカルのレンズは遠くと近くの2点、焦点があるようなつくりになっています。そのため、遠くなら遠く、近くなら近くという1点を見た時ではマルチフォーカルタイプに比べて見え方の満足感は高いとされています。下の図がプレミオ遠近両用を例にしたバイフォーカルタイプのつくりです。
バイフォーカルしかし、遠く~近く(逆も)といった視線を変えたときや中間程度の距離が非常に見えにくいと感じられます。ですので、一点を見ることの多い事務作業などをされる場合にはこちらを選択するほうが楽になることが多いです。車の運転は慣れれば問題ないとは言われますが、最近ではカーナビの画面を一瞬見て、すぐに前方を見ることが多いので注意が必要です。

コンタクトケアは選び方を間違えると、目に傷が!!

昨日紹介いたしました「クリアデュー」。眼科側として他のケアシステムよりお勧めする理由が感染症の予防の他にも、もう1つ重要なことがあります。

それは薬局等でお手軽な価格で売られている洗浄消毒剤の中には、消毒剤によって目に傷をつけてしまう製品もあるのです。消毒洗浄の力が目に対して強すぎると、レンズ内面に残っている液の成分が角膜上皮に影響を与え、結果として角膜(黒目)の傷になります。

目に及ぼす影響右の写真の矢印のあたりに、無数の白い点々のようなものが見えると思いますが、実はこれらが傷です。(クリックで拡大できます)

ケアは”これ1本で、ソフトコンタクトのケアは完了!”というタイプのものと、レンズはシリコンハイドロゲル素材のレンズを使用されている方にこの症状が多く見受けられます。なかでもケアの消毒の力が強いものには注意です。しかし、消毒力が低いものだと汚れ落ちや感染症のほうが心配されますので、何ともいい難いところです。

では、クリアデューはというとしっかりと中和をしてから目にレンズを入れますので角膜に与える影響はほとんど無いとされています。レンズはしっかりと洗浄消毒ができて、目にも優しいとなると選ばない理由が見当たらないですよね。(※ただし、クリアデューはヨードにアレルギー反応を起こす方は使用をお控えください。)

視力と認知症。

高齢になった時に認知症になる確率は、実は視力に大きな影響を受けると言われています。 視力が悪いのに眼科の受診をせずに放置した方は、そうでない方よりも認知症になる確率が950%も高かったとも言われているくらいなのです。

老婆この視力が悪いというのは、「見えないピンボケの状態を放置している」ということで、裸眼視力が0.1しかなくても、メガネとかを掛けて視力が1.0くらいになっているということであれば悪いという括りには入りません。

人間は実にその活動において、9割以上の情報を目から得て行動をしています。目は脳の一部です。目から入った情報が脳に伝わり処理されるというごく当たり前のことが、高齢になるにつれて脳を刺激する大変重要な役割を果たします。

この脳への視覚的刺激がなされないと、どんどんと脳は使われなくなっていきます。これが認知症への第一歩となります。視力を確保して、物が見えるという喜びが薄れていくことを回避する努力が必要なのです。物が見えないと、例えば本も読めない・テレビも見えない・散歩したり外出するのも億劫になる→何をしてもつまらない、やる気が起きない。といったような体調的な悪循環すら生じます。

そのためメガネなどで視力の矯正を行う、白内障などの手術を受けて視力を回復させる等して、 放置せずに適切な視力確保を行うことが認知症予防に大変効果をもたらすという事になるのです。

まつげを大切に

私たちの目の周りに生えている「まつげ」。女性にとっては目を大きく見せてくれたり、女性らしさをアップさせてくれたりなど、長さや量といった見た目的な部分で意識している人は多いと思います。

