ソフトコンタクトを清潔に。眼科がおすすめする「エピカ スマートクリーン」の魅力と正しい使い方

コンタクトレンズは毎日、涙・たんぱく質・皮脂・ホコリ・細菌などにさらされています。
正しいケアを行わないと、目のかゆみ、充血、角膜炎、感染症などのトラブルにつながることもあります。
今回は、当院でも推奨しているケア用品 「エピカ スマートクリーン」 について、特徴や使い方を分かりやすく解説します。

エピカ スマートクリーンとは?


メニコンの 過酸化水素タイプのソフトコンタクトレンズケア用品 です。
強力な消毒力と洗浄力に加え、レンズのうるおい維持にも配慮された製品です。近年は過酸化水素による消毒がMPSやヨード系よりも消毒力が高いと評されるようになっています。

メニコンエピカスマートクリーン

  • 過酸化水素による高い消毒効果 ― 微生物をしっかり除去
  • 泡の力で汚れを分解 ― たんぱく質や皮脂汚れを除去
  • 保湿成分を配合 ― 装用時の乾燥感を軽減
  • 手を触れずに取り出せる専用ケース ― 衛生的で安心
  • シリコーンハイドロゲルレンズにも使用可能

スマートクリーンの正しい使い方


  1. 手を石けんでよく洗い、しっかりすすぐ
  2. レンズ外してを専用スマートケースに入れる
  3. ケースにスマートクリーンを注ぐ
  4. 約6時間以上放置して消毒・中和を完了させる
  5. 中和完了後にレンズを取り出して装用

大変簡単で便利な使い方です。

どんな人におすすめ?


過酸化水素タイプの消毒剤は、どなたが使っても同じ洗浄消毒効果が期待できる事です。

例えばこすり洗いだと、「すぐにレンズを破ってしまう」「こすり洗いが苦手。表裏右左あるので、25回ずつ合計毎日100回もこすれない」という場合、コンタクトレンズの洗浄に大きく影響を及ぼします。

他にも「レンズの汚れや細菌が気になる方」「アレルギー体質・敏感な目の方、MPSタイプがしみる方」「長時間コンタクトを使用する方」「シリコーンハイドロゲルレンズを使用している方」「目の乾きやすさが気になる方」なども、スマートクリーンはおすすめです。

注意点


  • 使用方法(特に「6時間以上の中和」)を必ず守ってください
    中和が完了していない状態で装用すると、強い刺激や痛みにつながるため要注意です。
  • カラーコンタクトの中には使用できないものがあります。使用中の商品が適応かどうかは事前に確認するようにしましょう。
  • 中和後、24時間以上保存した場合は、再度消毒を行うことが推奨されます。

眼科からひとこと


エピカスマートクリーンは、消毒力・洗浄力・保湿のバランスがよく、毎日のケアに安心して使える製品です。
コンタクトレンズを安全に快適に使い続けるためには、正しいレンズケアが欠かせません。
目の違和感やトラブルがある場合は、無理に使用を続けず、早めに眼科へご相談ください。

製品の詳細はこちらです:
メニコン公式「エピカスマートクリーン」製品ページ

眼科でマックスとお伝え下さい【ワンデーアキュビューシリーズの最高峰】

「眼科でマックスとお伝え下さい」のレンズって何?


現在テレビCMにて、キャッチーなフレーズをよく耳にします。

「眼科でマックスとお伝え下さい」

これって何?と思われている方も多いかと思います。

これはワンデーアキュビューシリーズの最高峰としても過言ではない1dayタイプのコンタクトレンズの事を言っています。

コンタクトレンズユーザーであれば「アキュビュー」という銘柄は少なからず耳にされているのではないでしょうか。このシリーズの最高傑作といってもよい商品が出たよ!というCMなのですね。これがワンデーアキュビューオアシスマックスという商品なのです。

