モノビジョンで、老眼も楽になる?

モノビジョン。

お聞きになられたことはありますか?

普通に生活をしていては、あまり入ってこない単語です。

老眼初期の頃、遠近両用のメガネやコンタクトをどうしても受け入れられない・・
また、中期になり遠近両用にしたものの、物がスッキリ見えない・・・

老眼の悩みは尽きないものです。

こんな時に、人間の”目”は2つあります。
例えば遠くは右眼、近くは左眼といった具合に
それぞれに役割を持たせて物を見せてみたらどうでしょう。

こういった物の見せ方を「モノビジョン」と呼んでいます。

この方法をとると、遠くは右眼で1.0の視界が見える、
左眼で新聞などの文字が見える。
といったような結果になります。

おぉ!!何と素晴らしい方法ではないか。
みんなモノビジョンで視力を矯正してくれ~!
と、思いますが一般的にはあまり積極的にご提案することはありません。

 

一般的には、老眼が始まった。
遠くも近くも見たい → 遠近両用でいきましょう。

という方向に向かいます。

これにはやはり理由があり、遠近両用が問題なく使いこなせる方には
そちらを使用していただきたいのです。

 

何故かというと、
先日お話した「動物の目をみてわかること」の記事にあるとおり、
人間も両眼で物を立体的に見られるように、顔の正面に目が2つ付いています。
片眼ずつ遠方・近方に視点があると、両眼視がうまくできません。
車の運転などするとき、視界が狭く感じたりもするでしょう。
眼科側からすると、出来る限り両眼で、しっかりと対象を見て欲しいという願いがあります。
また、「目と自律神経」の関係を考えてみると

遠くを見ているときは、交感神経が優位に、
近くを見ているときは、副交感神経が優位になります。

常にこの状態が左右の目に起こっていたら
自律神経失調症にでもなってしまいそう?なんて心配をすることも・・

 

 こういった理由から、様々な方法を試して、それでも見え方の満足感に
つながらなかった場合、モノビジョンはどうかとご提案しています。

確かに、モノビジョンの見え方が一番楽で、スムーズに切り替えが
出来る方には、大変効果的なものかもしれません。

 

何をやっても、遠近の見え方に満足しないっ!!という方は
一度先生に相談してみてくださいね。

消費税アップで、医療費もやはり値上げ。

あと2ヶ月後の4月には、直接私たちの生活に影響する”消費税”が
8%となります。

100円の商品を買うのに、8円税金を払うということになり
スーパーなどでの買い物時はもちろん
電車賃や郵便料金、ジュースなどの自販機などの販売価格を含め
各社料金の改定をしていますね・・
医療費と家計簿

ところで、病院にかかったときの医療費は、非課税なので
消費税8%はあまり関係ないと思ってはいらっしゃいませんか?
確かに消費税として納めることこそありませんが、
その消費税分を考慮して医療費自体が値上がりします。
医療費は国が定めていて、この検査をしたら何円とか
細かく決められています。
(決して病院の先生達が各自決めているのではありません;)
病院にかかったら必ず”初診料”もしくは”再診料”のどちらかを支払うのは
ご周知のとおりです。

2月5日時点で、中央社会保険医療協議会(中医協)は
初診料は120円、再診料は30円の値上げと決定したと報道されています。

健康保険の負担額で考えると、通常のサラリーマン家庭なら
自己負担額は3割なので、初診時では36円。再診時では9円支払う金額が増える計算です。
(実際には、検査料や薬代なども合わせて1円単位は四捨五入されます)

 

しかし、医療費は贅沢品を買ったりするのと比較されるものでもありません。
具合が悪いのに、値上げするから受診を我慢する患者さんが増えるとか、
定期検査の回数を減らすとか、
ちょっと間違った方向に行かないように医療費が改定されればと願います。。。

老眼鏡。使わないメリットってある?!

