歳をとると、乱視が進むのは本当?

近視の進行は20歳ごろを目安に一度落ち着くという方が多いのですが、50歳を過ぎたころにまた視力低下が起こるというケースも実は多いのです。

症状はといえば、2重に見えるという事が圧倒的に多く、これは白内障などによることもありますが、歳をとると角膜(黒目)の状態の変化によりさらにこのような乱視の症状が進むことでも起こります。いわばダブルパンチです。

長年瞬きをしたりまぶたに挟まれたりして、少しずつ圧力が掛けられてきた角膜の形状が年齢とともに変化することにより症状が起こります。(それまでの乱視の状態によっては度合いが軽減されることもあります。)

特に目を細める癖がある方は、この乱視の症状を進行させる原因の1つとして挙げられています。目を細めて見てしまうのは「見えにくい」状態で物を見ているわけですから、こういった癖があるのであれば早くなおしておくにこした事はありません。

乱視を予防するには?!

最近、見えにくい。文字がダブって見えたり、夜間の信号の光などがのびて見える。
そういった見え方をしている方は、【乱視】があると考えられます。

乱視って何ですか?

と、患者さんから聞かれることがありますが
自覚症状としては、上記のような見え方をしている状態。
もう少し深く言えば、物を見るときにどこにもピントが合っていない状態です。

では、乱視にならないように注意することは何かあるでしょうか?

乱視には先天的な原因と、後天的な原因があります。
残念ながら、先天的な乱視の防御策はありません。

後天的な乱視については、
「角膜の変形」が原因で起こると考えると

*『眼を細めて物を見るのをやめる』
これは、眼球の圧迫が角膜(黒目)の変形につながります。

*『逆さ睫毛や、コンタクトレンズなどで角膜(黒目)を傷つけることをやめる』
角膜は光を屈折させる働きをもちます。表面に傷ができていると、ピントを結ぶ位置が一定になりません。

難しいことが書かれているようにも見えますが、
結局のところは、眼を傷つけることなく、真ん丸な状態に保てるようにすれば
ある程度の後天的の乱視出現への対策になるのではないでしょうか。

後天性でも、原因不明で角膜が突出してしまうような「円錐角膜(えんすいかくまく)」といったような病気もありますが、出来ることはやるように心がけましょう!

乱視の見え方、構造についてはクーパービジョン社さんのホームページ
とてもわかりやすいのでお勧めです。

乱視

病院や眼鏡屋さんで、
『乱視がありますね』と言われ驚いたことはないでしょうか??
乱視があると、距離に関係なく遠くも近くも視界がブレて見えます。
なんとなく、乱視があると言われると心配になりますが、
実は乱視のない目のほうが珍しいほど、ほとんどの人に乱視があります。
問題は、乱視が”ある”か”ない”か、ではなく
どのぐらいあるか??が大切になってきます。

軽度の乱視の場合は、目から入ったブレた画像は、
視神経を通り、脳に伝わります。
脳に伝わったブレた画像は、自然にクリアな画像に修復されます。
少しのブレであれば、クリアな画像として認識でき、
矯正する必要はありません。
しかし、ブレが大きくなると、脳が画像を修復できなくなります。
この場合は矯正が必要になります。

乱視を矯正するには、一般的には近視や遠視と同じように、
乱視用の眼鏡や、コンタクトレンズを使用します。
強い乱視を矯正せずにいると、疲れや視力低下につながる場合がありますので、
しっかり眼科医に相談してください。
また、さくら眼科では行なっていませんが、
乱視矯正手術というのがあります。
矯正できない乱視があったり、デメリットもありますので、
気になる方は一度専門医に相談するのも良いかもしれません。

乱視でもないのに、物が2重に見える。

【物が2重に見える】

こんな症状があったら、ほとんどの方が

『乱視』

を疑うのではないでしょうか?

確かに、この物が2重・3重に見えるというのは乱視を持っている方の見え方の1つです。まずは、お持ちのメガネを調整して見えるようになるか試してみましょう!

しかし、単純に乱視の度数を入れて矯正しても物がダブって見える症状が変わらないというケースもあります。

もし、ご年齢が50歳以上ならこういった場合、高い確率で『白内障』が疑われます。乱視の症状だけであれば、メガネを調整すれば見えるようになりますが、白内障の場合は、目の中にある「レンズ(水晶体)」そのものが白く濁ってしまい、物を見えにくくしています。この場合、いくらメガネの乱視度数を調整しても、変化はありません。(他にも斜視の出現があったりなど、様々な原因が考えられます)

日常生活に支障が出るようなら、白内障の手術を勧められると思います。視界を常に正常に保つことで、老後の生活も楽しいものになります。見え方に異常を感じたら、先生にまずは診てもらいましょう!

乱視の見え方はつらい!!

