紫外線と可視光線。ちょっとマニアックな話

今、ドラマで福山雅治さんが演じる天才変人物理学者の湯川先生に
ちょっと心をもっていかれているA子です。

眼の病気の時にも、肌トラブルにも
「紫外線に注意してくださいね!!」ということを
連呼していますが、
まず、「紫外線」ってどんなものか覚えていらっしゃいますか?
遠い昔の、理科・物理の授業を 思い出してみてください。

三角プリズムを使って、虹を作ろう!!といった実験をしたことを思い出しませんか?!

太陽の光が三角プリズムで屈折し、波長の違いで7つの色に分解される。
あの実験です。

分解されると、赤・橙・黄色・黄緑・緑・青・紫の7色に見えます。
この「目で見て確認できる光」を【可視光線】、
そして紫より波長が短く、「人間の目で確認することのできない光」を【紫外線】と呼んでいます。
(紫外線よりも波長の短いX線やガンマ線も存在します。X線はレントゲンで活用されていますよ)

紫外線は、人間の目で確認することの出来ない波長の光です。
目で確認できれば、眩しい!とか感じることが出来ますが、
目には見えないので、そこに存在しているのに肉眼で確かめることができません。

この目に見えない光が人体に悪影響を及ぼすのですから、
まさに透明人間との戦いのようです。

 

ちなみに、紫外線は悪いことばっかり!!とイメージ化されていますが
少しだけ良い効果をもたらすこともあります。
例えば、人間の骨を形成するビタミンDの生成を促します。
他にも、お布団などを干して、日光消毒するとか言いますが、これは
紫外線の力でダニや雑菌を除去することを指しています。

しかし、人体にはデメリットの方が大きいとされますので
やはり最後は、「紫外線には注意しましょう」とまとめられることになります;

 

余談ですが、紫外線は人間の目には見えなくても、地球上の生物。
たとえば虫とかであれば、見えるらしいです。

洗浄保存液だけ余る理由。

マルチパーパスショリューションコンタクトレンズを3ヵ月分、洗浄保存液を3ヵ月分。最初はセットで購入したはずなのに、レンズを使いきった時に洗浄保存液だけ残っている。思い当たる方、結構いらっしゃるのではないでしょうか。オプティフリーなどをはじめとした1本タイプ(洗浄、消毒、すすぎ、保存)ができるケア用品のタイプに多くみられる傾向です。

では何故、説明書どおりに使用しているのに余ってしまうのでしょうか。

どこに原因があるのかという事を探っていくと、どうやら「すすぎ」に問題がありそうです。すすぎ時間がかなり短縮されてしまっていて、洗浄保存液だけ残ってしまうようです。

通常、すすぎは10秒から20秒間、こすり洗いが終わった後のレンズに液を掛け流し続けるものです。しかしながらこの時に使用する量には、沢山使う方と少しだけ使って終わってしまう方とで大きな差が出てしまうようなのです。

コンタクトレンズと洗浄保存液を一緒にセットで購入して洗浄保存液だけ余るなら、
すすぎの量を増やして調整してみてください。大抵の製品は保存等にも使えるように、洗浄保存液は多めに入れられていると思います。目の健康を考えて、ちょっとリッチに洗浄保存液を使用してみてはいかがでしょうか。

コンタクトレンズを乱用すると、将来白内障の手術ができない場合も。

コンタクトレンズを使用する際、酸素透過率の高い製品を選ぶようにお話している理由に、「将来のことを考えて」という事が含まれます。

まず、角膜には角膜内皮細胞という六角形の細胞があり、物を見るために大変重要な役割をもっています。

角膜内皮細胞

(少し見えにくいかもしれませんが、角膜内皮細胞の写真です。クリックすると拡大します)

上の写真は、正常な角膜内皮細胞です。 ひとつひとつが小さくて綺麗な六角形をしています。対して下の写真は細胞の損傷が大きい例です。大きくて、形もいびつです。

コンタクトレンズの長期に渡る使用により角膜が酸素不足の状態になっていると、角膜内皮細胞が少しずつ損傷し減少していきます。

この細胞数が少ないと、白内障の手術後に視力が回復するまでに時間がかかったり白く濁ったまま視力が回復してこないケースもあります。そのため、角膜内皮細胞の数が少ない方は、手術自体ができないということになってしまします。

最初に将来の事を考えてと申し上げたのは、現在20~30代で学生時代からコンタクトレンズを無理して使っている。この先も現在の使用状況をかえりみずに使用したら、こういった事態を引き起こすことになるかもしれません。

角膜内皮細胞は、数日でどうなるというものではありません。今から使用方法を改めれば、減少し始めた角膜内皮細胞を守ることができるかもしれません。未来は変わるかもしれませんから、ご自身の目を大切にしてあげてください。

ハードコンタクトレンズを小さくした方が調子がよい?!

