ブルーライトをカットするようなコンタクトレンズはあるの?

パソコン社会で、今話題を集めているブルーライトから目を守るメガネ。
某有名メガネショップさんとかで、沢山見かけます。
眼精疲労の軽減にもつながるし、本当におススメなのですが、
「コンタクトレンズでは、こういったブルーライトをカットするものはあるの?」
と、質問を受ける事があります。

あるのか、ないのか。

2択で答えるなら「ある」が正解です。

 

アイミーから出ている「アクティブカラー・ナチュラル」
というソフトコンタクトレンズです。
アクティブカラ―・ナチュラル

レンズの中心部分がライトイエローになっていて
眩しさを軽減させてくれるデザインになっています。

疲労が起こりにくかったという、実験結果はこちらのサイトに詳しく出てますよ!

素材も、汚れが付きにくいもので作られていますが、
使い捨てソフトコンタクトレンズではないという点が残念です。

従来型のソフトコンタクトレンズなので、
アレルギーなどがあったり、
酸素透過率などを考えると
やはり現在主流のシリコーンハイドロゲルレンズを用いた
使い捨てコンタクトレンズとの性能差が浮き彫りになります。

この、ブルーライトカットという点で考えれば
アドバンテージのある製品の一つではあるのですが、
なかなかこの商品をご存じの方って少ないですよね?
(やはり、目の状態をよりよく保つことを優先に、
ワンデー使い捨てのレンズを先生もおススメしていますもので・・)

 

キチンと手入れができて、特にパソコンなどによる眼精疲労を改善したく
「使ってみるぞ!!」という、意気込みのある方には
ご案内させていだだきます。

アカントアメーバーが付着しにくいコンタクトレンズはどれ?

以前コンタクトレンズ学会で、
「どのコンタクトレンズが一番アカントアメーバーが付着しにくいか?」
という臨床実験の結果が発表されていました。

 

そもそも、アカントアメーバーとは何かというところから
少し付け足していきます。

現在、日本でのコンタクトレンズ使用者は1500万人と言われています。
そのうち、使用者の10%程度に眼障害が発生しているのが現実です。

この眼障害の中で、近年アカントアメーバーという微生物による感染症は、
増加傾向にあるとされています。
失明に至るケースもある重大な角膜の病気なので、絶対にかかりたくないものです。

原因は、ソフトコンタクトレンズ使用にともなうものが9割を占めていると報告されています。

一昔前までは、ソフトコンタクトレンズには「煮沸消毒」という熱消毒を行っていましたが、
コールド消毒(今、市販されているコンタクトレンズケア用品のほとんどがこれです)に切り替わり、煩雑な手入れからは解放された反面、感染症のリスクが高まるようになってしまっているようです。

 

では、このアカントアメーバー感染症の原因である、
このアカントアメーバーが付着しにくいコンタクトレンズは何でしょうか?

まず挙げられるのは、水分を含まないハードコンタクトです。

では、ソフトコンタクトでは・・?
この点についてまとめられた報告結果によると、

クーパービジョン社から発売されている
バイオフィニティ」が アカントアメーバーの付着に一番耐性がある、というものでした。
クーパービジョン社バイオフィニティ

 

 

これは、現在主流で使われるシリコーンハイドロゲルレンズ(定期交換タイプ)の中で比べた際、どれが一番アカントアメーバが付着しくにかったかを臨床実験された結果です。

先生方が比較用に用いたレンズは、
シリコーンハイドロゲルレンズの中の
●アキュビューオアシス
●アキュビューアドバンス
●メダリストフプレミア
●2ウィークプレミオ などの製品でした。

 

また、アカントアメーバーには
ヨードの消毒成分が効果的とされていますので、
そういったケア用品と組み合わせて
コンタクトレンズを使うと、さらに感染予防対策になりますね!
ただし、耐性のあるレンズを選んでも100%感染しないということにはなりませんので、
これまでどおり、十分注意してケアしていく必要があります。

コンタクトレンズと目の間に空気が入っている

シリコーンハイドロゲル素材のコンタクト、最近では使用者急増中です。その理由は何といっても酸素をよく通す素材であるからでしょう。

しかし、シリコーンハイドロゲルレンズの使用者が増える中、この素材のレンズに切り替えたころから「目とコンタクトの間に空気が入っている」と気づいた方、いらっしゃいますか。下の写真のy矢印のあたりに、透明っぽい水たまりのように見えるものが空気です。
コンタクトレンズと空気

