風邪と結膜炎

風邪をひくと、メヤニや充血が起きたりと目にもトラブルが起こります。一般的に風邪の合併症として、結膜炎は非常に起こりやすい病気といわれています。理由は風邪をひいている状態だと免疫力が落ち、細菌感染しやすい状態になります。また、風邪のウィルスが体内にまわり炎症を引き起こすこともあります。
風邪と結膜炎

メヤニや涙・ゴロゴロ感があれば、この症状を改善させるために目の治療も何とかしていきたいところですが、風邪の合併症として起きた結膜炎は風邪が治ると自然と良くなります。そのため、自然治癒力に任せる場合が多くあります。しかし、目の炎症がひどい場合には炎症を和らげる目薬を点眼することもありますが、この場合は風邪ウィルスが原因のため特効薬はありません。よく栄養をとって休養をし、体の抵抗力をつけてウィルスを撃退するほかありません。

ただし、風邪をひいたのと同じタイミングでアデノウィルスに感染している場合もあります。非常に感染力の強い結膜炎ですので、安易に放置するのは避け、眼科医の診断を仰ぐようにしましょう。

アレルギーの原因は一年中存在しています。

アレルギー眼科でいうアレルギーというと、「花粉症」で目がかゆい、赤いといった症状を思い浮かべると思います。花粉症は季節的なもので、春ごろ3月4月あたりに飛散するスギの花粉にアレルギー反応を起こす方が多いようです。

しかし、アレルギーの原因は季節がすぎれば症状が改善されるものばかりではありません。1年中いつでも存在するアレルギーの原因物質はたくさん浮遊しています。代表的なものでは「ハウスダスト」「ダニ」「カビ」などが挙げられます。これらは住まいの中に普通に存在しているものです。なかでも<ハウスダスト>が圧倒的にアレルギー症状を引き起こす原因といわれています。こまめに掃除や洗濯をして、原因物質が多量に飛散しないようにすることが大切です。

また、このタイプのアレルギーの場合、鼻やのどに影響を及ぼすほうが大きく、目の症状は直接的に目に入らなければ重篤化することは少ないようです。しかし、目の場合は化粧品等などの(特にパウダー)、アイシャドウ、アイライナーなどにも気をつける必要があります。

眼科でも飲み薬が処方されます。

眼科でもらう薬というと、点眼薬を想像されると思います。 点眼薬(目薬)は主に目の表面の角膜(黒目)、結膜(白目)、まぶたのあたり等に よく効くお薬ですが、目の奥のほうにある網膜・視神経などには目薬では届きません。

そのため、内服薬(飲み薬)を使用して薬剤を血流を通して症状を改善させることになります。たとえば網膜に出血(眼底出血)したとき、目薬を点眼したとしてもなかなか薬剤の効果は届きません。こういったときに飲み薬で止血剤を飲めば、血流を通して薬の効果が発揮されるというわけです。
眼球断面図

眼球の断面図で考えると、右半分のあたりには内服薬(飲み薬)、左半分のあたりは点眼薬(目薬)が効果的と考えられます。

 

眼科のお薬=目薬というイメージがありますが、どの部分に薬の効果を届けたいかによって内科と同じように飲み薬が先生から処方されることもあるのです。

眼科で処方された内服薬は特に飲み忘れたりとかすると、大きな障害を残すリスクも高くなりますので指示を必ず守るようにしましょう。

乳幼児への眼帯は、むやみにしてはいけません。

お子さんに「ものもらい」ができたり、真っ赤に炎症を起こしている時には眼帯を当ててあげよう!というのはご両親の優しさなのですが、乳幼児の場合、視力が発達しようとしているまさにその最中なのです。

ほんの短期間の間でも、視界「ゼロ」の状態を作ってしまうと、「弱視(じゃくし)」を引き起こす可能性があります。弱視とは、簡単にいえばメガネやコンタクトレンズなどを用いても、視力が出ない状態を言います。

先天性の白内障、まぶたが開きにくいなども視力の発達を阻害する原因のひとつになっていますが、眼帯もこれらと同じ状態をつくってしまっていることになります。

眼帯をしておくと、目を守っているような安心感があるようですが、実は視力の発達には大きな影響を及ぼすことになりかねません。安易に眼帯をすることは避けるようにしましょう。
ただし、眼科医から治療上において指示が出た場合ははずさないようにしてくださいね!

コンタクトレンズが目から落ちない理由。

コンタクトレンズを初めて使用される患者さんからよく質問を受けるのですが、「何故、目からコンタクトレンズは落ちないのか?」ということです。

目にピタっとくっついて、簡単には落ちません。それは、涙の表面張力によってコンタクトレンズが引き寄せられているからです。液体には表面張力といって、分子同士がなるべく表面積を小さくするように力が働いています。

例えば、コップに水を入れるとコップより少し多めに水を入れてもこぼれずに、盛り上がる感じになりますよね。まさにこの状態のことです。
表面張力
液体の種類などによって、表面張力は異なりますがコンタクトレンズくらいの物なら、涙の表面張力でくっついていられるようです。

 

ただし、目線の急激な移動にはご注意を。特にハードコンタクトレンズは外れてしまう可能性が高いです。

旬の食材、鮭で健康促進!

