高眼圧症

眼圧の正常範囲は10~20mmHgとされていますが、健康診断などで眼圧を測定し数値が高いと緑内障の疑いがあると指摘され、眼科での精密検査をすすめられます。

緑内障は眼圧が高くなることによって視神経が圧迫され、損傷することで視野が欠けるなどの症状が出てくる病気です。
しかし正常である眼圧値を超えていても、視神経の異常や視野の欠損といった緑内障の症状がおこらない人もいます。「高眼圧症」と呼ばれています。

ただし、高眼圧症と診断されても緑内障に移行する場合もあります。高眼圧症の患者さんの中で緑内障になる方は10年の経過で10%程度と言われていますが、緑内障の予備軍ではあるため、定期的な眼圧検査や視野検査などが必要となってきます。
自覚症状がないため、定期的な検査を受けなくなってしまう方もいますが、自己判断でやめてしまうとその間に症状が進行してしまっていることもあるので、必ず定期的に検査を受けるようにしましょう。

処方された目薬を正しく使用しましょう

目薬点眼
眼科を受診された際に先生から処方された目薬、正しく使えていますか?

1、まずは手を石けんでよく洗います。
2、目薬のキャップを外します。このとき、容器の中の先端に手が触れないように気をつけます。外したキャップも清潔な場所に置くようにすることも大切です。
3、下まぶたを下に引いて、目薬を目の中に入れます。目薬を何滴も入れてもあふれてしまうので、確実に目の中に入ればお薬の量は一滴で充分です。このときも先端がまぶたに触れたりしないように注意してください。
4、さした後はまばたきをせずに、1分間ほど目を閉じます。目薬をさした後はパチパチとまばたきをする・・と思っている方も多いと思いますが、まばたきをすると目薬が流れてしまうため静かに目を閉じておくのが正解です。
目を閉じて目の周りにあふれた目薬はティッシュなどでふき取ります。

目薬は開封してから1ヶ月以上過ぎてしまったものは使用しないようにしましょう。二種類以上処方された場合は、5分間ほど感覚をあけてさすようにしましょう。
処方された目薬の効果を高めるために、正しい点眼方法をもう一度よく確認してみてください。
お薬の処方せんの有効期限は処方された日を含めて4日間となっておりますが、基本的にはすぐに使用していただくものになります。できるだけ早く薬局でお薬を受け取るようにしてください。

痩せたい人に嬉しいバター!?

グラスフェッドバターというバターをご存知でしょうか?
グラスフェッドバターとは抗生物質やホルモン剤の投与がなく、放し飼いで牧草のみを食べて育った健康な牛のミルクから作られたバターのことです。

一般的なバターには動物性の油である飽和脂肪酸が多く含まれています。飽和脂肪酸は体に蓄積しやすく、太りやすい油といえます。一方グラスフェッドバターには普通のバターには含まれていない不飽和脂肪酸が多く含まれており、摂取してもすぐにエネルギーとして使われやすく、体に蓄積しにくいため太りにくい油といわれています。

グラスフェッドバターの不飽和脂肪酸の一種に共益リノール酸というものがあります。共益リノール酸は脂肪をエネルギーに変えるために働く酵素を活性化させる働きがあります。本来この酵素は運動すると活発になるもので、共益リノール酸は運動することと同じような脂肪燃焼効果を持っています。さらに体脂肪を燃焼させるだけでなく、筋肉を増加させる効果もあります。
また、グラスフェッドバターには、ビタミンAや若返りのビタミンとよばれるビタミンEなども多く含まれており、皮膚を正常に保ってくれる美肌効果も期待できます。

取り入れ方は簡単です。話題のバターコーヒーやトースト、グラスフェッドバターは熱にも強いのでオムレツなどにもおすすめです。普段のバターをグラスフェッドバターに変えるだけで健康にも美容にも効果が期待できるとはうれしいですね。ぜひお試しください。

