我慢するより、早めに遠近両用メガネを活用するほうが良し。

年齢を重ねれば誰にでもおきる「老眼」の症状。初期の状態では、ちょっと手元がぼやけるようになったなという程度で、生活が出来ないほどのことではありません。遠近両用メガネなんて、まだまだ先と見送ってしまっても良いのでしょうか?

老眼ここで、”今後”のことを考えてみましょう。

もうダメだ・・!スマホも新聞も見えない。こうなって初めて遠近両用メガネを使用することに決定。しかし、実際に掛けたメガネは何でこんなに違和感があるの?!と思われる方が結構いらっしゃるのです。

遠近両用メガネは、一昔前まではレンズの鼻側あたりに小さな小窓があっていかにも”老眼”を矯正しているのが他人からでもわかり、外見的に回避したいと思われる方が多かったのも事実です。

しかし、現在では”累進屈折力レンズ”というものが主流となり、以前のような小窓はありません。他人から境目がわからずに、遠・中・近が1枚のレンズで見えるようになっています。

そのため、度数が強い→弱いというように1枚のレンズ上で度数が変化しています。初めて利用するとクラクラしたりユガミのような違和感を感じたりなど、ちょっと慣れが必要?!と思われるのです。

勿論、ほとんどの方はすぐに慣れてこのような違和感は解消されますが、老眼の程度が進めば進むほど、度数の強い→弱いの幅が広がますので、最初に掛けたときのクラクラしたりユガミのような違和感が大きく感じらます。

そのため、ある程度この度数幅が狭い(老眼の症状が軽度の)うちに遠近両用メガネに慣れておくと、老眼の症状が進んでからの遠近両用メガネにおける度数調整もすんなりと受け入れられるのです。

遠近両用に再トライしたら、良さがわかった。

老眼の初期。何となくパソコンやスマホ、新聞など手元が見えにくくなってきた。こんな症状が出始めたら、遠近両用のメガネやコンタクトにしてみよう!と、考える方も多いと思います。

老眼そして思いきって遠近両用レンズにしたにもかかわらず、見え方にあまり変化がない気がする。または、どっちもスッキリ見えなくて反ってイライラしてしまうなど自分の満足する見え方にならず、ドロップアウトしてしまう方も少なくありません。そのため自分には遠近両用は向いていないんだ!という結論に至ってしまうのです。

しかし、その後数年も経つと老眼の程度も徐々に進行してきます。老眼の初期の頃と比べると、ピント調節力は低下して自分ではどうにも対処ができないといった具合に状況が変化します。

そうなると、初期の頃に試した遠近両用レンズの恩恵を受けるべき時となります。仮に同じ度数を選択したとしても、自分自身のピント調節力が弱まっていれば遠近両用レンズのありがたみを大きく感じるわけです。

再トライしてみたら「あれっ、こんなに見やすくなるんだ!」。老眼初期の状態ではイマイチだった遠近両用も、時が経てば大変便利なものに感じられるかもしれませんよ。

度数-0.25のコンタクトレンズは必要?

コンタクトレンズの度数で一番近視の度が弱いので「ー0.25」という度数が製造されています。しかし、ワンデーアキュビューなども含めて、この度数自体を製造していないというメーカーの方が多いくらいなのです。

コンタクトレンズを着ける基本、この度数がぴったり合う!という場合、このレンズが必ず必要か?!といわれると悩みます。

理由は、ぴったり合う条件にもよるからなのです。

例えば今までの視力が1.0、最近は0.6くらいに低下してきてなんだかぼやける・・。というくらいの単純な近視が原因で、それを矯正するために使用するのであれば、生活上に大きな支障が出ることがなければ使用は控えるようお勧めしちゃいますよ。(ほとんどのメーカーが製造しないのも、あまりニーズが無いから?とも思えるのですがね・・。)

しかし、老眼の調整によってこの度数に辿り着いた!とか、ハードレンズの異物感に耐えられずその下敷きとして使用する!などといった場合は別です。特に老眼の調整を目的としてるのであればこの存在は大きいものと考えます。老眼にとっての「0.25」って、ホントに大事なのです。これがあるかないかでは、見え方のストレスがやはり全然違う!という患者さんが多いのですよ~。マニアックかもしれませんが、現在製造しているメーカーさんにはこのまま継続してほしいものです。

遠近両用コンタクトって、どうして遠くも近くも見えるの?!

