ついに市販薬がネットで解禁。

数年間の間、薬の販売は「対面販売」が基本とされネット販売ができなくなっていました。

しかし、今年6/12の法改正によってほぼすべての市販薬がインターネットを経由で買えるようになりました。

この問題は、昨年の1月のネット販売業者の訴訟がきっかけになっています。
本来は”薬の説明がなされずに使用されては危険”
との判断から、ネット購入が規制されていました。

しかし、規制される前までは普通にネット販売されていた薬が急に買えないという事態が起きました。
すぐ近くに薬局があり、市販薬が手に入る方にとっては
さほど不便になるということはありませんでしたが、
足が悪くて外出がままならない、もしくは離島などに住んでいて、近くに薬局がない
などネット経由でしか手段がなかったという患者さんにとっては
非常に大問題でした。

結局、訴訟はネット業者側の勝利で、販売規制が全面的に解除されたというわけです。

以前よりこのブログでも取り上げてきた内容ですが、
薬のネット販売自体は大変便利なものです。
ですが、『本当にその薬を投与して問題ないのか』『誤った使用法をされないか』等、
当初の問題点が解決された訳ではありません。

買い求める側が、誤使用をしないように自己防衛をしっかり果たす責任も大きくなったわけです。ネット販売も便利なものであることには変わりありませんので、
上手に活用するようにしましょう!

お薬手帳と医療費。

今、ほとんどの病院で先生の診察を受けた後
薬局に薬の処方箋を持っていって、薬剤師さんからお薬をもらう。という流れに
なっています。

複数の医療機関を受診されている患者さんだと、
いつ
どこの先生から
どんな薬が
どのくらいの量

処方されたかということを、正確に把握するのはなかなか難しいことです。

そこで、お薬手帳が世に出回ったということですが、
これにもやはり費用がかかります。

薬局で薬代を支払うときに「薬剤服用管理指導料」という費用が発生します。
料金は3割負担の方で現在までは130円でした。

この料金は、上述のようなお薬の情報の他、
「患者さんの飲み残した薬の数の確認」
「先生の処方した薬に、後発品(ジェネリック)があるかどうかの情報提供」
をすることも条件で、
これらの項目がすべてできたときに、薬剤服用管理指導料が発生します。

ですので、
・お薬手帳そのものを持っていない方、
・忘れたりして、途中の記録が抜けている方(薬剤師さんからシールで手帳に張るように指示されても貼られてない方)
など、うまくお薬手帳が活用されていないケースも見受けられ
無駄に費用を支払うということが発生しているのも現状です。
そのため、今月4月から、【おくすり手帳を必要としない患者】さんの
薬剤服用歴管理指導料は、3割負担の方で110円。
現状よりご負担が20円安くなるという制度に変わりました。

薬の管理、という意味では是非ともお持ちいただきたいものですが
活用してこそ意味のなすものです。

使用されない方は、薬局窓口でお薬手帳の記載不要と申し出れば、
この管理料を算定されなくなりますので、
健康管理を考えた上で調整してみるのも良いでしょう。

余った目薬は捨てましょう。

急性的な結膜炎などにかかると、眼科で目薬が処方されるのが一般的です。

診察の際に、目薬をつけて数日から1週間程度でよくなりますよ!と言われ、指示通りに目薬をさすとすぐによくなってくると思います。

処方される目薬は、使い切ってくださいと大抵の場合は指示があるとは思いますが、薬の処方が変更になったり、多めにもらったけど余った・・というケースがあったとき、目薬はどうしていますか?

開封済みの目薬については、開封時から1ヶ月を目安に捨ててください。

勿体ない!!と、思うかも知れません、安全性を第一に考えると、開封後きわめて期間の経過した目薬を使うのは大変危険ですから、注意しましょう。

実際の捨て方ですが、余った目薬のボトルごと捨てては駄目です。また、液を水道とかに流すのも汚染問題です・・。

「ボトル」から「液」を出して捨てますが、液はちり紙などに吸わせて出します。ごみの分別は【可燃ごみ】になりますので、あとはそのちり紙と容器は丸めて捨てるだけです。

眼軟膏の場合も、ちり紙などに軟膏を絞り出して可燃ごみへ捨てます。

(容器は、もし金属やプラスチックなどになってるものでしたら、そのように分別してください)

 

ちなみに未開封の容器であれば、有効期限がボトルに記載してありますので、その期限までは使用できます。
いつも新しい目薬を使うように心がけましょう!