コンタクトレンズの汚れ

コンタクトレンズによって起こる目の病気の原因の多くが、コンタクトレンズの汚れによるものです。
コンタクトレンズの汚れには種類があります。
空気中のほこりや手、指先などの汚れ、化粧品の汚れ、さらにはタバコの煙なども汚れの原因になります。今の時期は花粉も多く付着します。これらの身体の外からの汚れの他に、身体の中からの汚れもあります。涙などにも含まれているタンパク質や脂質、カルシウムなどがコンタクトレンズの表面に付着して汚れとなってしまいます。
汚れがレンズに付くとゴロゴロするなど装用感が悪くなったり、曇って見えにくくなったりします。特に化粧品には油を含むものが多いため曇りの原因となっています。落ちにくい化粧品はコンタクトレンズからも落ちにくいため注意が必要です。
汚れがひどいコンタクトレンズを使い続けていると重篤な眼障害を引き起こすことがあるため、コンタクトレンズのケアはしっかりと行うようにしましょう。自分が行っているケアをもう一度よく見直してみてください。面倒くさいと適当に扱っていて後で後悔しないためにも、毎日のケアをしっかりと行いましょう。

花粉によるアレルギー性結膜炎

花粉症で来院される患者さんが1月の下旬頃より増えてきました。
目がかゆい時にやってしまうのがこすってかいてしまうことですが、目の表面を傷つけてしまったり、目の周りでおきている皮膚の炎症なども悪化させてしまう恐れもあるので絶対にやめましょう。
花粉症による目のかゆみはアレルギー性の結膜炎です。アレルギーの元となるアレルゲンは一年中ありますが、この時期に目のかゆみを感じる人はスギやヒノキなどの花粉が原因と考えられます。
アレルギー性結膜炎の主な症状には目のかゆみ、充血、目やに、まぶたの腫れなどがあります。花粉症はある日突然発症します。去年までは大丈夫でも、今年は花粉症を発症することがあるのです。目のかゆみがあるけど私は花粉症じゃないから…と我慢しないで対策を考えることが大切です。
例年花粉症に悩まされている人は早めの対策が大切です。外出時にはマスク、花粉をシャットアウトするようなメガネをかける、帰宅した際にはよく花粉をはらってから家に入る、さらに症状がひどい人は洗濯物もこの時期は部屋干しにすることなどを実践してみるといいかもしれません。コンタクトレンズは花粉が付着しやすくアレルギー反応をおこしやくするため、一日で捨てられるワンデイタイプのものに変えたりメガネにするなども効果があります。
花粉症の症状がひどい人は病院で点眼薬や点鼻薬、内服薬などを処方してもらうことをおすすめします。
早めに対策をして花粉の時期を乗り切りましょう。

冬のむくみの解消法

寒い日が続いていますが、体調管理はしっかりできていますか?冬は冷えからくる「むくみ」に悩まされている女性も多いと思います。冷えからくるむくみはなかなか解消しにくいのも嫌なところです。
冬のむくみは身体が冷えることで筋肉がこわばり、血行も悪くなり、血液やリンパの流れが悪くなることで起こります。夏場と違い、指で押すと硬くなっているのがわかるのが特徴です。冬のむくみの原因は代謝機能の低下と水分不足です。

冬のむくみの改善にはまず、身体を温めることが大切です。冬は外気の気温が低く、体温が低下してしまいます。身体の芯から温めるためにお風呂にしっかりとつかり、身体が温まる食べ物を食べる、などを意識的に行うことが大切です。
身体を温める食べ物にカボチャ、ニンジン、ニラ、ゴボウ、タマネギなどがあります。野菜は代謝機能を高めてくれますが、生で食べると身体を冷やしてしまうためスープなど温かい調理方法で野菜を摂取することをおすすめします。

もう一つ、大切なことが水分補給です。冬場は夏場よりも水分補給量が少なくなってしまう場合が多いため、意識的に摂る必要があります。水分を摂ることで身体の中の老廃物が排出され、血流がよくなるためむくみの解消につながります。

「見えにくい」を放置しないようにしましょう

目が悪いということを放置してしまうことはよくないことです。
例えばお子さんの場合だんだんと視力が低下していくと自分ではあまり気づかず、その見え方に慣れてしまい放置されてしまう可能性が高くなります。メガネなどで適正な視力に矯正して見えるようになると、今まで見えなかったものが見えて興味の幅も広がり、集中力も上がる可能性があります。
見えないということは学力や運動などにも悪い影響を与えてしまう恐れがあります。学校の視力検査でひっかかったら場合はそのままにせず、必ず眼科を受診するようにしてください。

もう一つ、視界がゆがんで見える、中心が見えにくい、かすむ、など突然見えにくくなったなどの症状が起きた場合は絶対に放置せず、すぐに病院に行きましょう。網膜剥離や緑内障、黄斑変性症など目の病気の可能性があるため、放置していると危険だからです。いつもと違う見え方、違和感を感じたら眼科を受診してください。

今年もあと4日になりました。年末年始お休みの方、お仕事の方、体調管理に気をつけて新しい年を迎えられるようにしたいですね。

視力低下の原因?