鮭スーパーでは、一年中見ることができる鮭ですが旬とされるは秋です。今が一番食するのにおいしい時期です。鮭には沢山の栄養成分が豊富に含まれ、美容と健康には大変嬉しい食材です。

特筆すべき栄養素を挙げてみると、

不飽和脂肪酸・・体内の中性脂肪値を改善するため、肥満予防につながります。

アスタキサンチン・・抗酸化作用が強く活性酸素を除去します。肌トラブル、シミやシワの原因を予防します。

DHA、EPA・・認知症などの予防や改善につながります。

良質なたんぱく質・・体を作るために最も重要な成分で、免疫力も高めます。

等が挙げられます。

また、鮭の「皮」。これも捨ててしまわれる方が多いようですが、この部分にコラーゲンがたくさん含まれています。皮=コラーゲンといっても良いほどの含有量が多いといわれています。そのように考えると、捨ててしまうのが勿体ないですよね!

白目のところにある黄色っぽい出来物の正体は?

ようやくコートが必要なくらい涼しい日が続くようになりました。ところで、ふと鏡を見たときに白目のあたりに黄色っぽい盛り上がりのような出来物を見つけたことはありませんか?

ちょうど写真の矢印の指している部分です。

瞼裂斑

 

 

 

 

 

これは「目の老化」のひとつで、『瞼裂斑(けんれつはん)』と呼ばれます。簡単に言えば、目の中にシミができたようなものです。このカタマリのように見える黄色い出来物は、たんぱく質が変性したものです。黄色っぽい感じで、よーく鏡を覗き込んだときにわかる程度のものです。

特に人体に害を与えたりすることもありませんので、通常は気にせずに放っておきましょうという診断が先生からおりるでしょう。どうしても外見的に気になるという方は、手術にて除去ということもありますが・・。

シミができたようなもの、というとおり紫外線などが原因として挙げられています。夏の間にたっぷりと紫外線を浴びてしまった!!という方は、もしかしたら目の中に瞼裂斑ができあがっているかも?!

従来型ソフトコンタクトのメリットは何か。

ソフトコンタクトレンズソフトコンタクトレンズと呼ばれるコンタクトレンズの内、ざっくり眼科では3タイプに分類されます。

(1)使い捨てタイプ

(2)頻回交換タイプ

(3)従来型

普段ワンデータイプと呼んでいるのは(1)の使い捨てタイプ。2ウィークタイプとか1ヶ月タイプとかは(2)の頻回交換タイプ。そして、(1)(2)の使い方ではない寿命がくるまで1年程度使用するというものが(3)の従来型に分類されます。

近年では(1)(2)が主流になり、(3)はメーカーが製造中止にしているのが現状です。確かに使い捨てのソフトコンタクトがあれば従来型はほぼ不要、従来型は酸素透過率も極めて低い。感染症や炎症などを起こすリスクも高い。破損や紛失時のスペア代がかかるなど、比べてみると不便なことばかりです。時代の流れには逆らえないといったところでしょう。

あえて利点を挙げるとすれば、オーダーメイドにすることができるというところでしょうか。使い捨て等では製造されていない範囲の強度の度数や乱視があり、オーダーメイドでなければ視力が確保できないときに出番があるというくらいでしょう。

高度管理医療機器がポストに投函。

ポストコンタクトレンズは高度管理医療機器に位置づけされています。高度管理医療機器は、使用方法を間違えると人体に大きな障害を引き起こす可能性があります。以前の医療用具の位置づけより、危機レベルが引き上げられたのは数年前のことです。それにもかかわらず、ネット販売等で眼科医の処方なしでも購入が容易にできるというのは随分と矛盾した話にも思えます。

ところでネット販売で購入したときですが、その受け取り方は通常では宅配便で手渡しされている事がほとんどです。しかし、メルスプランをはじめ世にコンタクトレンズを多数送り出してきた製造メーカーのメニコン社は宅配便で届けるのではなくポストにコンタクトレンズを入れてお届けしているのです。本来であれば対面手渡しが必要であるはずの高度管理機器だと思うのですが、ポストへ。

不在でも受け取りができる事を考えれば便利なのかもしれませんが、さすがにポスト投函はどうなのでしょう。ただ、これが違法であるとかそういった法律はいっさいありません。

夏の炎天下で朝から晩までポストに入れっぱなしになっていたら、製品に影響はでないのかしらと、こんな仕事をしていると考えてしまいます。もちろん、メニコン社が問題ないと確認したうえで行ったのだとは思いますが、最善の方法だったのでしょうか。