40歳をすぎると、手元にピントが合いにくくなる「老眼(ろうがん)」という
症状が起こります。

老眼が始まるのには、個人差こそありますが
誰でも必ず老眼になります。

とくに老眼初期のころだと、受け入れ難い現実になるやもしれません。

手っ取り早く手元にピントが合うようにするには
老眼鏡、メガネをかけてしまうことなのですが、
初期だとどうも抵抗があるようです。

 

たしかに老眼鏡は、強制ではありません。
メガネを掛ける掛けないという事が、老眼の進行に関係することもありません。
(髪が白髪になるのと同じで、目の老化も止めることはできません)

ご自身のご判断に委ねても良いところですが、
老眼鏡を掛けないメリットって、その外見だけしか思い浮かびません。

 

老眼鏡を使わないと、手元が見えにくいので、
しかめっ面で、目を細めながら、眉間にシワを寄せて物を見る・・・。
この動作の方がみっともないような気もしますよね。

また、目と脳はつながっている器官であり
目が物を見るという刺激を取り込んでいかないと
脳に刺激が伝わらず、かえって老化現象を招く原因にもなると
言われています。

ですので、出来る限りピントが合った状態で物を見ていくよう心がけたほうが
無難ですよ!

視力検査を受ける時の注意点。

視力検査。
視力検査

 

 
子供のときから、学校や会社での健康診断に至るまで
幾度か受けてきたと思います。

検査の方法そのものは、

ランドルト環といわれる(「C」のような輪)絵を見て
輪の切れ目がある方向を答えるというものです。
やり方を知らないっ!なんて方はいらっしゃいませんよね?

しかし、ただ答えれば良い!というものでもありません。

 

患者さんにも、検査中に守って欲しいことがいくつかあります。
正しく検査結果を出すために、ご協力をお願いします。

1)決められた位置より、前後に動かない。
さくら眼科ではイスに座ってて行なうので、イスの位置は動かさず
背筋を伸ばして、背もたれに背中をしっかりつけていてください。
測る距離が変わると、視力検査の結果が変わってしまいます。

2)視力検査用のメガネを動かさない。
視力検査の際に、検査用のメガネをかけてもらうのですが
勝手に動かしたりせず、検査中はそのままにしてください。

3)両目を開けた状態で指標を見る。
見えにくかったりすると、目を細めてみたり片目をつぶってしまったりされる方が
いらっしゃいますが、両目を自然に開けた状態で見ましょう。
また、何となくでも輪の切れ目がわかれば、恥ずかしがらずに答えてください。

4)首や頭を傾けない。
特に視野が狭かったりして見えにくい場合、首をかしげたり頭を傾けたりして
見えそうなポイントを探したりする方もいらっしゃいますが、まっすぐな状態で
見てくださいね!

必ず注意点を守って、検査を受けるようにしましょう。

ものもらいの都市伝説。

 まぶたの辺りが赤く腫れて炎症をおこしている状態をみると、「ものもらい」だと思われますよね。

 ところで、このものもらい。都市伝説的に出回ってしまっている誤りがあるようで、多くの患者様が眼科で質問をされます。それはどのような質問かというと「ものもらいって、他の人にうつりますよね?!」という事です。
 
しかしながら、ものもらいは他人にうつるようなウィルス性の病気ではありません。

 それなのに、何故か感染するという認識されている方が多いのは、ものもらいという名称のイメージなのでしょうか?!様々な説はあるようですが、どれも信憑性に欠けるようです。ものもらいは、うつる病気ではありませんので学校や職場を休む必要もありません。
 医学名では「麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」とか「霰粒腫(さんりゅうしゅ)」と呼ばれ、症状が起きた原因により分類されています。一般的にはこの呼び名の認知度は低いと思いますが、この医学名を普段使いにしたほうが、ものもらいが人にうつる病気であるというという誤認が世間に広まらなかったのでは?と、思えてしまします。

 ちなみに、ものもらいと診断された場合、通常は抗生物質などの目薬を使用して数日程度でよくなります。酷くなると切開して膿を出すようなことにもなりますから、患部を清潔にして不必要に目のまわりを触る事はやめましょう。

もし、網膜剥離と診断されたら?

