視力と度数は別物です。

一般の方が視力というと、「裸眼視力」のことを言われることが多いと思います。視力が良いとか悪いとかを話す際、「視力が0.1しかないの」「私は、1.5あるよ」と話題になるのは「裸眼」の状態と推察できます。

視力検査ところで、春休みに入るとさくら眼科では初めてコンタクトレンズを使ってみよう!とお子さんをお連れになる親御さんが沢山来院されます。

そんな中、とある少年とお父さんに「お子さんの裸眼視力は0.1です」とお話をしていると、そのお父さん。ご自身も視力0.1なので「俺と同じじゃないか!じゃあ、コンタクトも俺の使い捨てレンズ使えば良いよ」と一言。

あらら・・、何か勘違いをされているような・・。

確かに裸眼視力が0.1なのは一緒として、同じ度数のコンタクトレンズが使えるかどうかというのはまた別の話になるのです。

そもそも裸眼視力は、何も矯正手段を用いずに視力を測った結果値にすぎないのです。そのため、近視が原因で0.1の裸眼視力の人もいれば、遠視が原因で0.1の人もいます。また、乱視が原因、白内障などの病気が原因・・・・・と、数え切れないさまざまな理由で裸眼視力が0.1になる方がいるのです。

例えば、近視が原因で0.1の裸眼視力のA君に、1.0が見えるようになるコンタクトを合わせたところ使用すべき度数がー2.00になったとしましょう。では遠視が原因で裸眼視力0.1のB君がこの度数ー2.00のコンタクトを装着したら、ぼやけて何も見えないのでは?!って話になります。

改めて、裸眼視力が同じB君のコンタクトの度数を合わせていったら+1.50に落ち着いたとしましょう。全く違うコンタクトの度数で視力を矯正することになっています。度数も違えば符号も違いますよね・・。

視力と度数って混乱されがちなのですが、全く違う意味をもっているのです。