ワンデーアキュビューオアシスマックス


ジョンソン&ジョンソン社が製造するこのアキュビューシリーズは、日本においてシェアナンバーワンを獲得してきた製品です。

1995年の発売以来
ワンデーアキュビュー→

ワンデーアキュビューモイスト→

ワンデーアキュビュートゥルーアイ→

ワンデーアキュビューオアシス

という具合に、更に乾燥しにくく酸素透過性をUPし目の疲れを軽減するといったデザインにここ30年近くでどんどん進化しているのです。

そして2024年、ついにワンデーアキュビューシリーズの最高峰とも言える「ワンデーアキュビューオアシスマックス」が登場しました。

1dayアキュビューオアシスマックス

ワンデーアキュビューオアシスマックスの凄いところ。


では、どれだけの改良がなされたのか2点程ご紹介します。

1つめは「涙を安定させ、なめらかな着け心地が続く」という点。

コンタクトレンズを目に入れると、涙液層が一定に保たれずにドライアイの症状を引き起こすことがよくあります。しかし、ワンデーアキュビューオアシスマックスは保湿成分がコンタクトレンズに最適に分布するよう作られており、瞬きの度に起こる摩擦を軽減。レンズの滑らかさが1日続くという独自の技術を用いて作られています。

2つ目は「HEVフィルター」により短波長光をカットする点。

UVカットは紫外線カット効果とイメージがわきやすいと思いますが、HEVというのはその紫外線の次に強い光「High Energy Visible light」の略でざっくり言えば「青色光(ブルーライト)」に対するカット効果がありますよという事です。ブルーライトは空気中で散乱するため、ブレた感じに見えたり疲れやすくなる事があります。この症状を緩和しますよという機能です。

※余談ですが、一般的に認知されているデジタル機器(パソコンやスマホ等)から発せられる「ブルーライト」は、眼球に大きな害を及ぼす程度には発せられてはいないと米国眼科アカデミー及び日本眼科学会のホームページ上等でも周知されていますので、ブルーライトカット効果と呼ぶのには少し語弊があるかもしれません。

その他、裸眼時と比べても98%という高い酸素透過性やUVカット効果はもちろん、裏表のマーキングなどアキュビューシリーズが継承してきた良いところはそのまま標準装備とされています。

ワンデーアキュビューオアシスマックスのちょっと残念なとこ。


では、こんなに良いとこづくしで非の打ちどころが現状なさそうな製品の処方希望者が何故少ないのか??というところに行きつきます。

こんな良い製品ならぜひ試したい!と今までのアキュビューシリーズの新商品が少なくとも発売されたときはそうでした。

これは一重にA子の独断推測ではありますが「お値段」なのではないでしょうか。

昨今の原料や輸送費の高騰により、様々な物価が上昇しています。ネットショッピング等で検索しても、両眼で1ヶ月あたり1万が相場のようです。月額でこの額では、やはりユーザー側としてはかなりの負担ですよね。

それなら目とお財布に負担がない程度の他社の商品を選択されるという事も、致し方のない事なのでしょう。もちろん、眼科では目に異常をきたさない範囲の処方であれば何の問題もありません。どこに価値を見出すのかは十人十色なのでしょう。

コンタクトレンズが軒並み欠品している理由は???

主要メーカー大多数でコンタクトレンズが欠品中


コンタクトレンズは生活必需品のひとつであり、日本はアメリカに次ぐ世界第2位のコンタクトレンズ大国です。

国産品レンズももちろん存在はしていますが、大多数が輸入に頼っているのが現状です。

コンタクトレンズとケース

現在の欠品理由としては、

1)ロシアとウクライナの戦争

2)新型コロナによる行動制限の緩和

3)半導体の不足

という事が大きな原因として挙げられています。
もう数年にわたってこの状況が続いてしまっていて、いつ頃解消になるのかという見通しがまだ立たないのが現状のようです。

原因1:ロシアとウクライナの戦争?