ハードコンタクトレンズを使用していて、

  • ともかく充血する
  • 眼が乾く
  • レンズが曇る

という3大症状を訴える患者さんが
結構いらっしゃいます。

目(主に黒目)に対して、レンズのサイズが大きすぎてしまう時、
涙の交換がうまくいかなくて、レンズに汚れが付着したままになり
この3つの症状が連鎖のように起こります。

原因は様々あるとは思いますが、目ではなくレンズそのものに原因がある場合なら、
「ハードコンタクトレンズのサイズを小さくする」
ことによって、この症状が改善される確率は高いです。

 

しかし、コンタクトレンズのサイズ(直径)は、
そのコンタクトレンズにとって一番バランスが良いと判断されて
製造メーカーが作成しているものです。
むやみにサイズをいじると、視力の安定性やレンズのフィット状態の
違和感などにつながりますので、必ず先生に相談の上
調整してもらうようにしましょう!

また、レンズサイズを小さくすると
瞬きをした時に、コンタクトレンズが上下に動く範囲が大きくなり
逆に異物感になったり、目に傷が付きやすくなるリスクを
ともなうこともありますから、
慎重に検討していく必要があります。

せっかく、視力矯正力・酸素を通す力にも優れるハードコンタクトを使用する
のであれば、出来るだけ快適に使えるように調整してもらいましょう。
ハードコンタクトレンズ

大人ニキビの予防法

10代、若かりし頃のニキビは、過剰な皮脂の分泌が原因で
毛穴をふさがれ、そこにアクネ菌が増殖することにより引き起こります。

しかし、20代後半以降のニキビは
「新陳代謝の低下」「肌の乾燥」などが原因で引き起こります。

ニキビができる部分も、頬やおでこではなく
フェイスラインやあごのあたりが多くなります。

これはストレス・食生活などを見直すことにより
大人ニキビは改善されます。

 

実際にどんな点に気をつければ良いのでしょうか。
洗顔などで、肌を清潔に保つという事はもちろん、
ニキビができやすいという方は参考にしてください。

●22時~2時の肌のゴールデンタイムに睡眠をとる
(この時間帯に成長ホルモンが分泌され、新陳代謝を高めます。
このホルモンが正常に分泌されないと、肌のターンオーバーの
リズムが乱れ、古い角質が肌に残り、毛穴を塞ぎます。
この影響で、アクネ菌が増殖し、炎症を起こすことになります。)

●活性酸素の発生を少なくする
(活性酸素は、バランスの悪い食事、アルコールの摂りすぎなどからも
発生し、肌の状態をぼろぼろにします。それだけでなく身体全体をも老化させます。
また車の排気ガス・タバコは特に活性酸素を発生させますので、要注意です。)

●バランスの良い食事で、毎日のお通じをよくする
(体内にため込んだ老廃物は、体に悪影響を及ぼすものばかりです。
ちなみに、食物繊維だけを多量に摂取しても、お通じはよくなりません。
バランスが大事です)

あと、もう一点!
A子もB子さんに指摘された点です。
これは、正直気にとめていませんでした!

●ファンデーションのパフを清潔にする
(パウダーをのせる為に使っているから、綺麗と思われれがちですが、
皮脂がパフに残っていると、雑菌が繁殖します。
除菌できるようなクリーナーで、パフも洗う必要があります。
ファンデーションの色を落とすだけではちょっと足りません・・)

 

大人ニキビの再発を繰り返すことによって、ニキビ痕が残りまます。
これは、なかなか綺麗にするのに時間を要しますので、
まずは、大人ニキビが出来ないように食生活を改善していくことが大切ですね!