レンズ装着時に空気が一緒に入ってしまうことはまれにありますが、何回か瞬きをすると自然に空気は抜けて解消されます。しかし、何回瞬きをしても抜けず、空気が入ったままになっている状態のときは要注意です。

瞳孔にかかる部分でなければ、見え方にも異変が起きないのでよく鏡をみてみないと
気が付かないという事もしばしばあります。眼科受診をして購入していれば、眼科受診の際に医師が気づくものなのですが、ネット販売等で購入だけされた場合に多いようです。

この「空気(または気泡)が抜けない」という状態のままの方はご自身の目に対して、コンタクトレンズがキツイという場合によく起こります。簡単に言えば、コンタクトが目に合っていないということです。(以前の素材より、レンズが固いため
従来のソフトコンタクトに比べると空気が入る確率が高いとも言われています)

ですので、このような症状を改善するには、レンズのカーブをゆるくしたりする調整が必要になります。いずれにしても、目とコンタクトレンズの間に空気が入ったまま
という状態は放置しておくと目に傷をつくる原因になります。もし、自身が発見したのであれば早急に眼科を受診しましょう。

レンズケース、どのくらいで新しくしていますか?

コンタクトレンズを保存しているケース、どのくらいで新しいものに変えていますか?

せっかく洗ったコンタクトレンズも汚れたケースにしまっているようでは洗った意味がありません。 ソフトレンズでは1~2ヶ月に一回程度が目安です。洗浄保存液を購入すると、液を使い切ったら、ケースも変えましょうという意味も含めて必ず専用のケースがセット販売されていると思います。

ハードレンズケースについても3ヶ月程度に一度が目安です。

とくにソフトコンタクトレンズは、感染症が懸念されます。実際、レンズの洗浄には気を遣っているけれどもケースにまで気が回らないという方、お見受けします。また、ケースも徐々に汚れていきますので、ご自身が毎日使っているケースが汚れているかどうかもパッと見、わからないというのが現状なのでしょうか?!

明らかな汚れがある場合は気づく方もいらっしゃいますがそうでない場合は、やはり定期的に新しいケースに変えるほうが良いでしょう。綺麗な状態で使い続ければ、感染症などを未然に防げることになります。

ご自身のレンズケースはさて、どうでしょう?と思われる方はお店に並んでいるようなレンズケースと比べてみてください。

同じくらい綺麗ですか?
ソフト用レンズケース

 

初めてのコンタクトレンズ。

コンタクトレンズ学生さんは春休みがどうやら始まったみたいです。 長期休み、うらやましい限りです。ところで、このお休みを利用して、コンタクトレンズデビューしようと考えている方も 多くいらっしゃるようです。 コンタクトレンズの使い心地や取り扱いに慣れる意味では、こういった長期休みを利用するのは良いことです。

コンタクトレンズは、使う用途や目の状態によって使い捨てが良い場合やハードレンズなどが良い場合など様々です。

使用の際は先生の診察・検査が一緒に必要になりますので、その際にどんな種類が向いているのか検討されてみて下さい。 また、 学生さんで初めてコンタクトレンズを希望される方は 保護者の方にも一緒に、 使い方や注意点をご確認いただいています。可能であれば、初回はできるだけご一緒にご来院いただければと思います。

それから、所要時間についてよくご質問をいただきます。

必ず使用されるご本人が一人で コンタクトの装着脱ができるようになってから、処方箋を発行致しますので、「 診察検査時間30分程度+装着脱の練習時間1時間程度」を予定してください。(個人差がありますので、目安としてお考え下さい)

また、コンタクトレンズを作ったからといって「めがね」が不要になるわけではありません。必ず「めがね」も用意していただくようになります。既にめがねを持っていても、 度数が合ってない、フレームが破損している等がないか確認しましょう。

正しい用法で使用すればコンタクトレンズは快適に使用することができます。初めてのコンタクトデビューを考えていらっしゃる方はお気軽にご相談ください。

乱視用レンズのガイドマーク、合わせましょう!