ロシアとウクライナの戦争の理由に関しては、もう2年も経過しました。ロシアとウクライナが戦争をする事により、他国で製造されているコンタクトレンズがロシア上空を通り輸送されてきたルートを迂回する必要性が生じました。そのため、輸送日数やコストが大幅にかかる事になりました。

日本でのシェア率が高いジョンソンエンドジョンソン社のアキュビュー製品はアイルランド工場で製造されています。以前までのルートをかなり変更して輸送しなければならなくなった為に、レンズの納品に大きく影響が生じ、また市場価格も大幅に昨年の時点で値上がりしています。さらに条件付きで送料無料であった日本国内での配送費も1箱でも24箱でも一律550円のユーザー負担に変更となっています。

原因2:新型コロナによる行動制限の緩和


数年続いたコロナ禍においてコンタクトレンズの需要と供給のバランスが崩れてしまった事です。行動規制が緩和されてから数年経過しましたが、まだまだ続きそうです。

コロナの行動制限で在宅ワークが主体とされたこともあり、レンズの需要率が当時は一気に下がりました。その後、製造工場における稼働率も低下していたところに、行動制限が解除された事が要因で一気にコンタクトレンズの需要が高まり供給が追い付かないという事態に陥りました。

国産品であるシード社のワンデーピュアシリーズの供給がなかなか追いつかないというのもこの辺りに原因がありそうです。また、これらの製品は他社商品が欠品しているので「間に合わせに使用するため」という事でもオーダーが増え製造ラインがパンクしてしまっているのは重なっていそうです。

原因3:半導体の不足


この理由もかなり長期的かつ世界的な問題です。コンタクトレンズ工場の製造ラインのメンテナンスで発覚した不具合等が修復できない状態です。直しなくても、壊れた部品やらが調達できないという切実な問題です。

10台あった製造ラインの稼働が半分になれば、単純計算で通常時であったとしても必要コンタクトの半分しか作れない事になります。

利用中のコンタクトレンズは早めにオーダーを!


以上のような理由が主で、コンタクトレンズ大手メーカーは各社欠品情報を日々発信せねばならぬ現状となっています。

ご自身の使用している銘柄やデータが対象なのかを早めにお求めになる販売店で確認し、視力矯正が確実にできる様ユーザー自身も注意しておかなければなりません。コンタクトレンズは目の中に直接入れて使用するため、度数が同じでも合う合わないが生じますからご注意を!

それから、目に合った「メガネ」もちゃんと携帯しておくことをお忘れなく。

コンタクトレンズの「度数だけ測って欲しい」という謎。

コンタクトレンズの度数だけ測るってどういう事?


眼科で働いていると常識、でも一般的にはあまり知られていない事ってよくあります。

例えば、

★緑を見ると目が良くなる。
⇒これは緑という色ではなく、遠くを見る事の方が重要なのです。昔は遠くを見ると緑の木々や山々があったため、”緑”と要約されてたのではないかと言われています。遠くを見ているときの方が(近くの時より)ピント調節に負荷がかかりにくくなると言いたかったのでしょう。

★暗いところで漫画を読むと目が悪くなる。
⇒これは暗さではなく、漫画を見る距離が重要なのです。漫画本に顔を近づけて見ると、近視が進む原因になります。

★メガネにすると、目がどんどん悪くなる。
⇒これもウソ。メガネを掛けたから目が悪くなったのではなく、目が悪くなったからメガネを掛けたので、時系列が逆です。メガネを掛けた事が直接の原因となり近視が進行する事はありません。

このような迷信らしき事をよく耳にします。

そして、最近増えたのが「コンタクトレンズの度数だけ測って欲しい」と言われる事です。

一見、何がおかしいの?と疑問を持たれる方も多いかと思います。

しかし、実際にコンタクトレンズを処方する眼科側からみると、「え?度数だけ、どうやって測るの?」という疑問符が飛び交います。

何故そうなるかというと、コンタクトレンズの度数は最後に導き出された結果値であるからです。

コンタクトレンズの度数はどうやって決まるの?


