コンタクトレンズの汚れ

コンタクトレンズによって起こる目の病気の原因の多くが、コンタクトレンズの汚れによるものです。
コンタクトレンズの汚れには種類があります。
空気中のほこりや手、指先などの汚れ、化粧品の汚れ、さらにはタバコの煙なども汚れの原因になります。今の時期は花粉も多く付着します。これらの身体の外からの汚れの他に、身体の中からの汚れもあります。涙などにも含まれているタンパク質や脂質、カルシウムなどがコンタクトレンズの表面に付着して汚れとなってしまいます。
汚れがレンズに付くとゴロゴロするなど装用感が悪くなったり、曇って見えにくくなったりします。特に化粧品には油を含むものが多いため曇りの原因となっています。落ちにくい化粧品はコンタクトレンズからも落ちにくいため注意が必要です。
汚れがひどいコンタクトレンズを使い続けていると重篤な眼障害を引き起こすことがあるため、コンタクトレンズのケアはしっかりと行うようにしましょう。自分が行っているケアをもう一度よく見直してみてください。面倒くさいと適当に扱っていて後で後悔しないためにも、毎日のケアをしっかりと行いましょう。

ワンデータイプにも遠近両用レンズがありますよ。

40歳を過ぎてくると、だんだんと老眼が始まってきます。まだ認知度は低いですが、ワンデータイプにも遠近両用コンタクトレンズが現在4社から発売されています。

遠近両用ワンデー◆ジョンソン&ジョンソン
ワンデーアキュビューモイストマルチフォーカル

◆クーパービジョン
プロクリアワンデーマルチフォーカル

◆日本アルコン
コンフォートプラスマルチフォーカル

◆シードコンタクトレンズ
ワンデーピュアマルチステージ

いずれも1回の使い捨て、ディスポーザブルタイプとなります。船橋でも花粉が飛び始めた時期ですから、普段のコンタクトレンズの調子が悪い。でもメガネも不便だというような時、臨時で活躍するのがこのワンデータイプのレンズです。

院内でも普段のコンタクトレンズの調子が悪いという際に、使い捨てがあるとお話をすると
「えっ、遠近両用でもワンデータイプがあるのですか」とご存じなかったという反応をされる患者様も多いのです。

メガネとの併用は勿論なのですが、目の状態や用途によってはワンデー使い捨てレンズのほうが助かるということもあります。是非、上手に活用してみてください。

メニコン2ウィーク遠近両用が終了となります。

新しい製品が増えれば、それまでの製品も終了するのは仕方のないことですが、2017年3月末で、メニコン社「2ウィーク遠近両用」の製造販売が終了となるそうです。

2ウィークメニコン遠近両用特に遠近両用など、まだまだ販売種類が少ない製品だと、次に目に合うレンズを探すのに苦労される方も少なくありません。ご使用中という方は早めに、他に合いそうなレンズを試してみることをお勧めします。

同社レンズでは、メニコン2ウィーク遠近両用に替わる製品として「2ウィークメニコンプレミオ遠近両用」があります。高酸素透過性のシリコーンハイドロゲル素材、老眼初期から後期まで度数の調節幅も大きく、目に合うのであればスペック的には全く問題はなさそうです。あとは見え方の満足感等がきちんと得られるか、にありそうです。

いずれにしても入手ができなくなる前にいろいろ試して、目に合う製品を見つけるようにしてみてください。

クリアデューファーストケア、すすぎ液は足りない?!

ヨードの消毒成分を用いたソフトコンタクトレンズケアの「クリアデューファーストケア」。オフテクス社から販売されており、消毒力の高さにも定評があります。

クリアデューところで、この製品。以前は同じような成分にて「ファーストケアEX」というネーミングで販売されていました。当時に利用していた患者様からは、消毒用の錠剤に対しすすぎ液が余って仕方ないという声を多く耳にしていたのですが、今度はクリアデューに変更してからはすすぎ液が足りないという事態が起きています。

どうやら、販売元のオフテクス社でも「すすぎ液の量を調整した」ようなのですが、まさかの減らしすぎとは困りものです。

すすぎ液の使用量は、使用者によってかなりの差が生じるのは確かです。使用方法の容量どおりに使えば、全く足りないということにはならないような気もしますが、ファーストケアEX時代の癖で惜しみなく使いすぎてしまうとすぐにすすぎ液が足りなくなってしまうのは、仕方ない事なのかもしれません。