ものが2重に見える、ライトがにじむ、焦点が定まらない。こんな見え方されている方は沢山いらっしゃると思います。原因はいくつかあるかと思いますが、ほとんどの方のこの見え方は「乱視」によるものです。

以前、乱視表で線の太さは均等に見えるかどうか?というお話をしましたが、均等でない方は乱視があるよ、というものでした。(http://www.sakura-ganka.jp/blog/?p=531)この検査、さらにどのようにブレて見えているのかも調べています。

乱視がほとんどない方は、だいたいこの線の太さは均等です。
↓↓↓こんな感じです。

 

 

 

 

しかし、乱視がある方ですと、こんな感じ↓↓↓

 

 

 

 

(1)横がぼやける        (2)縦がぼやける

といった感じに、どこかが鮮明に見えて、どこかがぼやけています。ぼやけている場所は人によって異なります。縦、横だけではありません。(3)として斜めがぼやけている方もいらっしゃるとあげておきましょう。

(1)の見え方は、乱視の中でも「直乱視(ちょくらんし)」と言われています。

(2)の見え方は、「倒乱視(とうらんし)」、(3)は「斜乱視(しゃらんし)」です。

人間の目は(1)のようなブレなら多少ブレていても気にならない、または耐えられるという方もいますが(2)(3)のブレは強度の乱視でなくても非常に見え方にストレスになるようです。特に細かい文字は、文字が重なって見えてしまうので、新聞や小説のような文字を読むのには一苦労になるでしょう。ブレている方向によっても、見え方のストレスにはかなり違いがでます。

乱視かどうかは、視力検査をすればすぐにわかります。他にも日常生活で気づくと方法ですと、物が2重に見えると言っても分かりづらいところもありますので一例を挙げてみます。

例えば、夕方薄暗くなったころに遠くにあるビルの明かりを見たときに、明かりが縦方向にビヨーンと伸びて見えてたりしたら(1)の乱視がありそうですね。

こんな見え方に気づいたら、眼鏡やコンタクトレンズでしっかり矯正していきたいところです。無理に目を細めて見るような癖がある方は、この行為こそ乱視を進行させる原因づくりをしていますので、気をつけましょう。また、(3)の見え方の場合は、特にコンタクトレンズによる矯正が難しいケースです。適した方法で乱視矯正を行うようにしましょう。

線の太さは均等ですか?

眼科にいらした事があるなら、見覚えがあるようなこんな表です。時計の針みたいですね。視力表によって若干の画像は違いますが、これがなんだかわかりますか?

 これは乱視表と呼ばれます。まず、円の中心を注目して見ます。そこから外に向かって伸びている放射線を見比べます。「太さは均等ですか?」こんな感じで、視力検査のときに聞かれると思います。これは何の検査かというと、乱視があるかどうかを調べている検査です。この画像では分かりづらいかもしれませんが、この線の太さが均等に見えないという方は乱視があるということになります。

乱視がある方の見え方は、例えば縦のライン12-6の線のあたりが太い、3-9の横の線のあたりが太いなど線の太さが均等(平均的)に見えません。乱視であると物がダブって2つに見えると訴える方が多いです。このダブって見える方向も個人差があり、縦横斜めなど様々です。乱視の矯正をしっかりしないと、眼精疲労の原因にもなります。

これも屈折異常(わかりやすく言えば、眼の異常)の一つです。放置せずに、きちんと眼鏡やコンタクトレンズで矯正してスッキリとした視界を確保するようにしましょう。

乱視用レンズへの転向時に困ること。

今まで近視用ソフトコンタクトレンズを使用してきたのに、乱視用にしなければ視力が得られなくなった。そんなコンタクトレンズユーザーの方が、乱視用のレンズを着けて一言おっしゃる事をいくつか挙げてみます。

(1)今までのレンズよりも厚みが増した

(2)レンズサイズが大きく感じる

(3)着け心地に違和感あり

近視用コンタクトレンズは着けているのを忘れるくらい快適であったけれど、乱視用は目に入っているという存在感が大きいと思われる方か多いようです。初めてコンタクトレンズをしたときから乱視用を使っていればあまり気にならないようですが、近視用のレンズの装着感の良さを体感した後であると、どうやら乱視用レンズのデザインが受け入れられないようなのです。

そもそも乱視用レンズは、レンズを安定させるために様々なデザイン工夫が施されています。レンズが瞬きをしたときに回転してずれてしまわないようレンズ下方に厚みを持たせたり、上下の部分を薄くしてまぶたで挟み込めるようになっているなど、様々な方法で視力が得られるようにできています。うまくフィットするか否かは個人差がありますが、技術的には称賛に値するのではないでしょうか。

しかしながら、乱視用レンズに転向して見え方は確かに良くなったのにレンズの着け心地が耐えられないという事態になると、見え方よりもストレスが大きくなってしまい多少見え方にブレがあっても近視用のレンズのままでよいという選択をされる方もいらっしゃいます。

確かに無理をしてでも乱視用レンズを選択する必要はありませんが、検査時に着けた一瞬で判断するのではなく、慣れるまで何日か試してみるということも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。