酸素透過コンタクトレンズイメージ

では実際にコンタクトレンズを作るときに、何が行われるのかを考えてみます。

まずは診察により、一般的な目の異常がないかや矯正視力が問題なく出ているか等を確認します。

その後です。

(1)実際に目の中に入れる製品を決定します。用途や目のデータを元に相談します。

(2)(1)で選んだ実物を装着し、目とのフィット具合をチェックします。(ここでテスト用に選択する度数は仮のものです。)

(3)(2)で問題がなければ、初めてここで度数をどうするかを微調整していきます。テストレンズの度数を元に希望の見え方を確認し、頂点間補正、等価球面など耳慣れない事が勘案されて初めてそのコンタクトレンズでの度数が決定となります。

上述したのは一般的な球面のみのレンズ矯正におけるもので、乱視用や遠近両用等その他特殊レンズに至っては、さらに工程が増えて最終的に度数が導き出されます。

コンタクトレンズには「度数」だけではなく、カーブ・サイズ・厚みなどをはじめとして様々なデータが存在します。それらが実際にヒトの目の中、涙に浮かんだ状態でどのように作用するのかで度数は決定されます。

そのため、いきなり(3)の工程にスキップして結果値だけを出すというのは理論上無理という話なのです。

度数だけで決定すると、目のトラブルが起こる原因に!


以前、こんな事がありました。

当院で発行したコンタクトレンズ処方箋を元にネットで商品を購入した患者様。採用されたのは”度数のみ”。商品名もカーブもサイズも全く違うものをオーダー。しかも、安いからといって親御様が購入してお子様に使用させたそうです。数日後、目を真っ赤にして痛みを訴えたお子様が来院したときには、目が傷だらけになった悲惨な状態でした。

他にも、カーブ・サイズ・度数に至ってもデータ表記が全く同じである2つの商品。商品名を無視して、データだけを同じで値でネットで入力して購入し、角膜炎を起こしたケースもあります。理由はコンタクトレンズの含水率にありました。治癒後は高含水タイプのレンズに変更する事が医師から指示されました。

他にも乱視用や遠近両用の場合では、商品を変えたら全く見え方が変わっておかしくなった。持ち込み乱視の発生などで大変な思いを味わった患者様も多数いるのは事実なのです。

今回は知らない、聞いたこともないような言葉が沢山でてきました。自分は大丈夫と安易に度数だけを考えてコンタクトレンズを使用するのは絶対に止めましょう。

正しく使えば大変便利なものである事には間違いないのですから、「度数だけ」に着目するのは大変危険な事なのです。

J&J「ワンデーアキュビュートゥルーアイ」取り扱いがまもなく終了します

製造終了の一部データについて


ジョンソンエンドジョンソン社より発売されていたワンデーアキュビュートゥルーアイ。使用中の方も多い製品かとは思いますが、すでにメーカー公式ホームページでアナウンスされている通り、一部データの製造販売が終了となります。

ワンデーアキュビュートゥルーアイパッケージ30枚入り

◆ワンデーアキュビュートゥルーアイ一部データ終了について

当院ではギリギリまで処方は行いますが、多くの販売店において取り扱い終了との告知がなされています。度数によってはなくなり次第終了になる可能性もありますので、購入予定の販売店取り扱い状況を確認いただくようお願い致します。

終了度数>>当院における処方は2024年5月末ごろを目途としています。
B.C 9.0㎜ ** 度数 -5.25 ~ -12.00 及び +0.50 ~ +5.00
B.C 8.5㎜ ** 度数 -5.25 ~ -12.00

また、今回製造終了とはならないデータについても今後は製造量が縮小されるため、小売店での販売価格も高騰するのではないかと言われています。

ワンデーアキュビュートゥルーアイがなくなったら、何を使えば良い?


