自分では気が付きにくい色覚異常

【色覚異常とは?】

一般的に男の子に多いといわれる色覚異常。日本では男の子の20人に1人の割合で発症しているとされています。もちろん、物が見えないわけではありません。生まれつき色の見え方がちょっと他の人と違います。先天色覚異常は生まれた時からの見え方なので、本人にとっては生まれてからの色の見え方が異常なのかどうか?自分自身で判断することが非常に難しいものです。

大抵は学校で行われる簡易的検査で指摘され、初めて気がつくケースが多いようです。指摘を受けた場合はすみかやに眼科を受診します。また、先天異常ではなく後天色覚異常の場合にも、見え方に変化が生じた際には、眼科を受診しましょう。

【どんな検査をするとわかるの?】

学校で行われているのは、こんな感じのパネルや本を見て何て書いてあるかを答えます。眼科においても、同じような検査を行いますがもっと精密に測定をしていきます。

色覚2さらに、色相配列テストで詳しく検査をしていくことになります。

【治療方法はあるの?】

現在では先天色覚異常を治す特効薬や手術などはありません。特定の色を見分けられるようなメガネなども開発はされているようですが、まだ幅広く使えるには至っていないようです。

【もし、色覚異常と診断されてしまったら?】

本来の物を見る力はありますので、生活が出来ないわけでもありません。他人と少し物の見え方が違うだけなのです。確かに色によって識別しないといけないもの、例えば駅の路線図やカードゲーム、充電のランプや配線コードなど日常においても見えにくく不便を感じることもあります。しかし、どんな物が判別しにくいのかを認識しておくことによって、色の見え方の差による不便さを改善することにもつながります。前向きに色覚異常と向き合って、どうすれば困難な状況にならずに済むかを周囲の人と一緒に考えてみることも大切です。

 

女の子でも遺伝的色覚異常はあります。

色覚異常というと男の子の病気というイメージがありますが、女の子にも色覚異常が遺伝することがあります。男の子の場合は20人1人程度に対し、女の子の場合は500人に1人程度と言われています。圧倒的に男の子が遺伝的に受け継ぐ確率の方が高いため、女の子の色覚異常は見逃されがちです。

一時期、小学校での健康診断から色覚検査が廃止されたということもあり、あえて眼科で検査を受けない限り気がつかないのです。(もちろん、眼科で色覚検査を受ければすぐに異常があるかどうかわかります)

眼科健診近年では色覚異常が原因で希望の職種に就けないなど、急に知らされた現実にただ驚いてしまう・・というケースが多く報告をされています。また、女性の場合だと大人になってからメイクをするときに、濃すぎてないか?色使いが他の方から見ておかしくないか?など非常に気になるようです。

ただし、視力障害とは違って色覚異常の場合は他の方とはちょっと変わった色に見えているだけであり、生活が困難になるというものではありません。例えばメイクのときも家族にちょっと仕上がりを聞いてみる。口紅の色など化粧品を買うときは店員さんに似合いそうなものを相談してみる、などちょこっと手助けがあれば解決されてしまうことだって多いのです。早期に発見して、色覚異常との付き合い方を習得しておくことは大切なことなのです。女の子の場合は極めて遺伝的確率は低いですが、本当に異常が無いということを確認しておくと良いでしょう。

学校での色覚検査。

A子には小学校教諭の友人がいます。先日、久しぶりに会ったときにこんな話が出ました。来年4月から小学校の健康診断で「色覚検査が復活する」ということです。

原式1A子世代の年齢以上であれば、小学校のときに「色覚検査」というものが健康診断のときに行われていたのを覚えていると思います。こんな絵本みたいなのを見せられて、何て書いてあるかとかを尋ねられたものです。あれ?いつの間にやらなくなってたの?なんて思ってしまいますよね。

実際のところ、1993年に学校での色覚検査は廃止するよう通知が出されました。理由としては、学校生活を送る上での大きな支障はない。そのため、色覚検査を学校で行う必要性があるのか。むしろプライバシーの侵害、他生徒から違った目でみられる原因になるのではないか等、当時は言われていました。(ただ、色覚異常の子が黒板が見えにくくならないように、使用するチョークの色を気をつけるようにと教諭側はに指導があったようです)