花粉症治療に期待の新薬。

まだまだ雪が降るような寒さが続きますが、
花粉症の対策をそろそろ考えだしていらっしゃる方も多いと思います。
花粉症

そんな中、今年2014年1月に花粉症の根本治療が期待できる
新しい薬が承認されたそうです。

 

 

 

従来、花粉症などアレルギー予防の免疫療法は、
アレルゲンの元となる物質(アレルゲン)を、注射によって少量ずつ
体内にとりいれる。というものでした。
何度も通院したり、なにより注射が痛い!という大変な苦労がありました。

今回承認がおりた新薬は、鳥居製薬さんが開発されたもので
「シダトレン®スギ花粉舌下液」というお薬になります。

スギ花粉に対して、免疫を持たせるもので
毎日1回舌の下側に垂らして使用します。

スギ花粉が飛びはじめる2ヶ月くらい前から投薬を開始し、
最初は少量→2週間程度かけて少しずつ増量。
あとは一定量を毎日投与して数年継続する。

スギ花粉に対して、アレルギー反応が抑えられる。

と、いった具合です。

 

新薬なので、万人の方に効果があるのかなど
期待や効果は未知数ですが、花粉症が完治した!という
試験結果も多く得られたそうです。

 

処方は、耳鼻咽喉科に行っていただくようになると思いますが、
花粉症による目のかゆみなどもなくなる!!という点から
少しご紹介させていただきました^^

健康保険適用の承認も、来年にはおりるようなので
今後の普及に期待大ですね!

目薬処方箋の有効期限。

眼科で診察を受けて目薬を先生から処方されたら
すぐに患者さんは薬局に処方箋をもって、薬に交換してもらうと思います。

しかし、先に用事を済ませて、後で処方箋を薬局にもっていけば良いと
思って 忘れてしまった!!

そんなご経験はありますか?

結膜炎など急に炎症が起きているような場合は
こういったことって少ないのですが、
定期的にもらっているお薬の場合ですと
ついうっかり、というのがやはりあるようです。

薬剤処方箋

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

特に眼科医からの指示が記載されてない限り
目薬の処方箋の有効期限は【処方日から4日間】と、
決められています。
記載様式においても、すべてどこの病院で処方されても同じになっています。

 

例えば今日(1/8)発行の処方箋なら、今日を含めて4日以内ということは、
1/11まで有効となります。

これ以上、期間が過ぎた場合
症状が変わっているかもしれない!という考えから
たとえ定期的にもらっている薬でも、
再診察を受けてからではないと処方箋は再発行できません。

診察の結果、同じままの薬処方で大丈夫。
もしくは薬の変更が必要というのは、
眼科医が判断することになります。

 

後で・・と遅らせずに、目薬の処方箋をもらったら
なるべく早く、薬局に交換しに行って下さいね!

プラセンタ注射、やめたらどうなるの?

美容効果はもちろん、慢性疾患の改善などにも効果をもたらすプラセンタ注射。

当院でも長く続けていらっしゃる患者さんが沢山いらっしゃいます。

しかし、引越しなどで通院できなくなったとかで プラセンタ注射を続けることができない。 打つのをやめたらどうなるか?

と、質問を受けます。

プラセンタ注射は ”細胞の若返り” を目的としたもので 投与をやめたからといって、すぐに不調をきたすわけではありません。 少しずつ、改善されてきたところが「始める前の状態にもどっていく」とお考えください。

プラセンタ注射には依存症などもありませんので、 できないときはお休みして またいつでも再開しても構わないものです。

ご自身に負担のかからないよう続けると、体の良い状態を保つことができます。 良い状態を保つことができるようであれば 1週間に1度の注射を2週間に1度にしたり 各自で調整してみていただいても問題ありません。

あまり ”義務”のように考えず 健康維持のためにラジオ体操しているような気持ちで 気楽に続けてみてください。

目薬は1回に何滴さしますか?

飲み薬は、1日3回食後に1粒とか1回分が固形、
若しくは袋に包まれており、
適切な量を摂取することができます。

しかし、目薬のように飲み込まない薬(軟膏なども含めて)は
使う人によって1回の使用量にすいぶん差があるようです。
瓶を押す力によって、ちょっとしか出ない人もいれば
ドバっと多めに出てしまわれる方もいるようです。

さらに目薬は、涙で流れちゃうから多めに目に入れた方が
効果が早く出るのではないか?!

と、思ってしまうかもしれませんが

1回に目に入れる量は、1滴で十分です。
それ以上入れるのは、逆に不要な薬剤を体内に巡らせることになり
好ましくありません。
目薬が出すぎてしまったと思ったら、目がしらのあたり。
下のまぶたの内側の所に、涙が出ていく出口があります。
ここを指で軽く抑えて、不要な薬剤の吸収を妨げましょう。