ジョンソンエンドジョンソン社より代替品として「ワンデーアキュビューオアシス」が推奨されています。

いわばワンデーアキュビュートゥルーアイのワンランク上に位置付けられる製品です。コンタクトレンズとまぶたの摩擦を少なくすることにより、着け心地や目の疲れまで軽減してくれるというハイスペックな製品となっています。

ワンデーアキュビューオアシスパッケージ30枚入り価格的にもワンデーアキュビュートゥルーアイよりやや高く設定されている販売店が多いようですが、目にとってはストレスなく使えるので眼科としても後継品として非常に優れている製品かと思われます。

ちなみに、駆け込みでワンデーアキュビュートゥルーアイを買い込んでおくというのも一つの手だとは思いますが、万が一度数が変わってしまったりすると、返品交換保証の対象外となる可能性が高いですから、その点はよく考えて購入なさる事をお勧めします。

アキュビューシリーズは公式サイトからの定期便がおすすめ


昨今の運送費等の値上がりにより、送料無料で自宅に届けてくれるサービスが中止される中、アキュビュー公式オンラインストアなら定期的に割引価格、送料無料でお届けしてくれるサービスがあります。眼科で定期検診を受けた方に限定で、アキュビュー定期便コードが発行されます。

継続するほど割引率がUPします。ご希望の方はスタッフまでお申し付け下さい。

公式サイト>>https://acuvuevision.jp/services/teikibin_tsudobin

アルコンの力作★トータル14(フォーティ-ン)

トータル14(フォーティ-ン)とは?


綾野剛さんらがテレビCMで宣伝していた「生レンズ」で有名なアルコン社のディスポーザブルレンズ、トータルワン。

ワンデータイプでも超ハイスペックな性能を誇り、最初にこれを使ってしまったら他のレンズに乗り換えるのは難しい!!という現時点では右に出るものはないような製品があります。

しかし、性能に比例するかのようにどの販売店でも結構なコストでないと入手できない状態のようです。相場では1ヶ月あたり両眼分で6,000円~8,000円。日用品として毎日使う事を考えるとちょっと大き目の出費となりますよね。

そんな中、このレンズに似たようなスペックをもったトータル14という2週間の定期交換レンズが同社より発売されています。

トータル14

トータルワンの酸素透過率156Dk/t値に匹敵する154Dk/t値をもち、更にトータルワンにはなかったUVカット効果もプラスされています。UVカットのついたコンタクトレンズも多数発売されていますが、このレンズには Class1のUVカット「UVB は99%カット、UVAも 90%カット」という高いスペックを持っています。

コスト的にも2WEEKタイプなので、単純に同じ価格で売られていたとしても1/3の価格で利用できます。

お手入れはしっかりと!


どんなスペックの良いレンズであっても定期交換(2週間)のレンズにはかわりありません。しっかりとお手入れをしないと、レンズによる眼障害が発症するという事は念頭においておく必要があります。

ソフトコンタクトレンズに現在は3タイプの消毒方法がありますが、トータル14に推奨されているものはやはり何といっても同社から発売されているAOセプトクリアケアです。

過酸化水素による消毒で、手抜きのしようがないケア用品です。

AOセプトクリアケア

オプティフリー等に代表されるマルチパーパスソリューションのタイプとは違い、どなたが使っても同じ洗浄消毒の効果が得られる事。

前者のタイプはご自身で外した「コンタクトレンズをこする」という点において100点満点のケアを毎日継続するのは本当に骨の折れる作業です。やっているつもりという方も非常に多く見受けられ、汚れが付いたままのレンズを次の日も使ってしまっているという悪循環が生じています。