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パソコンやスマートフォンで目が悪くなる・・と言われたことや聞いたことがある方は多いのではないでしょうか?
最近では使用する方もかなり多いものですが、携帯ゲーム機やパソコン、スマートフォンなどは本当に目によくないのでしょうか?
実際、パソコンやスマートフォンを使用するだけで視力が低下してしまうわけではありません。しかし視力低下を招くおそれがあるのは事実です。
スマートフォンや携帯ゲーム機は、かなりな近距離で画面を見続けることになります。
近くのものを見続けていると目の筋肉が緊張して、遠くを見てもぼやけてしまうといった状態になってしまうことがあります。目の筋肉に過度な負担をかけ続けることになってしまい、視力の低下につながることもあります。
パソコンやスマートフォンなどを使用する場合は、適度な休憩が必要です。目を閉じて目を休ませる、できるようなら遠くのものを見ることで目の緊張をほぐすことができます。
全く使用しないというのは現実的に難しいことなので、意識的に目を休ませてあげることが大切なようです。

眼底検査を受けてみましょう

例えば目が腫れてしまったり、痛みや充血があったり…そんな時は眼科を受診すると思います。
見た目でわかるようなわかりやすい症状ならば、すぐに受診して治療といったことができますが、目の奥でおきていることは自分でもわからないこともあります。
眼底検査という言葉は聞いたことがある方も多いと思いますが、しっかりと眼底検査を受けたことがある方は少ないかもしれません。
眼底検査では目の奥を見ることで網膜剥離や眼底出血、黄斑変性症、緑内障などがないか調べることができます。
当院では瞳孔をひらく目薬をさしてから眼底を見る検査と、OCTという機械を用いて眼底の断面を撮影し検査するものとがあります。
自覚症状として次のような症状がある場合は眼底の検査を受けられた方がいい方です。
*飛蚊症(目の前に黒い糸くずのようなものや虫のようなものが飛んでいるように見                          えるもの)
*視界の中心が暗く感じる
*糖尿病
*高血圧
*物が歪んで見える
もしこのような症状に自分で気づくことができればいいのですが、見え方の異常というのは少し気づきにくいことがあります。
目は二つで物を見ているため、もし片方の目に異常が出ている場合にはもう片方がそれを補ってしまいます。自覚症状として気が付くころには病気がだいぶ進行している…ということになりかねません。
自分は大丈夫と思わずに、目の健康のためにも眼底検査を受けてみましょう。

シェーグレン症候群

シェーグレン症候群という病気があります。
この病気は全身の様々な分泌液が冒されて乾いてしまうという病気です。
皮膚や関節、口や鼻といった部分の分泌液に影響が出ますが、シェーグレン症候群で真っ先に症状が出ることが多い部位が、目だと言われています。
目に症状が出る場合、シェーグレン症候群を発症すると涙腺にリンパ球が染み出して炎症を起こし、慢性化すると涙の分泌が少なくなり、乾燥によって目の表面に傷ができるなどの乾燥性角結膜炎を引き起こします。
自覚症状としては、ゴロゴロする、痛みが出る、まぶしい、かすむ、疲れるなどドライアイの症状が出てきます。症状の強い人は悲しい時でも涙が出ないということもあるのです。

眼科での治療としては、涙を補充する、涙の蒸発を防ぐ、涙の分泌を促進するといったことがあげられます。シェーグレン症候群には特効薬はなく、どれも症状を緩和するといったものになります。

シェーグレン症候群の原因は自己免疫疾患と考えられています。身体の成分に対して免疫反応を起こすことによる疾患です。しかしシェーグレン症候群の原因は一つではなく、ウイルスなどの環境要因であったり、遺伝、ストレス、シェーグレン症候群の患者さんに女性の割合が高いことから女性ホルモンの低下なども原因の一つと考られています。
残念ながら今現在ではシェーグレン症候群を完治させるという特効薬はないため、それぞれの症状に合った病院を受診し、病気とうまく付き合っていくことが大切なようです。