ただし、すすぎ液に関してはクリアデューの場合は別売りが用意されているようですので上手に調整していくと良いでしょう。一番大切なのは、しっかりと消毒、洗浄がなされることにあります。

度数-0.25のコンタクトレンズは必要か。

コンタクトレンズの度数で一番近視の度が弱いので「ー0.25」という度数が製造されています。しかし、ワンデーアキュビューなども含めて、この度数自体を製造していないというメーカーの方が多いくらいなのです。

コンタクトレンズを着ける基本、近視の視力矯正を目的としたときにこの度数がぴったり合うという場合、この度数のレンズは絶対に必要かといわれると悩みます。

例えば今までの視力が1.0、最近は0.6くらいに低下してきてなんだかぼやけて見えるというくらいの単純な近視を矯正するために使用するのであれば、高い費用をかけて使う必要はあまりないと言えます。(ほとんどのメーカーが製造しないのも、あまりもニーズが無いからではないでしょうか)

しかし、次のような場合はいかがでしょうか。

老眼の調整によって結局はこの度数に辿り着いたとか、ハードレンズの異物感に耐えられずその下敷きとして使用するなどといった場合は別です。

特に老眼の調整を目的としてるのであればこの存在は大きいものと考えます。老眼にとっての「0.25」って、ホントに大事なのです。これがあるかないかでは、見え方のストレスがやはり全然違うという患者様は実際に多いのですよ。マニアックかもしれませんが、現在製造しているメーカーさんにはこのまま継続してほしいものです。

使用後のレンズケースはどうしてる?

コンタクトレンズの消毒や保存に使用するケース。毎日の手入れが終わって、レンズも目に装着完了☆スッキリ見えるようになった後、そのケースはどうしていますか?

洗浄の取り扱い説明書には、挿絵入りでどのように洗浄保存するのかという「コンタクトレンズを洗うこと」に重点をおいて書かれています。大変重要なことですので、当然のことなのですが、ケースの存在については小さな走り書き程度、すみっこにちょっこっと書いてあるだけという場合が多いのです。

コンタクトレンズとケース各メーカーや製品によって表現は様々ですが、まとめるとこんな感じでケースは手入れをしましょうと書いてあります。

1) レンズを取り出した後の液は再使用ができません。ケースに残った液を捨てます。

2) 水道の流水でケースの内と外側、そしてフタの部分も指でよくこすり洗いします。この際、洗剤などを使う必要はありません。(使用すると洗剤成分がレンズケースに残ってレンズに影響を与えてしまうことがあります。)

3) 洗浄したケースは本体、フタの部分も含めて完全に自然乾燥させます。綺麗に洗っても濡れたままでは雑菌が繁殖することがあります。

また、朝コンタクトレンズを装着して、すぐにケースを持って出掛けたい際はケースの自然乾燥の時間がとれないという方もいらっしゃると思います。そういった場合は、ケースを複数用意して前日の手入れ用のケースと外出用のケースを分けて使用するようにします。

レンズケースも1~2ヶ月毎に真新しいものと取替えるようにします。ほとんどの製品に、ケースはセットで付いていますので、液体ボトルを使い切るのと同じくらいのタイミングで使い捨てていきます。

せっかくレンズを綺麗に洗浄しても、ケースが原因で目に炎症を起こしていたら残念でなりませんから、ケースもしっかりと手入れをしましょう。

携帯に便利すぎるメニコンマジック

年末年始は旅行したり、実家に帰省したりと自宅以外で過ごされた方も多いと思います。外泊の際には、使用しているコンタクトレンズやそれに伴う洗浄剤やケースなども荷物に入れないといけないのですが、極めて荷物にならない!かさばらない!コンタクトレンズがあります。

メニコンマジック形状それはメニコン社より発売されている「メニコンマジック」です。

厚み約1mmのシートですので、持ち運ぶ際にはまったく邪魔になりません。ハードレンズとの併用の場合でも、表裏を見分けるのに慣れないから装着にモタモタしてしまうなんて心配もありません。さらに申し上げれば、目に触れる部分に手が触れませんので衛生面でも万全の状態で使用できるものなのです。