トータル14に限られる訳ではありませんが、2週間の定期交換タイプ等のレンズのお手入れは手抜きをすると本当に痛い目に合う事になりますので、注意しましょう。

まずは目に合うか眼科で試してみましょう


超ハイスペックなトータル14。日本人の平均的な目に合うようなカーブ(8.7)でつくられてはいますが、やはり個人差は必ず生じます。

極度にカーブがきつい、ゆるい。またはフィット具合が安定せずに視力が不安定など、一部目に合わずに処方を断念する事もありますので眼科受診の際に先生によく相談してみると良いでしょう。

眼科医に相談の上、適切な使用方法を守って使用すればトータルワンに匹敵するくらい良いレンズを比較的安価に使う事もできそうです。

花粉の飛散時期に大活躍するコンタクト

抗アレルギー薬配合のレンズ


花粉やハウスダスト等によるアレルギーには本当に長く頭を抱えますね。目薬を点眼したり、かゆみによる涙目をこらえつつ生活をしなければなりません。特に今年は飛散量も多く、大変な目にあったという患者様のお話をよく伺います。

このような時は普通であれば眼鏡を掛けて過ごしますが、強度近視の方だと眼鏡が分厚くなって見え方の質が落ちたり、コンタクトの時にはない煩わしさが残ると思います。

しかし、ジョンソン&ジョンソン社よりこのような時に役立つ製品が「世界初」として販売開始となっています。

ワンデー アキュビュー® セラビジョン® アレルケア®


では、世界初となった商品とはどのようなものなのでしょうか。

商品名は「ワンデー アキュビュー® セラビジョン® アレルケア®」といいます。ケトチフェンという”抗アレルギー薬”を配合したコンタクトレンズなのです。

ワンデー アキュビュー® セラビジョン® アレルケア®

このケトチフェンには3つの働きがあります。

●アレルギー症状を起こす物質を封じ込める

●目のかゆみ等を引き起こすヒスタミンをブロックし、症状を和らげる

●アレルギー症状の悪化や持続のもととなる炎症を起こりにくくする、悪化させない

また、装着後しばらくするとケトチフェンがレンズから6時間をかけて出てくるという画期的な仕組みになっています。

アレルケア仕組み

ずっと目薬に浸っているような感じで過ごせるなら、かゆみの症状等もかなり緩和してもらえそうですよね。

ワンデー アキュビュー® セラビジョン® アレルケア®を試すには


では、花粉症等のアレルギーがあるという方は、どのように使用を開始したらよいのでしょうか。

当院ではテストレンズを導入しています。眼科医の診断に従い使用を開始する必要がありますので、まずは先生の診察を受けます。

アレルギー症状の診断を踏まえ、使用対象者には実際にテストレンズを装着してもらいお渡しする流れとなります。

但し、アレルギーの症状の程度や度数等によってはお渡しができない場合もありますので、個別の症状については診察時に眼科医へご相談下さい。

花粉の飛散時期前が効果的


花粉症対策であれば症状が悪化してからワンデー アキュビュー® セラビジョン® アレルケア®の装着を考えるよりは、花粉が飛散する前から始めるほうが効果的でです。

3月頃まではスギ、そのあと5月頃まではヒノキ花粉のピークです。スギ花粉症である方はヒノキ花粉にも大抵の場合発症しますから要注意です。6月頃はイネ、8月~9月頃はブタクサなど本当に年中花粉は飛散しています。

アレルギー症状緩和を目的として対策をするなら、大変役立つ製品になったのではないでしょうか。

カラーレンズにも性能の高い製品があります★

カラーレンズ(カラコン)は目に悪い?


