目薬も症状によって医師が処方するものです。

眼科の窓口で「目薬だけほしいんだけど、ダメかしら」とよく患者さんから質問を受けます。理由を伺ってみると、

◆時間がない、急いでいる。

◆当人の具合が悪い、外出し難い。

◆変わった症状がないのに診察、検査を受けるのが面倒だ。

など、患者さんにもたくさんの事情や考えがあるということは十分にわかります。しかし、基本的に目薬だけの処方は行っていません。

一般的に薬の処方箋の期限は交付日を含めて4日以内です。先生が診察をして、この薬が今の症状に一番適切であろうという判断がここにあります。ほとんどの場合は診察を受けた後、速やかに調剤薬局へ目薬をもらいにいくでしょう。時間が経過すれば症状に変化が出るかもしれませんし、薬の効果があまり出ないのであれば薬剤変更も検討しなければなりません。

また、慢性的な病気の場合は劇的な改善や治癒を目的するのではなく、現状より悪化しないようにコントロールをするケースが多くあります。自覚症状では「なんともない」場合でも、例えば眼圧値が上昇していたとか視野が欠けはじめてる、視力が片目だけ低下している、網膜など自分では見えないとろこに異常が起きているといった気が付きにくい症状が隠れている場合もあるのです。

そのため、あの時に診察を受けていれべ良かったという残念な結果だけは避けたいところです。結果的に同じ目薬が処方されたということでも、医師は責任をもって診察をしています。せっかく目の状態を気にされて目薬をもらおうと思っているのですから、少しだけでも時間を作って受診していただければと願います。