しかし、そもそもまつげには大切な役割があります。
埃やゴミなどが目に入って眼球を傷付けるのを防いだり、細菌などが入るのも防ぐため眼病の予防にもまつげは活躍しています。
さらに、まつげは何かに接触すると敏感に感知する機能があり、異物を感知するととっさにまぶたを閉じるためのセンサーにもなっているため、まつげは目にとってとても大切なものなのです。
アイメイクにおいてまつげは重要なポイントになりますが、過度なアイメイクはまつげを痛める原因になってしまいます。メイクをする際にビューラーで強く挟む刺激、メイクを落とす際にまつげを擦る刺激、抜け毛や切れ毛の原因になるので、優しい力で行うようにしましょう。
ウォータープルーフのマスカラなどのメイクの落とし残しも毛穴のつまりの原因になり、まつげの毛根にダメージを与えてしまいます。落ちにくいマスカラは便利な時もありますが、毎日使用するのは避けた方が良さそうです。
その他、ストレスやホルモンバランスの乱れ、栄養不足などでもまつげの成長に悪影響を与えてしまいます。
まつげは見た目だけのものではなく、目の健康を守るための大切な身体の一部なので、大切にしましょう。

コンタクトレンズとメガネ

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コンタクトレンズを使用している方、メガネは持っているでしょうか?
コンタクトレンズは正しく使用すればとても便利なものですが、目に直接触れているもののため、いつトラブルがおこるかわからない危険もあります。

目は空気中から酸素を取り入れているため、コンタクトレンズで目を覆ってしまうと目が酸素不足になってしまいます。コンタクトレンズには酸素透過率の高い種類のものもありますが、やはり長時間コンタクトレンズを使用していると目が酸素不足になってしまうのは避けられません。

毎日朝起きてすぐにコンタクトレンズを装着し、夜寝る直前に外す…休日に家にいる日でもコンタクトレンズを使用している…という方は、できるだけメガネを併用することをオススメします。
家に帰ってきたらすぐにコンタクトレンズを外してメガネに、休日は目を休ませるためにメガネで過ごす…例えばうたた寝をしてしまっても裸眼ならば安心です。

外出する時にしかコンタクトレンズを使用しないためメガネを持っていないという方もいますが、目にはいつトラブルがやってくるかわかりません。角膜にキズがついてしまったり、結膜炎になった時などは治るまでコンタクトレンズは使用中止の指示が出ることが多いです。そういう場合にメガネが必要になってきます。
いざという時のため、しっかりと自分に合ったメガネを作成しておくようにしましょう。

老眼が進むほど、0.25の度数が大切。

通常コンタクトレンズの度数は0.25刻みで製造されています。度なしを「0」とすると、近視の場合ならば -0.25 → -0.50 → -0.75 → -1.00 → -1.25というように-0.25ずつ度数が増えていきます。しかし、-6.00を超えたあたりから0.50刻みになってしまうコンタクトレンズが多く存在します。確かに強度近視であれば、-0.25くらい度が強くなって、何が変わるのだろうか。ほとんど見え方が変わらないと、視力検査をしていてもお答えいただく方が多いのは事実です。

しかし、老眼が進んできた世代にとっては、この「0.25」の重要性が改めて実感できるのです。遠近両用コンタクトの構造は単焦点のレンズとは一味違うものになっているため、遠くを見るときにはあまり見え方が変わらなくても、手元の視力を改善するために調整する「0.25」の度数には非常にありがたみを感じるのです。

近年は使い捨てコンタクトレンズが増え、以前のように受注製作をするようなことが大幅に減少しました。そのため、度が合わなかった場合でも「度数を調整」するのではなく、コンタクトレンズの種類まで変えないといけないといった事になります。

せめて遠近両用コンタクトレンズくらいは度数0.25刻みで作製してもニーズがあるのではないか思われます。

寒暖差で起こるアレルギー

今年は暖冬で、本当に冬なのかしら?と思うほどビックリしています。船橋でも先日15度を超えたりするようなポカポカ陽気かと思えば、今週末はまた急に冷え込むような予報でした。