ひと昔前までは、カラコン=目に悪いものという、一般的な認識がありました。これは、レンズそのものの酸素透過性や誤った使い方による眼障害の発症率などから鑑みるに言われ続けてきた事です。種類も使い捨てレンズも一般的ではなく、通年使用するタイプでカラコンが多数流通していた時代でした。

素材的なものは、通常のクリアレンズであっても酸素透過性の低い製品もあり、これはソフトであれば「シリコーンハイドロゲル」という新しい素材でコンタクトレンズが製造されるようになった事で大きく改善されました。

また、雑貨品として販売されていた事もあり、カラコンに興味を持つ若年層が正しい使い方の説明を受ける事なく簡単に入手できる状態にあったのも重篤な眼障害を多数引き起こしていた原因になっていました。

この点では、薬事法の改正により現在では「高度管理医療機器」という位置づけとなり、雑貨品としての販売は認められなくなりました。

頭ごなしにカラコンは悪いレンズと言われてしまう事も徐々に緩和されてきたようにも思われます。

シリコーンハイドロゲル素材のカラコン


現在では様々なカラコンが流通していて、「有名人が使用しているから」「おしゃれ感覚で服や髪色に合うレンズの色はどれかな」等で選んでいらっしゃる方が多いようです。

しかし、色だけではなくレンズの性能にフォーカスすると目に悪いと言われ続けてきたカラコンも、クリアレンズと同じくらい酸素を通すレンズが販売されています。

コスト的にも考えると、2WEEKタイプであれば両眼月額2,500円程度で使用できます。ワンデータイプと比べれば遥かに負担減です。シンシアSというシリーズから「シンシア2ウィークS クレシェ」という製品が販売されています。

シンシアS2ウィーククレシェ

酸素透過性DK/L値148(通常のカラコンの平均値は20程度)という驚異的な数値を持っています。カラーもナチュラルな感じの3色が展開されています。

目の乾燥に対しても、ヒアルロン酸とアルギン酸が配合されしっとりと滑らかな装着感を実現しています。

使い方に気を付けて!


いくら性能の良いコンタクトレンズであっても、間違った使い方をすれば以前と同じような重篤な眼障害が起こります。毎日のしっかりとした手入れが求められます。

また、着色部分は金属のため酸素を通しません。酸素透過性が高いのは中心部分での比較値です。クリアレンズと全く同じ性能とは言い難い部分もありますので、必要時間以上は使用しない事を心掛けるようにします。

どうしてもカラコンを普段使いしたいという方は是非参考にしてみてください。

1DAYメニコン プレミオ使用の方は必読です!

メニコン社製1DAYメニコン プレミオに多くの度数で欠品が生じてます。


ご自身がこの製品を使っている!という事であれば、是非とも購入している販売店にて在庫を確認する事を強くお勧めします。

1dayプレミオ

2022年8月頃から現在も、1DAYメニコン プレミオの生産が追い付かず次のようなお知らせとお詫びが公式ホームページ上の掲載されています。

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 1DAYメニコン プレミオ シリーズの一部商品在庫欠品につきまして、ご利用のお客様、お取り扱いの施設様へ多大なご迷惑をおかけしておりますことをお詫び申し上げます。

現在、新型コロナウイルス感染症における行動制限緩和に伴う需要の急回復により、想定を上回るご注文をいただいております。
それにより、生産能力を超過しており、一部の規格において欠品・品薄状態が発生しております。
また、生産能力増強に向けた設備投資を計画的に進めておりましたが、ロシア・ウクライナ問題の影響により電子部品調達に支障が出ており、需要拡大に対応ができていない状況でございます。
一日でも早く製品をお届けできるよう、最善を尽くして参ります。
多大なるご迷惑をおかけしておりますこと、重ねてお詫び申し上げます。

【メニコン公式HPより】

https://www.menicon.co.jp/1day_p/

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現在は近視用タイプのみですが、1DAYメニコン プレミオ シリーズとして今後も欠品が生じるようです。乱視用や遠近両用のタイプを使用している方も気を付けなくてはなりません。

処方変更は早めに受診を・・!