通常、ソフトコンタクトレンズを目に入れるとき表と裏を確認します。近視用ならこれで装着しますが、乱視用を使用の方はもうひとつ、確認して目に装着しないといけません。

そうです。乱視用のガイドマークです。

これ、忘れてしまっているのか否かは不明ですが「最初に説明が無かった」「初めて聞いた」なんておっしゃる患者さんもいらっしゃいます。ガイドを確認して装着するのは、見え方を確保するために必要なことなのです。ガイドがずれていたら見えませんからね。

また、ガイドマークはご利用中の商品によってそれぞれ異なります。必ず、どの方向にあわせて目に入れたらよいのか事前に確認しましょう。

一例を挙げますと、分かりやすさNo.1の「デイリーズトーリック」 デイリーズTCガイドマークガイドマークが真横に2つ。ガイドマークが着色されているのでとてもわかりやすいです。

 

 

 

他にも、アキュビュー乱視用シリーズでみると・・

縦方向に、2つ。合わせるようにして、装着します。

 

 

 

アクエアシリーズですと、下にちょこんと1本。ガイドマークがあります。

 

 

 

他にも製品ごとに乱視用のガイドマークはつけられていますので、製品を違うものにかえたり近視用から乱視用になったりした場合は必ず確認をして装着してください。

昔、水道水で洗えるソフトコンタクトが存在したのは本当?

昔からソフトレンズを使っている方で、 「昔ソフトだったけど、水道水ですすいでいた!!」というレアな お話をされる患者さんがいらっしゃいます。

現在では通常、ハードコンタクトの洗浄後は水道水ですすぎますが、 ソフトコンタクトレンズのすすぎに水道水が絶対に使えないのはご周知のことと思います。これは、微生物などによる感染症が一番危険視されているためです。

では、この患者さんはハードレンズを使っていたのか?勘違いなのか?それとも水道水を使用できるソフトコンタクトが実在したのでしょうか・・?

さかのぼること十年以上。チバビジョン社から「ソフィーナ」というソフトコンタクトレンズが存在しました。(ソフィーナを薄型にしたソフィーナDXというのもありました)

この「ソフィーナ」がどのようなレンズだったかというと、水分を含まないソフトレンズというのが大きな特長でした。 (※厳密にいうと0%に限りなく近いくらいの含水率はありましたが・・)ハードレンズの異物感、そしてソフトレンズの乾燥感どちらにも耐えられない患者さんにご案内していたのは確かです。 ハードとソフトの中間的存在でした。

レンズサイズ(直径)も他のソフトレンズに比べると小さく、コロコロっとしたレンズで、ハードほどの固さや異物感はないけど、ソフトほどの柔らかさも着け心地の良さもないという感じでした。 (器用貧乏という表現がA子の中ではしっくりきた記憶があります)

さて、最初の問題に戻りますが、このソフィーナの存在こそ水道水が使えた唯一のソフトコンタクトがあったという証明です。 前述したとおり、水分を含まない(吸収しない)レンズなので水道水ですすいでも 問題ないという結論に至ります。

レンズの特長だけを考えると、「ちょっと良いレンズなのでは?」と淡い期待を抱きますが、早々に製造中止となったことを考えるとそこまでのニーズは無かったということか。 あるいは押し寄せる使い捨てレンズの需要性に耐え切れなかったのかもしれません。という訳で、残念ながら?!このソフィーナを現在入手することはできません。

憧れの青い瞳

私たち日本人の瞳の色は、茶色~濃い茶色の方が殆んどだと思います。
しかし、世界には薄い茶色や灰色、青などの
とてもキレイな色の瞳の方も多くいらっしゃいます。
茶色の瞳も十分キレイですが、
誰もが一度は、青や灰色の瞳に憧れたことがあるのではないでしょうか?