遠近両用コンタクトを試したい!と来院される患者さんがよく疑問に思われること。

それは「遠近両用コンタクトって、どうして遠くも近くも見えるの?!」ということです。何となくですが、使用されている遠近両用のメガネについては正面を向いているときは遠く、あごを引くようにしてメガネの下部分のあたりから上手く覗くようにすると近くが見える。ということはご存知のようで、これを元に考えると遠近両用コンタクトレンズは何で見えるの!?って思うようです。

まずは見るときの目線のイメージを考えてみると、メガネとコンタクトではこんな感じの差があります。A)のメガネの見方ではB)コンタクトの見え方の説明は確かにつきません。(下の図はクーパービジョン社の患者さん説明用のパンフレットをお借りしましたっ)
遠近両用のピントB)の見方で遠近両用のコンタクトレンズが見えるということに至るには、脳との連携が必要なのです。

例えば、息子の野球の試合の応援に来ているとしましょう。フェンス越しにマウンドに立っている息子を集中して見ていると、フェンスはその場から無くなった訳ではありませんが、気にならなくなっていますよね。これは、脳がフェンスが無い方が見たい対象が見やすいと判断してフェンスの存在を視界から抑制しているのです。

脳が自然にそうしたほうが都合がよいと判断して、見たい対象を切り替えてくれるっていうことなのですから、人間の脳ってすごいですよね。

この作用を利用して、遠近両用のコンタクトレンズは存在しています。製品によって、度数の加入方法は様々ですが、遠くも近くも見えるような度数を1枚のレンズに組み込み、よりピントが合っていている対象が見えていると認識され、ピンボケしているものを抑制しています。これにより、遠近両用コンタクトは遠くも近くも見えるを実現しています。

ちなみに、あまりフェンスの存在(ピンボケしている対象)を気にしすぎると、遠近両用コンタクトの見え方に支障がでるやもしれませんよ~。

老眼の放置は危険です。

最近、新聞やパソコン。スマホや小説など手元の文字を読んだりするのが非常に辛くなった・・。という症状があれば、誰もが老眼を疑います。

メガネ老眼は文字の通り、人間の老化現象の一つであり誰もが避けて通ることができません。老眼は目の中にある水晶体が硬くなってしまうこと、またピント調節を行なう目の筋肉が弱ってしまうことによって起こります。

年齢によるものだから仕方ない。ですが、そこで割り切りすぎてもダメなのです。老眼の初期の頃は腕のリーチを利用して、ある程度見る物体を目から離したりすることでピントを合わせることができますが、それ以上に進行してくると眼鏡などによる矯正なしでは焦点を合わせることができません。そして、老眼はそれ以上に良くなるということはありません。年齢を重ねるごとに進行します。

目は脳への入り口であり、生活上に必要とされる8割以上の情報が目から伝達されていきます。物がシッカリと見えないということは、脳への情報伝達による刺激が減少してしまうため痴呆、思考力低下、生活への楽しさや満足感の低下など、体全体に老化現象を進行させてしまう原因にもなりかねません。

まずは老眼の程度を知り、矯正方法をしっかりと眼科医と相談する事。そして、このように老眼が進んだ状態の場合、他にも目の病気が隠れている可能性も十分ありますからその点も気をつける必要があります。

乱視の矯正と老眼。

メガネ若いときから乱視矯正用のソフトコンタクトレンズを使用している患者さん。現在は2週間の定期交換レンズを使用しているが、最近は老眼が始まったようで手元が見辛くなったという状態です。

雑誌など広告で見て、遠近両用を試したい!ということで来院されたのですが、残念ながら現状ではソフトレンズの乱視用で、尚且つ老眼も矯正できる製品は「無い」のです・・。各レンズメーカーともに製造されていません。メガネでの矯正がまずは無難な第一選択となります。

しかし、どうしてもコンタクトレンズが必要なんです!という場合。乱視の種類にもよりますが、遠近両用ハードコンタクトであれば乱視と老眼を矯正することが可能です。

ですが、今までソフトレンズで今更ハードレンズに転向なんてとても痛くてつけていられない・・という方は、矯正をしているソフトレンズの上から老眼鏡を掛ける→遠くを見るときは老眼鏡を外す。これも方法のひとつとしてお考えください。

また、乱視の度合いが比較的軽度ものであれば、ソフトレンズの場合でも乱視矯正に重点をおくより老眼矯正の遠近両用タイプを使う方が疲れにくい、使用していて見え方が楽になるというケースもあります。この場合、乱視のブレた見え方は矯正されずに残りますが、老眼がそれ以上に辛い症状であったときに成功する事例です。

すべてを矯正できることがベストなのですが、乱視で老眼の状態をソフトレンズで補おうとすると、どれかを捨てる選択をしなくてはならないというのが非常に難しい現状です。

サプリメント「えんきん」で、老眼が治るの?!

最近、テレビのCMでもよく見かけます。ファンケル社より発売れている目のサプリメント、「えんきん」。サプリメント自体は目にとって嬉しい栄養素も含まれるので、摂取していただく事には問題はないと思います。(A子家族も試しに買っていました☆)

えんきんですが、よく質問を受ける点として「えんきんで老眼が治るの?」という事については当院で取り扱っている製品ではないので具体的なことは何とも申し上げきれないのですが、個人的に思うことを少し・・。

えんきんは商品パッケージをみると「機能性表示食品」として販売されています。

まず、これと似たようなもので「特定保健用食品」(トクホ)というものも存在します。トクホは安全性や有効性について厳しい国の審査があります。この審査に通ったもののみ「○○への吸収をおだやかにする」といったような効果の表示が許可され、そのマークが商品につきます。国への申請から審査、販売許可が下りるまでに数年の時間がかかり、商品される製品も限られいます。

