カラコン使用の7ヶ条

ぱっと手軽にオシャレができるカラーコンタクトレンズ。若い女性を中心に使用者が多く、さらに近年はインターネットでの販売が主流になりつつあるため、高度管理医療機器とも呼ばれるものがいとも簡単に入手することが出来るのが現状です。

同じく比例するように誤った使用方法による眼障害が増加しているのも事実なのです。独立行政法人医薬品医療機器総合機構では、使用方法を必ず守って使用するよう呼びかけています。

【カラコン適正使用7ヶ条】

  1. 購入前は眼科に行こう
  2. 添付文書をよく読んで正しく使おう
  3. 装用時間(レンズを着ける時間)を守ろう
  4. 異常があったら、すぐに眼科へ行こう
  5. 友達との貸し借りはやめよう
  6. ケア用品を使ってケアしよう
  7. 定期検査は必ず受けよう

( ↓ カラーコンタクトの使用方法を動画付きで、わかりやすく教えてくれます。バナーをクリックすると独立行政法人医薬品医療機器総合機構のサイトへ移動します)
PMDAカラーコンタクトの使用者に多く見受けられるのは、

正しい使い方を教わっていない

という点にもあります。眼科を受診して、「使い方」「管理方法」「定期検査の意義」などを知らずに使っているという方も少なくありません。是非、この機会に使用方法を再確認してみてください。

また、夏休みなどを利用して眼科での定期健診を自主的に受けてみるというのもよい事です。自覚症状はなくても、目に傷が出来ていたり片目だけ視力が落ちているなど当人では気がつかないことが発見されるかもしれません。

度付きの水泳ゴーグルと普段のメガネ。

船橋も梅雨明けが先日発表されて、暑い日が続きます。プールや海へこれから行かれる方も多いのではないでしょうか。

紫外線と太陽ところで、この季節になると水泳用のゴーグルに度を入れて作りたい!という患者様からご相談を受けることがあります。「普段使いのメガネの処方箋で作れますか」と、いった内容です。

どちらもメガネであることに変わりはないのですが、普段使いのメガネと水泳用ゴーグルの度を一緒にしてはちょっとツライということはお話をさせていただきます。

水泳用のゴーグルは基本は水中で使用します。空気中と水中では、光の屈折率が違います。(空気(nd=1)、水(nd=1.33)と言われています)
そのため、同じ度を入れて作ってしまうとちょっと度が合わなくなってしまうのです。例えば、近視の方なら、度は弱め弱めに選ぶほうが無難です。また、水中では物の歪みなどはほとんど気にならないくらいになりますので、入れる度数にナーバスになりすぎることはないのです。

当院では、普段使いのメガネの処方は可能ですが、実際のゴーグルのトライアルは残念ながらありません。ですが、眼鏡屋さんの売り場では、普段使い用のメガネの度から水泳用ゴーグルの度に換算して作ってくれるところもあるそうですよ。

結膜浮腫

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白目がぶよぶよに腫れている、ゼリー状に膨らんでいる、との症状で来院される方がいます。
白目の一部が少し腫れているような状態から、白目全体が膨らんでしまって目を閉じることもうまくいかない程の状態のものまであります。
これは「結膜浮腫」と呼ばれるものです。
白目の表面には透明な膜があり、この膜の下に水がたまってしまうと白目が膨らんだ状態になってしまいます。
この状態になってしまう一番の原因としては、アレルギー性結膜炎がある人でかゆみから目をこすってしまったなど白目に刺激を与えたことによるものがあります。
白目がぶよぶよに腫れるとびっくりして慌ててしまいますが、ほとんどの場合で結膜浮腫は時間がたつと自然にひいていきます。目を冷やすことも有効だということなので、保冷剤や濡らしたタオルなどで目を閉じた上から冷やすとそのうち腫れも緩和されるはずです。
結膜浮腫はアレルギー性結膜炎を伴っていることが多く、目薬を使用した方が良い場合などもあるため、腫れがひどい場合やなかなか引かない場合は必ず眼科を受診してください。

夜にスマホを見すぎるのは危険!