ところで、こんな気温の大幅な変動によってアレルギー症状が起こることがあります。これを「寒暖差アレルギー」と呼んでいます。
コート
寒暖差アレルギーは、特定の部位ではなく全身に症状が現れるのが特徴です。例えば、疲れやすい、だるい、イライラする、睡眠障害、体がおもい、鼻づまりなどが主に挙げられます。

原因は人間の自律神経が影響されていると言われています。自律神経の対応能力は寒暖差7度くらいまで。対応できないと、体の不調となって様々な症状が現れるということです。花粉症やハウスダストなど、アレルゲン(=アレルギーの原因となる物質)が特定されているものではありませんので、検査をしてもアレルゲンは検出されることはありませn。

暑さ寒さを繰り返すような気候のときは、とくに体温を一定に保つことが大切ですので、洋服も脱いだり着たりがすぐにできるものを選ぶと良いです。また、筋肉が多いと熱を体内の熱を作り出す作用が大きくなりますので、適度な運動をしておくことも寒暖差アレルギーへの対策になります。

雪山へ行くなら、UVカットゴーグルをお忘れなく!

正月休みは終わりましたが、今日からまた3連休。ちょっとスノボやスキーに出掛けてみようとお考えの方も多いのではないでしょうか。

雪雪山に行く際、紫外線対策は万全でしょうか?真夏のビーチよりも目にダメージを与えると言われています。上から降り注ぐというよりは、地面に積もった雪に反射して目に入る方が心配なのです。気象庁のホームページでも、新雪の紫外線反射率は80%とダントツに高い数値となっています。(砂浜やアスファルト、水面は10~20%程度。草地・土は10%以下です。)

紫外線は人間の目には見えない光ですので、つい注意を怠りがち・・。UVカット付ゴーグルは是非、目全体を覆うようなタイプで紫外線カット率99.9%以上をお使いくださいね!

うっかり忘れた場合は??→目が日焼けします。色白の人が背中を日焼けをすると、黒くならずに肌が真っ赤に炎症を起こしますよね、痛くて仰向けに眠れない・・というようなイメージです。それが目に起こりますから、激痛は必至でともかく痛い!充血や涙が出て、目を開けることすら辛いのです。

大抵は紫外線を浴びてから6時間後くらいに発症しますので、夜間に出掛け先近くの病院に駆け込むことになんてならないようご注意ください。

高評価を得ている遠近両用コンタクトってどれ?

遠近両用コンタクトを希望される患者さんから、「どの遠近両用コンタクトが一番良いですか?」とよく質問を受けます。ですが、目の状態や形状は十人十色。個人差があるので何を基準に「1番」とするかによっても回答が異なります。目に合わなければその方にとって良いコンタクトにはならないのです。

しかし、「どの遠近両用が一番売れているのですか?」と尋ねてこられた患者さんがいらっしゃいました。ワンデータイプの処方を希望とのこと。

購入される販売店によっても売れ筋の商品も違うでしょうし、処方する眼科側としてどうお答えしようかと思いましたが、直近でこんなデータがありました。

2015年(上半期)遠近両用コンタクトワンデー部門のシェア第1位は、クーパービジョン社「プロクリアワンデーマルチフォーカル」との結果が。全体の44.9%のシェアを獲得しているようです。
プロクリアワンデーマルチフォーカル
(※GfK LifeStyle Tracking Japanが販売実績を基に推計した市場規模データによる1日使い捨て遠近両用コンタクトレンズアイテム別販売金額・数量シェア)

という訳で、こちらの患者さんにお話をしたところ、プロクリアワンデーマルチフォーカルを試してみることになりました。(もちろん、目のデータが適合しそうであるということも確認済みです)
ちなみに、質問された理由は製品を選ぶ目安にされたかったそうです。より多くの方が使用できている製品を試しに選んでみるほうが、目に合う確率が高いのではないかと思ったそうです。

確かにいくらメーカー側が広告とかマーケティングに力を入れても、コンタクトレンズは目に合わなければ使い続けることはできませんからね。そういう意味で考えると、プロクリアワンデーマルチフォーカルってすごいのかも!