最近では、目薬の瓶を押すと1回分、適量しか出てこないというように
容器が改善されつつあるようです。

軟膏も塗れば良いわけではありません。
特に目に入っても問題ないという「眼軟膏」の類は
よくのびます。
ほんの少し、その量をよくのばして使うようにしましょう。

コンタクトレンズは、外してからお風呂に入って下さい。

コンタクトレンズを使用している方にお伺いしますが、お風呂に入る時
コンタクトレンズは

「着けていますか?」

「外していますか?」

各種レンズ製造メーカーの見解では、多くのところは

【お湯などが目に入らないよう、十分に注意してください】

と、取り扱い説明書に記載されています。

確かに、上記に注意していただければお風呂に入れないということはありません。

しかし万が一、目の中に

* お風呂のお湯が入った *
* メイク落としや、石鹸が入った *

というとき、レンズが曇ったり違和感が出て、レンズを外したくなると思います。

そのような時、特にソフトレンズは黒目にレンズが吸着して、いつものように目から外れなくなることがあります。

その吸着っぷりは、尋常ではないくらいです。そのときの目の状態や環境的要因によっても異なるとは思いますが接着剤で固定されたかのようにくっついてしまいます。

・・もし、そうなってしまったら、どうしたらいいの?!!

⇒ こんな吸着状態は、コンタクトレンズに含まれる水分や塩分の濃度が密接に関係しているため、お風呂から出て、10分程度普通にしていればいつものとおりコンタクトレンズを外すことができます。

しかし、今まさにレンズを取りたい状況のお風呂場で、悠長にしばらくお待ちください・・なんて。我慢をすることはできませんよね?

こうならないように、コンタクトレンズは、是非お風呂に入る前に外して下さい。

ハードレンズの場合は、吸着より紛失のリスクのほうが高いと考えられますので、こちらも要注意です。

しかし、強度の近視や遠視の方は、コンタクトレンズをしていないと見えなくて困る・・という方もいます。こういったケースの場合は必ず外すように!!と強く押し切れないところもありますが、お風呂場の中では、何かあったときに極めてコンタクトレンズを外すのが難しい状況にあるということはご承知おきください。

市販薬と病院でもらう処方薬の違い。

病院で先生の診断を受けずとも、
薬局薬店で、目薬を買うことができます。

何に効く目薬なのかは、パッケージなどに
「ものもらい用」「かゆみどめ」などと
大きく記載されているので
大体の見当はつきます。

購入して点眼をしていれば、大抵の場合は
良くなってきます。

では、先生の診察を受けて処方される目薬と
市販薬では何が違うのでしょうか?

先生の診察を受けた処方薬は、
1つの目薬が、1つの役割を果たします。
例えば、炎症を抑える目薬なら、炎症を抑える作用だけの
効果がでます。

なので、必要な薬の成分を、必要な量だけ点眼することができます。

比べて市販薬だと、メインで入っている薬の成分の他に
様々な成分が混ざっています。

1つの点眼薬で例えば
「殺菌」「炎症止め」など、複数の効果を発揮するようになっています。

これなら、市販薬のほうが便利なのでは?!と
思えてしまいますが、
薬を投与するにあたって大切なのは
必要な薬の成分を、必要な量だけ点眼する
という点にあります。

「殺菌」作用だけで十分なところに、
余分な薬の成分をむやみに投与するのは
あまりおススメできるものではありません。

また、先生から出る処方薬には
防腐剤などの成分も入っていません。

目にとっては、それだけでも余計な負担がかからずに済みますね!

市販の目薬も、病院がお休みのときなど、
大変助かるときもありますから、
ケースに応じて使い分けると良いでしょう。

洗眼用品って良いですか?

こういう仕事をしていると、各種某メーカーの洗眼剤(アイ○ンなど)についてよく質問を受けます。「洗眼用品って良いですか?」という漠然とした質問です。興味はあるけど、どうなんだろうという気持ちで尋ねられていると思います。とくにコンタクトレンズを使用している方は目がゴロゴロしたりくもったりすることが多いため、目を洗いたいって思いますよね。専用のキャップに液を入れて、液の中で目をパチパチとさせて汚れを落とす。終わった後は、さぞスッキリすることでしょう。

洗眼商品そのものについては、否定はしません。用法を守って使用していただければ、目を清潔に保つためにもよいのではないでしょうか。

しかし、少し気をつけていただきたい点もあります。眼科の先生によっては様々な見解があるようで、推奨される先生もいらっしゃれば懸念を示す先生もいらっしゃいます。具体的には、次のようなことが考えられます。

◆キャップの中に溜めた液に何回も目をパチパチするのは、衛生上良くない。本来であれば洗眼は流水を使用するべきだ。

◆頻繁に洗眼することによって、汚れだけではなく脂質成分をはじめ目を保護する成分まで剥がれてしまう。結果的にドライアイ症状を悪化させる恐れがある。

といったものです。確かに、これも一理あります。特にドライアイの方は、洗眼後すぐはスッキリした状態になりますが、その後がちょっと考えさせられます。メリット、デメリットについてよく考え使用することが大切ですね。