布団に転がってから、何気なくスマホを手にとってメール見たり、はまってるアプリやったりしている方、結構いらっしゃいますよね?もし思い当たるなら、少しずつでも画面を見る時間を減らすよう心がけて見て下さい。特に夜、スマホを見ると様々な異常が起こるリスクが高まります。

スマホスマホからはブルーライトと呼ばれる非常に目にとっては強い光が発せられています。波長が短いので空気中の埃や塵などでも散乱します。そうすると、「ブレて見える」と感じ、ピントを合わせる目の筋肉を使い、さらにその画像を処理する脳も疲れます。眼精疲労の症状が大きく出ます。

通常のパソコンに比べてスマホは画面も小さく、その中の小さな文字を夢中になって長時間凝視するケースが多いため、目はとても疲れやすくなってしまうのです。

また、ブルーライトは刺激性が高く、物を見るために重要な器官の網膜や黄斑部にダメージを与えてしまうため、「黄斑変性症」などの発症リスクを高めます。特に夜、暗い状態に目が慣れているところでこの光を見るのが、網膜にとって一番ストレスになるのです。すぐ手の届く範囲にあるスマホだからこそ注意が必要なのです。

病は気から。視力もそうなのです。

眼科医自分が病気になっている!と思い込むような自己暗示にかかると、人間って本当にそうなってしまうことがあります。

例えば、本来は冷たい物なのに「熱くて触ったら火傷するよ!」と思い込まされた状態でうっかり触ったら本当に火傷しちゃった!という事が起きたりします。これは、脳が騙されてしまったことにより起こります。本当は冷たいものなのに、「熱い」という間違った情報が自律神経を作動させてしまい本来では起こるはずもない火傷ができてしまうようなのです。

また、泳ぐのが苦手・・・水泳の時間が嫌だなと思っている子が、水泳の授業の時間になると吐き気や腹痛を起こしていつも見学をしているという事もお聞きになられたことありませんか?

視力もそうで、喧嘩をして眼を殴られてしまって酷い痛みがあった。ぼやけて滲んで見えない。という経験をされた方が、治療して経過をみても一向に検査上は問題がないのに見えない。ということが起こったりします。目に傷もなく、眼底等すべてに全く異常がないのに、「まだ良くなっていないはず」というような思い込みが、本当に見えていないかのような状態を作り上げてしまっているのです。

こういった症状が回復されるまでには大変時間がかかりますが、ご自身でも「少しずつ良くなっているはず」と、ちょっとでも良いの自己暗示をかけてみると改善の糸口になるのです。

緑内障とコーヒー。

「緑内障の方がコーヒーを飲むと良くない。」

コーヒーと緑内障

というお話を聞きますが、これは極めて大量に摂取したらという事に限定されます。主にコーヒーに含まれる「カフェイン」が眼圧を上げてしまうからというのが理由です。コーヒーに限らず、カフェイン入りに気をつける必要はあります。

では、実際に眼圧を上昇させるほどの量はどのくらいなのでしょうか。

とある大規模な実験で、カフェインを200mg以上摂取した方と未満の方で大きく眼圧の上昇に差が出たという結果が出ています。これを基準値として考えると、

一般的なカフェインの含有率(カップ1杯150ml)は、
★コーヒー(レギュラー) 150mg
★コーヒー(インスタント) 70mg

★緑茶(玉露) 180mg
★紅茶 70mg
★緑茶(煎茶)30mg
★ウーロン茶 30mg

手軽に買えるコンビニの缶コーヒーくらいのものであれば、2~3本までの摂取に留めれば問題はなさそうです。全く摂取がダメ!という訳ではないと考えられます。

緑内障と診断されたら…

緑内障とは、モノを見るのに大切な目の視神経という部分に異常が起こり、目から入ってきた情報を脳にうまく伝えることができなくなり、視野や視力に障害が出る病気です。
緑内障の多くは、何らかの原因で眼圧が高くなって視神経が圧迫されてしまうことが主な原因だとされています。
日本では失明原因の第1位でもあり、40歳以上では20人に1人の割合で緑内障の患者さんがいると言われています。

緑内障と診断され治療を開始したら気をつけること、それは処方された薬を正しく使用し続け、必ず定期的に検査を受けることです。緑内障の治療は現段階では治すものではありません。進行を食い止めるものです。そのため、目に見えて症状が改善したりといった結果が見えず、自己判断で治療を中止してしまったり、忘れてしまったりする方が多いようです。
せっかく初期段階で治療を開始しても、放置してしまえばその間にも確実に緑内障は進行してしまいます。