この製品の特長は国産品のシリコーンハイドロゲル素材のレンズであり、尚且つ特殊なブリスターケースに入っているため裏表の確認が非常にスムーズな作りになっています。さらにUVカット付きです。

メーカーの生産体制が復旧するまでは何とか似たような商品で視力矯正をしのぐほかないのですが、この特長ともいえる点が複数被る商品がほぼありません。「国産品」「シリコーンハイドロゲル素材」「スマートタッチ式のブリスター」「UVカット」等、どのあたりを重要視するかも使用者の考え方ひとつで変わってきます。

眼科としては、使用するコンタクトレンズを装着して目に違和感が生じない事や視力矯正がきちんとできているか等を重視しますが、漠然と「似ているものを処方してほしい」と希望されると何とも言い難い部分もあります。

欠品解消は来年2023年春以降とも・・


急遽、欠品の影響により1DAYメニコン プレミオではない処方箋を希望され来院される患者様が増えています。

年末に向けては毎年の事ですが混雑が予想されます。処方変更の予定がある方は混雑緩和及び待ち時間の短縮にもつながりますので、年末ギリギリではなく早めの受診をお勧めしています。

アクアロックス1dayUVシンは遠視眼でもOK!

アクアロックス1dayUVシンって凄い!


7月1日、ボシュロムから新しい1dayコンタクトが登場しました。イメージキャラクターにキング&プリンスの平野紫耀さんを起用するなど、プロモーションにも凄い力を入れているのがわかる位ちょっとレベルの高い製品なのです。

ボシュロム公式製品サイトへ

処方する眼科側からみても、このレンズの性能や度数の製造範囲がとても広いので非常に助かっています。

コンタクトレンズといえば多数のメーカーから沢山の商品が販売されていますが、その中で遠視用の度数「いわゆるプラスレンズ」の製造が+6.00まであるという製品はほとんどありません。

多くの製品は-0.50~-10.00までの製造範囲というのが一般的といわれています。しかし、このアクアロックス1dayUVシンの製造範囲は

★-0.25D 〜 -6.00D
(0.25Dステップ)

★-6.50D 〜 -12.00D
(0.50Dステップ)

★+0.25D 〜 +6.00D
(0.25Dステップ)

強度近視~中程度遠視まで幅広く度数が作られています。また、酸素をよく通す「シリコーンハイドロゲル素材」で「UVカット」の効果もついています。スポーツの時に使いたい、学校生活でメガネだと不便というような時に自身の度数が製造されておらずコンタクトレンズを断念してしまったという方にもお勧めできます。

まさに滴るレンズ!


コンタクトレンズをFDAの分類で考えると、グループⅡに属するレンズのようです。このタイプのレンズは非イオン性でタンパク質等の汚れに耐性があり、含水率も50%超ということで初期の装着感が非常に良いという特長があります。

ボシュロムアクアロックス1dayUVシン

含水率50%を超えるレンズは「高含水レンズ」と言われ、通常では初期の装着感が良く検査中は快適に感じる方も多いのですが、時間の経過とともに乾くという症状を訴える患者様も少なくありません。

しかし、このアクアロックス1dayUVシンは強化された保湿成分と親水性成分PVPが作用して時間が経過しても乾燥感をあまり感じないという方が多いのです。まさに潤い続く滴るレンズという位置づけと言えるでしょう。

非球面デザインのため、視界がとてもクリア


コンタクトレンズのデザインには球面デザインと非球面デザインが存在します。後者のデザインのほうが、人間の目にくっつけたときに起こる「球面収差」と呼ばれる見え方のブレ、ざっくり言えばボヤケたようなにじみを補正する力があります。

よく製品名前に○○アスフェリックとかついている事がありますが、非球面デザインの場合にネーミングされています。今回のアクアロックス1dayUVシンには非球面デザインを示すようなネーミングはありませんが、非常にきれいな物のを見せ方をするレンズであるとお伝えしておきましょう。

以上のように、ハイスペックな性能を持ち且つ遠視眼にも対応したレンズであることがわかります。

マスクでメガネだとどうしても曇る、スポーツ時にメガネだと不便。このような状況に応じてコンタクトレンズを併用する事はお勧めします。