眼科で使用される目のお薬。

眼科でだれさる目のお薬といえば・・・目薬!!ですよね
でも、それだけではありません。
塗り薬や飲み薬も処方されることがあります。
それぞれ特徴が異なり、効果も違ってきます。
なぜ、このお薬が処方されたのか??
正しく理解して、正しく使いましょう~~

眼科で使用される主な目のおくすり

●点眼薬
目薬のことです。
誰もが一度は使用したことがあるのではないでしょうか?
白目や黒目、眼球表面、また、瞼の裏側などの
眼球前方の治療に使われます。

●眼軟膏
目に入っても大丈夫な塗り薬です。
目の周り、まぶたに塗って使用したり、
目の中に入れ、目の表面の病気にも使用します。
点眼薬よりも薬の成分が目の表面に長くとどまり、
効果が高くなります。
しかし、使用後に視界がくもって見えにくくなります。

●内服薬
飲み薬のことです。
目のお薬で飲み薬・・??
と思うかもしれませんが、点眼薬や軟膏では届かない、
目の奥、網膜や脈絡膜、視神経の病気の治療に使うお薬です。
点眼薬・眼軟膏の効果を補う際にも使われます。
胃や腸で吸収されたあと、血液の流れにのって、
病変部位に到達し作用します。

●注射薬や点滴薬
さくら眼科ではほとんど使用されませんが、
病気の急性期には、注射薬や点滴薬を使うこともあります。
病院で、医師や看護師が行ないます。

糖尿病の症状をチェックしてみましょう。

糖尿病にかかると、全身のコントロールが必要になります。
そして食事制限はもちろん、様々な合併症を生じる危険があると
以前よりお話させていただいています。
眼も失明する危険のある「糖尿病性網膜症」という合併症に十分注意して
いく必要があります。
(★過去の記事はコチラです

糖尿病かも・・と疑う症状として

  1. のどが渇いて水をよく飲む
  2. トイレに行く回数が多い
  3. 体が疲れやすい
  4. 立ちくらみや、体の痺れがある
  5. 食べても太らない

こういった症状が出ている場合は、一度検査を受けるほうが良さそうです。
糖尿病かどうかは、採血や尿検査の結果などで判断されます。

健康診断とかの採血検査の結果でも、ご覧になったことはあると思いますが、
★血糖値(空腹・随時・2時間値など)
★HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)

この検査値の結果を見てみましょう。
特に、空腹時血糖値126以上で、さらにHbA1cの値も6.1以上である
糖尿病と診断されます。

 

糖尿病は4つの種類に分類され、
●1型糖尿病
●2型糖尿病
●遺伝等による糖尿病
●妊娠糖尿病

そのうち、約9割が「2型糖尿病」と診断されています。
これは、「肥満」に起因するといっても過言はないでしょう。
運動不足や食生活による内臓脂肪の増加が原因で起こっているようです。

常に、「消費カロリー>摂取カロリー」の状態を保てば、
この2型糖尿病の回避率は上がっていくことでしょう。

 

遺伝的に防げないものなどあったとしても、
自己防衛できるものに対しては気を引き締めて
糖尿病にならないよう、十分に生活習慣に気をつけたいものです。

ブルーライトをカットするようなコンタクトレンズはあるの?

パソコン社会で、今話題を集めているブルーライトから目を守るメガネ。
某有名メガネショップさんとかで、沢山見かけます。
眼精疲労の軽減にもつながるし、本当におススメなのですが、
「コンタクトレンズでは、こういったブルーライトをカットするものはあるの?」
と、質問を受ける事があります。

あるのか、ないのか。

2択で答えるなら「ある」が正解です。

 

アイミーから出ている「アクティブカラー・ナチュラル」
というソフトコンタクトレンズです。
アクティブカラ―・ナチュラル

レンズの中心部分がライトイエローになっていて
眩しさを軽減させてくれるデザインになっています。

疲労が起こりにくかったという、実験結果はこちらのサイトに詳しく出てますよ!

素材も、汚れが付きにくいもので作られていますが、
使い捨てソフトコンタクトレンズではないという点が残念です。

従来型のソフトコンタクトレンズなので、
アレルギーなどがあったり、
酸素透過率などを考えると
やはり現在主流のシリコーンハイドロゲルレンズを用いた
使い捨てコンタクトレンズとの性能差が浮き彫りになります。

この、ブルーライトカットという点で考えれば
アドバンテージのある製品の一つではあるのですが、
なかなかこの商品をご存じの方って少ないですよね?
(やはり、目の状態をよりよく保つことを優先に、
ワンデー使い捨てのレンズを先生もおススメしていますもので・・)

 

キチンと手入れができて、特にパソコンなどによる眼精疲労を改善したく
「使ってみるぞ!!」という、意気込みのある方には
ご案内させていだだきます。

アカントアメーバーが付着しにくいコンタクトレンズはどれ?