瞳の色は、角膜ごし見える虹彩の色素の量で決まります。
虹彩表面の色素の量が豊富な人・または人種ほど、濃い茶色の瞳になり、
色素量が少なければ、薄い茶色の瞳になります。
白色人種の場合は、虹彩表面に色素がなく、
虹彩そのものが透けて見えていて、虹彩内の色素の量によって、
瞳が青く見えたり、灰色に見えたりします。

近年では、私たちの憧れをかなえるアイテム
『カラーコンタクトレンズ』が多くのメーカーから発売され、
その日のファッションや気分に合わせて、
青や灰色などに瞳の色を変えたり、
また瞳を大きくするレンズも発売されています。

また、アメリカでは、たった20秒のレーザー治療で、
瞳を半永久的に青くする手術が話題になっています。
レーザーで虹彩表面の色素を吸収する治療で、目に害はないとされています。
まだ、実用化はされていませんが、
近い将来、手術で瞳を青くすることができるかもしれません。
ただし、一度青くした瞳は茶色には戻せないのでご注意を!!

 

その汚れ、カビではありませんか。

昨日はハードレンズの汚れについてまとめてみましたが、 ソフトレンズも同じです。汚れが付いていれば、目は痛くなりますし ハードレンズより厄介なのは、自覚症状が出るまでに時間がかかるということです。

さらに、ソフトコンタクトレンズには「カビ」が繁殖します。 そんな「カビ」の生えたようなレンズなのに、気づかずに目に入れてしまっている方を発見すると、第一声、躊躇していしまいます。

では、カビってどんなものなのか確認してみます。顕微鏡で覗いてみると、下の写真のような白い結晶状の塊に見えます。

ソフトコンタクトレンズのカビ

現在、ソフトコンタクトレンズは定期交換タイプをはじめとして使い捨てが主流になっていますが、コスト的なものや、製作範囲の広さなどからソフトコンタクトを継続されている方もいらっしゃると思います。定期交換型なら、ここまでひどくなるまで使用しているという方はさすがにまだお会いしたことはありませんが、そうでないレンズを使用の方の場合は要注意です。

ちょっと汚れているかな・・?では、済まされません。

ソフトコンタクトレンズに繁殖したカビは除去不可能です。すぐにでも新しいレンズに変える必要性があります。 レンズは洗っていても、レンズケースを洗っていないという パターンでも繁殖される危険率が高いので、気をつけてください。

ちなみに、週に1度の「タンパ除去」。これ、徹底されているか確認すると忘れていらっしゃる方が多いです。ひどい場合ですと、「タンパク除去って何?!」という返事を頂いてしまうこともありますので、手入れの方法を是非とも再確認していただければと思います。

コンタクトレンズ眼障害

『コンタクトレンズによる目のトラブルが増えている』
と言う話を最近よく耳にします。
実際にどんなトラブルが起こるのでしょうか??

コンタクトレンズは眼鏡とは違い、
角膜(黒目に相当する部分)に接触しています。
そのため、視野が広い、顔の印象が変わらない、スポーツなどに適している。
など、多くのメリットがありますが、
反対にそれがデメリットにもつながり、
眼鏡では起こり得ない眼障害が起こることがあります。
また、コンタクトレンズの不適切使用による視覚障害も増えています。

主なコンタクトレンズによる眼障害

【角膜上皮障害】
コンタクトレンズによる病気で最も多い病気です。
主な原因は、ドライアイ、レンズの下などに入り込んだゴミ、
レンズの汚れなどによるこすれです。
角膜や結膜に小さな傷がつきます。
痛くても通常は数日で治ります。
しかし、ソフトレンズの場合気づくのが遅れ、細菌などに感染してしまうことがあります。
また、障害が上皮の内側まで及び感染を起こした場合、
治療が遅れると炎症が眼球内に及び、失明に至ることがあります。

【角膜血管新生】
本来、無血管で無色透明な角膜に、血管が伸びてくることです。
重度の酸素不足のサインです。

【角膜内皮障害】
酸素不足のため、角膜の一番内側の細胞の数が減ることがあります。
内皮細胞は再生しません。
自覚症状が重症になるまであらわれず、
気づいた時には角膜移植しか治療法がない、
ということになりかねません。

【巨大乳頭結膜炎】
レンズの汚れなどが原因のアレルギー性結膜炎です。

これらのコンタクトレンズによる病気にならないために・・・
①眼科で定期的に健診をうける
②装用時間を短くする
③きちんと洗浄、消毒をする
④使い捨てのコンタクトレンズは使用期限を守る

コンタクトレンズもきちんと使用すれば安全です。
正しく使用して健康な目でいましょう~。