緑内障は早期発見がとても大切な病気です。失明原因の第1位ではありますが、早期発見によって適切な治療をおこなうことでその危険性を減らすことができます。初期段階では自覚症状のほとんどない病気のため、特に40歳を過ぎたら眼科での定期的な検査をうけるようにしましょう。

疲れ目

眼精疲労
「目が疲れる」と来院される方、たくさんいらっしゃいます。
目が疲れる原因は、パソコンやスマートフォン、テレビや読書など、目を酷使することにあります。
自覚症状としては目のかすみ、充血、ショボショボする、目の奥の痛みなどがあります。
「疲れ目」と「眼精疲労」は同じものと思われがちですが、違う意味を持っています。疲れ目は一晩しっかりと休めば治るものをさしますが、眼精疲労は一晩休んでも症状がひかず、治ったと思ってもまたすぐに症状が出てしまう状態のことを言います。
目を疲れさせないためには…
*パソコンやスマートフォンなどを長時間見続けない
仕事で使用している方はなかなか難しいとは思いますが、できれば一時間おきに5分〜10分程度目を休ませることが大切です。目が疲れてきたと感じたらできるだけ遠くを見るようにしましょう。
*しっかりと度の合ったコンタクト、メガネを使用する
適切な視力矯正が行われていないと、目は自分でピント調節をして頑張って見ようとするため、筋肉が緊張して疲れ目の原因になります。定期的に検査を受けて、しっかりと自分に合ったコンタクト、メガネを使用するようにしてください。

目の疲れがたまってリセットできず、眼精疲労になってしまう前に、できるだけ目を疲れさせないように気をつけましょう。

目に油が入ったときには直ぐに処置を!

料理をしていると、気をつけていても目に油が入ってしまうことがあります。油が目の中に跳ねてしうと、本当に凄まじい激痛が目に走ります。火傷

⇒ まずは、すぐに目を冷やします。
水道水で流すよりも、保冷剤や氷などでまぶたの上から数分冷やします。(直接、患部に当てすぎると凍傷になる場合もあるので注意します)

⇒ 目が開けられるなら、黒目の部分を確認します。
黒目が白っぽく変色していないか、充血の程度などはどうか。とっさに目を閉じて、まぶたを火傷しているケースもあります。

⇒ 左右の見え方に差はないか確認します。
交互に目を隠しながら見て、どちらかの目の見え方だけ低下している感じはないでしょうか。

⇒ 感染症防止のために、眼科を受診します。

もし、目を開けることもできない場合は黒目に油が跳ねて火傷している可能性が高いです。眼科でなら、目に麻酔をして症状を確認しますから激痛が酷い場合は先生にお伝えください。いずれにしても、痛みが少し落ち着いたからといって放置してしまうと視力低下などの後遺症が残ってしまうことがあります。本当に大丈夫かどうかを確かめるために、眼科の先生の診断を仰ぐようにしましょう!

夏のスキンケア

まだ7月に入ったばかりですが、真夏かと思うほどの暑さが続きました。昨日今日は少し過ごしやすい気温でしたが、3日の日曜日には三重県尾鷲市で、統計がある1938年以降最も高い38.6℃を記録したそうです。関東でも35℃以上の猛暑日となったところも多く、暑さ対策がいよいよ重要となってきました。

夏は暑くて汗でベトつくため、手早く済ませたいこともありスキンケアを怠りがちです。一見潤っているかのように見える肌も内部では乾燥しているインナードライ肌になってしまっているかもしれません。
紫外線、エアコン、さっぱりしたいからと洗顔のしすぎやあぶら取り紙などでの油分の取りすぎなど、夏は乾燥しやすい要因がたくさんあります。

洗顔後のスキンケアの際、ベタつくからといって化粧水だけで済ませてしまうのはNGです。内部が乾燥しやすい夏こそ保湿が大切なのです。かといって与えすぎはニキビなどの原因にもなるので、オイル分の少ないケア用品を選びましょう。化粧水はしっとりタイプからさっぱりタイプに変えるのも有効です。
化粧水の後の乳液やクリームは必ず使用しましょう。付けすぎてベタつかないようにするために、量は小指の爪くらいの量を手の平にまんべんなく薄く広げ、そして顔全体に包み込むようにしながら数秒間抑えて浸透させます。手の温度で少量をしっかり浸透させることがポイントです。

どの季節もスキンケアは大切ですが、怠りやすい夏こそ意識してケアをするようにしましょう。