網膜剥離(もうまくはくり)って、怖い病気なんです。

・・・なんか急に影が見えて邪魔。

・・・視界に何か見える。

・・・見え方に違和感がある。

などなど、さまざまな表現の方法はありますが診察を受けていただくと一発で原因がわかる場合があります。

眼科医から「網膜剥離です、すぐにでも手術が必要です!」と言われてもあまりピンとこないようで、「あ、そうなんですか?!」って、第一声は結構ライトな返答をいただくこともしばしば・・。補足をするように、「入院の準備が必要です」「早く処置をしないと失明するかもしれません」と続けていくと、ようやく目が見えなくなってしまうかもしれない!!という危機感が沸いてくるようです。

眼科医普通に通院してきたのに急にどうなっちゃったの?!って思うかもしれませんが、なにより網膜が剥がれ落ち始めると急激なスピードで視界を失っていくことになります。今はまだ違和感程度だから、来週なら仕事の都合がつくかも・・!なんて、悠長なことを言っていたら本当に失明してしまうかもしれません。早期の処置がともかく視力を維持させることにつながります。

余談ですが、昨年末ごろ某有名政治家の先生が網膜剥離で緊急入院しているのが報道されていました。さらにその後再発で再入院とも・・。目は是非とも大切にして、休養してもらえると良いですね・・。

もし、網膜剥離と診断されたら?

昨日の記事の続きです。では、網膜剥離と診断されたらどうすればよいでしょうか。

確かに網膜剥離は失明にまで至る病気ですが、処置が早ければ早いほど治すことができます。逆をいえば放っておいたら、絶対に治ることはありません。

目の病気の怖いところは人間の目が2つあることにより、どちらかが異常を起こして見えない状態でも、もう片方の目がなんとか物が見えるように補正をしてしまうところにあります。そのため、右目に網膜剥離が発症しているのに左目が正常であるがために初期の状態では自覚症状が全くないということになります。網膜が剥がれているのに痛みも感じません。

早期発見には定期的に眼底を検査する、もしくは片目ずつ物を見て歪んで見えたり、欠けるような部分がないか自己チェックする。こういった習慣が非常に大切がになってきます。

さて、本題です。網膜剥離と診断されても初期であればすぐにレーザーをあてて、剥がれた網膜をくっつけることによって治すことができます。また、進行していても数時間の手術と1週間程度の入院加療にて90%以上は治る病気とされています。適切な処置が行われれば治る病気なのです。

忙しい働き盛りの年代の方が、痛みがないので次の休みまで放置していたという話をよく耳にします。繰り返しますが、放っておいては絶対に治りません。