2ウィークなど、定期交換タイプを普段は使用している方でも、こういった休暇の際などに併用するとかなり便利です。

ただし、コンタクトレンズを外した後は【メガネ】は必ず必要です。メガネがお留守番なんてことにはなっていませんよね?!しっかりケースにいれて携帯してください☆

うるおいプラスにチェンジ☆2ウィークピュアマルチステージ

マルチステージリニューアルシード社より長年親しまれてきたシード社の「2ウィークピュアマルチステージ」。この度、「うるおいプラス」としてリニューアル、パッケージも前に比べたらちょっと明るくなった印象です。

ピュアシリーズのプラスとマイナスのイオンをあわせ持つ【両性イオン素材“SIB”】により、うるおいを保ち、なおかつ汚れもつきにくいという特長をさらにいかすために、天然保湿成分のアルギン酸を保存液に投入!保水力を高めるため、乾燥感のさらなる軽減につながります。

ちなみに、”うるおい”の成分としてアルギン酸が配合になったわけですが、製品名は遠近両用ではないワンデータイプや2ウィークタイプのように、「うるおいプラス」というネーミングではなく「2ウィークピュアマルチステージ」のままのようです。折角なのだから、わかりやすいように製品名を変えても良いとも思いますが、長すぎるからやめたのでしょうか?!

遠近両用コンタクトって、どうして遠くも近くも見えるの?!

遠近両用コンタクトを試したい!と来院される患者さんがよく疑問に思われること。

それは「遠近両用コンタクトって、どうして遠くも近くも見えるの?!」ということです。何となくですが、使用されている遠近両用のメガネについては正面を向いているときは遠く、あごを引くようにしてメガネの下部分のあたりから上手く覗くようにすると近くが見える。ということはご存知のようで、これを元に考えると遠近両用コンタクトレンズは何で見えるの!?って思うようです。

まずは見るときの目線のイメージを考えてみると、メガネとコンタクトではこんな感じの差があります。A)のメガネの見方ではB)コンタクトの見え方の説明は確かにつきません。(下の図はクーパービジョン社の患者さん説明用のパンフレットをお借りしましたっ)
遠近両用のピントB)の見方で遠近両用のコンタクトレンズが見えるということに至るには、脳との連携が必要なのです。

例えば、息子の野球の試合の応援に来ているとしましょう。フェンス越しにマウンドに立っている息子を集中して見ていると、フェンスはその場から無くなった訳ではありませんが、気にならなくなっていますよね。これは、脳がフェンスが無い方が見たい対象が見やすいと判断してフェンスの存在を視界から抑制しているのです。

脳が自然にそうしたほうが都合がよいと判断して、見たい対象を切り替えてくれるっていうことなのですから、人間の脳ってすごいですよね。

この作用を利用して、遠近両用のコンタクトレンズは存在しています。製品によって、度数の加入方法は様々ですが、遠くも近くも見えるような度数を1枚のレンズに組み込み、よりピントが合っていている対象が見えていると認識され、ピンボケしているものを抑制しています。これにより、遠近両用コンタクトは遠くも近くも見えるを実現しています。

ちなみに、あまりフェンスの存在(ピンボケしている対象)を気にしすぎると、遠近両用コンタクトの見え方に支障がでるやもしれませんよ~。

ハードクレンジングなら、商品を問わず使用できます。

現在流通しているハードコンタクトレンズには、装着感の良さを出したり、汚れの付着しにくさを出したりするために、レンズの表面に独自のコーティングや加工をしていることがよくあります。

何しろハードコンタクトレンズといっても数が多く、ご自身の使用しているハードレンズが何という銘柄がわからない!という方が圧倒的多いようです。

では、レンズが曇る!汚れて洗いたい!そんな場合はどのクリーナーを使ったら良いのだろう?!と迷ってしまいます。クリーナーにもそれぞれ特長があり、配合されている成分も違います。例えば、表面処理加工をされているレンズを研磨剤入りのクリーナーで洗ったら、確かにレンズに付着している汚れは落ちますが、折角のレンズ表面コーティングに傷をつけて剥がしてしまうことになります。他にもA商品は使用不可だけど、B商品はOKとか様々な注意などもあります。

では、どうしよう?!と困った場合は、エイコー社より販売されているハードクレンジングを選択してみましょう。
ハードクレンジング

今に時季にレンズに付着しやすい「ハンドクリーム」をはじめ、お化粧品等の汚れもスッキリ落とします。研磨剤やアルコールも成分に含まれませんので、レンズ変形の心配もありません。そして最大の特長は、『全ての』ハードコンタクトに利用できるという事です。一部商品は適応しませんという、面倒な注意書きは無しなのです。