一方、機能性表示食品の場合は国の規格基準を満たせば審査や届出が必要ありません。いってみれば、科学的根拠が本当に正しいかどうかという一番重要な点について厳しいチェックが入っていないのです。

表示のとおり「手元のピント調節機能を助けると共に、目の使用による肩・首筋への負担を和らげます」とあるとおり、症状を和らげるという点ではそういった効果が期待できるやもしれませんが、「老眼という老化現象が治る」という点においては少々難しいでしょう。

確かに目にとって必要なルテイン6mg、アスタキサンチン4mg、シアニジン-3-グルコシド2.3mg、DHA50mgが摂取できますが、これらの有効成分のみで老眼が治るとは残念ながら思えないのです。

老眼を予防する方法。

老眼先日の駆け込みドクターで「老眼を予防する方法」なるものが紹介されていました。年齢とともに目にも老化現象が起こるのは仕方のないことなのですが、進行を遅くする・予防するという方法があるなら是非とも試してみたいところです。

老眼の原因として、老化によって水晶体が固くなるため膨らんだり元に戻ったりする収縮作業が上手くいかなくなること。また、これに付随する毛様体という筋肉が弱ることが挙げられています。ここでの紹介は、この筋肉のコリを和らげることによって老眼の予防につなげるという内容でした。

やり方は「100円メガネで手軽にできる!」というものです。

100円ショップの老眼鏡を使うのですが、具体的にはピントの合わない度数を買って、その老眼鏡を掛けて近くではなく遠くの方をぼんやりと見る。という手法のようです。注意点は、「ピントが合わないというのは、自分の適性度数よりも強い度数を選択する」こと、そして「無理して見ようとしない」ということです。

眼科の視力検査方法で、あえてピント調節の介入を防ぐ雲霧法という測り方がありますがこれを利用したといったところでしょうか。若い方でも、疲れ目の軽減になりますので、早めに行っておくと将来の結果に差がでるやもしれません。

老眼が進むほど、0.25の度数が大切に・・・。

通常コンタクトレンズの度数は0.25刻みで製造されています。度なしを「0」とすると、近視の場合ならば -0.25 → -0.50 → -0.75 → -1.00 → -1.25・・・というように-0.25ずつ度数が増えていきます。しかし、-6.00を超えたあたりから0.50刻みになってしまうコンタクトレンズが多く存在します。確かに強度近視であれば、-0.25くらい度が強くなって、何が変わるのだろう?!ほとんど見え方が変わらない!と、視力検査をしていてもお答えいただく方が多いのは事実です。

遠近両用コンタクトレンズ構造
しかし、老眼が進んできた世代にとっては、この「0.25」の重要性が改めて実感できるのです。遠近両用コンタクトの構造は単焦点のレンズとは一味違うものになっているため、遠くを見るときにはあまり見え方が変わらなくても、手元の視力を改善するために調整する「0.25」の度数には非常にありがたみを覚えるのです。

近年は使い捨てコンタクトレンズが増え、以前のように受注製作をするようなことが大幅に減少しました。そのため、度が合わなかった場合でも「度数を調整」するのではなく、コンタクトレンズの種類まで変えないといけないといった事になります。

せめて遠近両用コンタクトレンズくらいは、度数0.25刻みで作製してもニーズがあるのでは・・と、思います。

もっとも見たい距離はどこ?

computer_businessman40歳を過ぎると「老眼」の始まりを感じられる方が多くいらっしゃいます。コンタクトレンズのメニコン社が2013年に行った調査では、ほとんどの場合、新聞や雑誌・書類、携帯電話やパソコンを見ているときに見えにくさを感じるということでした。

さらに、”いちばん見たい距離”というのもこれらの手元~中間距離の見やすさを求める方が9割に達し、圧倒的に日常生活では遠くより近くの見え方を重視される方が多いことがわかりました。働きざがりの40~50歳ともなれば携帯やパソコンなどは必須ですからね。現在の日本では大草原で暮らすような遠方視力は、あまり必要とされていないもの事実です。

見え方の質を考えると、「老眼鏡」を使用するのが一番クリアに見えるようです。しかし、見たいその1点しか見えないので、ちょっと壁側のカレンダーを見たりとか、オフィス内を見回したりするには不便となります。遠近両用メガネが合うようであれば、そちらを選択するほうが見える範囲の広さは確保できそうです。また、メガネの外見に抵抗がある・・・という方もいらっしゃいますので、そういった場合は遠近両用のコンタクトレンズを使用するという方法もあります。しかし、コンタクトレンズにした場合は単に度数だけではなくレンズのフィット状態や、乾燥の具合にもよって見え方に変化がでます。40歳を超えると涙の質も低下しますし、分泌量も減少しますので、この点にも注意が必要です。

メガネ、コンタクトレンズともに遠近両用の製品は改良を重ねて新商品が増えてきていますので、より目に合う製品を試しながら見つけていくことがやはり必要になります。