「白杖」ってご存知ですか?

白い杖と書いて「白杖(はくじょう)」と読みます。

白杖街中や駅とか、白い杖を持って歩いていらっしゃる方を見かけることはあると思います。では、どんな方がこの白状を持っているかというと、

「目が見えない方が持っている」

という認識は持っていただけているかと思います。

ただ、厳密に言えば「視力に障害がある方」がお持ちなのです。目が見えない=全盲(光すら感じない)というイメージですが、弱視の方や視野が極めて狭い方など、普通に歩き回ることが困難という方も白杖を持たれています。

また、眼科医会は白杖の役割について、以下の3つを掲げています。

  1. 自分のまわりの「状態や路面の変化などの情報を入手」すること
  2. 「身体の支え」として身体の安全を守ること
  3. 「自分が視覚障害者であることを周囲の方に知らせること

最近でも盲導犬を連れた男性が、駅のホームに転落して死亡するという事故がありました。駅側もホームドアを設置したり事故を防ぐ対策を立てていますが、現実問題としてすぐに日本の全駅に設置できるわけでもありません。

ですが、もっと確実ですぐにコストもかからずに事故回避できる方法、ありますよね!

すぐ近くに居合わせた私達が白杖を持つ方を見かけたら、ちょっと声を掛けたり、手を差し伸べてあげれば、こういった痛ましい事故を防ぐことができるはずなのです。

皆が思いやりの心を持てるようになると良いのですが。

先日、全盲の女子生徒が何者かに蹴られて、全治3週間の怪我を負うという事件がありました、、、。

そんな酷いことをする人がいるのかと、驚きと怒りと、そして悲しくなりました。少し前にも盲導犬が刺されるという事件がありましたが、加害者たちはいったいどういう神経をしているのでしょうか。

この事件は、少女の持つ白杖につまづいた腹いせだと思われているようですが、あまりにも自分勝手すぎます。

全盲の人が外を歩く時には、障害物などは杖で確認するしかないのです。目の代わりのようなものなのです。したがって杖を左右にふって確認しながらゆっくり歩くようになるのは容易に想像できます。なので、見えている私たちがよけるべきところを、勝手につまづいたあげく蹴るなんて信じられません。危害は加えないが「邪魔だ」と言う人もいるようで、悲しい現実です。

しかも少女は点字ブロックにそって歩いていたとのこと。あれは資格障害者の為にあるものです。線状のものが進む方向を、点状のものが注意を示しています。なので、それをふさいだりしてはいけません。正面から歩いて来たと思われる相手がよけるのが当然なのです。

白杖を持つ人すべてが全盲とは限りませんが、視野が狭かったり、弱視だったりと、普通に歩くのが困難なので、見える私たちが気遣ってあげるべきなのです。声をかけて手助けをすることができれば一番良いのですが、悲しいかな、実際はなかなかできないものです。おかしな話ですが、親切にするのに勇気がいるのです。せめて歩行を邪魔しないようにすることしか、私にはできていません。そんな私言うのもなんですが、すべての人が、せめて、邪魔思ったり、歩行の妨げになるようなことだけはしないように、思いやりの心を持てるようになれればと願います。

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