しかし、来年2016年の4月から”任意”ではあるけれども、学校での色覚検査を復活するよう文部科学省が通知を出しています。

復活の理由については、当時「学校生活においては」の部分しか考えていなかった事がちょっと困った事態になってしまっているようです。確かに学校生活では問題なかったけれども、その子どもたちが就職して、さぁ仕事だ!と意気込んだのに上手くいかない。調べたら色覚異常が原因で仕事にならなかった、ということが要因に挙げられているようです。

具体的には、
美容師さん・・ヘアカラーの色がお客さんの希望どおりにできない
スーパーの生鮮食品担当・・食品の良し悪しが上手く判別できない
駅員さん・・カラーで印刷されている路線図の説明がうまく伝えられない
広告デザイナーさん・・お客様の好みの印刷物等(配色)が作れない  ・・etc

希望の職業に色覚異常であるが故、断念せざるを得ないとう事は当人にとってはショッキングな事です。また、色覚による採用基準がある職業(パイロットや消防士など)に就きたくて、その時検査を受けて生まれて初めて知ることになってしまったという事もあるようです。

丁度、色覚検査が1993年に廃止になった当時のお子さんたちが現在22,23歳くらいになりますものね。

子どもの時から知っていれば、どういう進路を選択するかということを事前に考えられたのでは?と考えると、学校での検査を廃止したことは果たして良かったのか悪かったのか・・。学校では人目が気になるということであれば、当院でも色覚検査は行っています。お気軽にご相談ください。

色覚異常でも、日常生活を送ることはできます。

色盲と聞くと、物が見えないとか白黒の世界になるとかちょっと違う思い込みを持たれている方もいらっしゃいます。

ですが、目にはちゃんとカラーで視界がありますし物を見ることもできます。色覚異常と診断されても、日常生活は一般の方と同じようにしていても問題ないのです。
ただ一点、違うことは「色の区別」がしにくいということです。

具体的には、色覚異常の中でも多いパターンで言えば次のような色の区別がしにくいと言われています。

灰色(黒色)

ピンクと白(灰色)

オレンジ黄緑

また、これらに加えて

と黒

ピンク

の区別がしにくいといった方もいらっしゃいます。日常的なことで挙げてみれば、

・紅葉が識別できない

・充電ランプ、充電中の赤→緑などに変化する場合、完了の色が変わったかどうか判りにくい

・電車の中にある路線図、色分けしてありますが読み取りにくい

・スーパーの買い物で、新鮮な食材かどうか判別がしにくい

・靴下を左右色違いで履いてしまうことが多い

などなど・・
形や文字ではなく、色に頼って判別をしなければならないことがし難いのです。しかし視力そのものは異常なく、日常生活は問題なく送れる方がほとんどです。もし、色覚異常と診断されても前向きに受け止めることが大切です。また、身近にいらっしゃるようでしたら、困っているときは手助けをしてあげてください。
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色覚異常は、こんな絵を使ってまず調べてみます。

皆が青と判断する色が、自分だけ違う色に認識されていたら、驚きます。

調べる方法としては、数種類ありますが
「仮性同色表」を用いる検査です。
中でも石原式は世界的にも有名です。

ちょっと画像の質が良くないですが・・・
このような絵を見てもらい、何という文字が書いてあるのかや
線をたどってもらったりします。


 

ただ、「色覚」というものはその人にとっての色であり、その本人が認識している色が皆と同じ意味をもっていれば何ら差し支えはありません。

具体的に言えば、
「赤信号は止まれ」、「青信号は進め」ですが、
色覚異常があり、私たちが認識している色と違う色に見えても、
赤信号で皆が止まっているときに、色覚異常の方も止まれれば
問題ないということです。
色覚異常で皆が見る赤い色でなくても、信号の一番右側のランプが
たとえ何色で点灯して見えていようと、このランプが点灯しているときは
”止まらなくていけない” と判っていれば、車の免許だって取れます。

 

また、近年ではこの「色覚」は学校生活を送る上でも、支障がでることは少ないとされ
健康診断の必須項目から外されたはずです。

なので、色覚異常だからといってまわりを気にする必要はありません。
日常生活は普通に送れる方がほとんどです。

見えていないわけではありません。
皆と少し違った世界をみることができている、という認識でありたいです。