以前コンタクトレンズ学会で、
「どのコンタクトレンズが一番アカントアメーバーが付着しにくいか?」
という臨床実験の結果が発表されていました。

 

そもそも、アカントアメーバーとは何かというところから
少し付け足していきます。

現在、日本でのコンタクトレンズ使用者は1500万人と言われています。
そのうち、使用者の10%程度に眼障害が発生しているのが現実です。

この眼障害の中で、近年アカントアメーバーという微生物による感染症は、
増加傾向にあるとされています。
失明に至るケースもある重大な角膜の病気なので、絶対にかかりたくないものです。

原因は、ソフトコンタクトレンズ使用にともなうものが9割を占めていると報告されています。

一昔前までは、ソフトコンタクトレンズには「煮沸消毒」という熱消毒を行っていましたが、
コールド消毒(今、市販されているコンタクトレンズケア用品のほとんどがこれです)に切り替わり、煩雑な手入れからは解放された反面、感染症のリスクが高まるようになってしまっているようです。

 

では、このアカントアメーバー感染症の原因である、
このアカントアメーバーが付着しにくいコンタクトレンズは何でしょうか?

まず挙げられるのは、水分を含まないハードコンタクトです。

では、ソフトコンタクトでは・・?
この点についてまとめられた報告結果によると、

クーパービジョン社から発売されている
バイオフィニティ」が アカントアメーバーの付着に一番耐性がある、というものでした。
クーパービジョン社バイオフィニティ

 

 

これは、現在主流で使われるシリコーンハイドロゲルレンズ(定期交換タイプ)の中で比べた際、どれが一番アカントアメーバが付着しくにかったかを臨床実験された結果です。

先生方が比較用に用いたレンズは、
シリコーンハイドロゲルレンズの中の
●アキュビューオアシス
●アキュビューアドバンス
●メダリストフプレミア
●2ウィークプレミオ などの製品でした。

 

また、アカントアメーバーには
ヨードの消毒成分が効果的とされていますので、
そういったケア用品と組み合わせて
コンタクトレンズを使うと、さらに感染予防対策になりますね!
ただし、耐性のあるレンズを選んでも100%感染しないということにはなりませんので、
これまでどおり、十分注意してケアしていく必要があります。

ゴールデンウィークの臨時休診のお知らせ

 もうすぐ5月!!
ゴールデンウィークがやってきますね。
今年は最大8連休ぐらいでしょうか?
皆様のお休みは何日ぐらいあるのでしょうか??

さて、さくら眼科も5月のゴールデンウィーク中に臨時休診がございます。
ご確認の上ご来院をお願い致します。

5月ゴールデンウィーク中のお休み

                    5月3日(金)
        5月4日(土)
        5月5日(日)

※4月中は通常通り診療を行ないます。
※平日は夜7時まで、土・日・4月29日・5月6日の祝日は夜5時までの診療になります。

お薬やコンタクトレンズをご希望の方はお早めにご来院ください。

ゴールデンウィーク中、旅行などに出かける方も多いと思います。
旅先で、よくある目のトラブルについて・・・
海外へ行かれる方、目を水道水で洗ってしまってゴロゴロしたり充血したり・・・
日本の水道水でも、目を洗うのは適していないと言われています。
目薬をさすなどして、水道水の使用は控えましょう。
また、国によって水質も違うため、ハードレンズも水道水で濯ぐのは避けたほうが良いです。

コンタクトレンズをなくしてしまった・・・この問い合わせが最も多いです。
コンタクトレンズは医師の眼科健診をうけ、処方箋がでて初めて購入することができます。
ゴールデンウィーク中はお休みの病院も少なくありません。
救急の病院では、コンタクトレンズの処方箋を出してくれない病院も多くあります。
必ず予備のコンタクトレンズや眼鏡を持参するようにしましょう。

何かあったら早めに眼科を受診することが大切です。
眼科だけでなく、まんがいちに備え旅先での病院などのチェックもしましょう。