昨日の記事の続きです。では、網膜剥離と診断されたらどうすればよいでしょうか。

確かに網膜剥離は失明にまで至る病気ですが、処置が早ければ早いほど治すことができます。逆をいえば放っておいたら、絶対に治ることはありません。

目の病気の怖いところは人間の目が2つあることにより、どちらかが異常を起こして見えない状態でも、もう片方の目がなんとか物が見えるように補正をしてしまうところにあります。そのため、右目に網膜剥離が発症しているのに左目が正常であるがために初期の状態では自覚症状が全くないということになります。網膜が剥がれているのに痛みも感じません。

早期発見には定期的に眼底を検査する、もしくは片目ずつ物を見て歪んで見えたり、欠けるような部分がないか自己チェックする。こういった習慣が非常に大切がになってきます。

さて、本題です。網膜剥離と診断されても初期であればすぐにレーザーをあてて、剥がれた網膜をくっつけることによって治すことができます。また、進行していても数時間の手術と1週間程度の入院加療にて90%以上は治る病気とされています。適切な処置が行われれば治る病気なのです。

忙しい働き盛りの年代の方が、痛みがないので次の休みまで放置していたという話をよく耳にします。繰り返しますが、放っておいては絶対に治りません。

労災と健康保険証は、併用できません。

仕事中に怪我をしてしまった!
そういった場合は、労働災害保険(労災)の適用になり
病院にかかった時は、健康保険と併用することはできません。
(※健康保険・・患者さんは、保険証を病院窓口で出して、会計するいつも方法)

労災
眼科では、よく建設現場などで砂や鉄粉が目に入って痛いとか清掃業務中に洗剤が目に入ったなどが多いです。
こういった仕事中に起きた事故・病気の場合、医療費は
労災が患者さんに代わって支払うことになります。
労災の適用になる場合、受診される病院が
労災の指定病院とそうでない病院があります。
ちなみに、さくら眼科は後者にあたりますので、
もし労災で診察を受けられたい場合は
診察時はいったん医療費を10割負担でお支払いいただきます。

後日、お勤めの会社の総務部の方に申し出ていただければ
処理してくれると思いますが
労災医療費申請書の第7号用紙を眼科に提出してください。
診療の内容を記入し、ご返却いたします。

返却された用紙を労災組合に請求すれば
いったん眼科窓口で負担した医療費は戻ってくることになりますので
ご安心を。

病院と診療所の違い。

街で看板を見ていると、「◇◇病院」「◇◇医院」「◇◇クリニック」など
目にすると思います。

何となくですが、「病院」とつくと大きい医療施設というイメージがわくのでは
ないでしょうか。

そこで、「病院」と「医院(いわゆる診療所)」の違いって何だかわかりますか?
池と湖って、何が違うの?というクイズのようなものですが・・

 

 

病院と診療所にも、明確な定義があります。

【病院】 入院できる施設(ベッド)が20床以上ある医療施設のこと。
また、医師は3人以上・看護師1名以上常勤など規定が定められています。

【診療所】入院できる施設(ベッド)が20床未満である医療施設のこと。
また、医師が1名以上常勤とされています。

 

ちなみに、当院さくら眼科は入院施設そのものがないので、「診療所」に分類されます。

 

では病院と診療所、どちらを受診するべきか?という点にもついても一言。
どちらを選択しても”間違い”ということはありませんが、
一般的に大きな病院には多数の医師・設備が充実し
そこでしか治療ができないので通っている患者さんも多くいらっしゃいます。

そんな時に、目がかゆいので・・といったような軽症の患者さんが多数
受診されることになると、本当に急を要する患者さんの治療に支障をきたす原因にもなります。

診療所でも治療できる病状の場合は、大病院への受診は、ちょっと遠慮してね!
ということになるでしょう。

そのため、大きな病院を気軽に受診しようとすると
選定医療費と呼ばれる診療費とは別の代金が会計の時に請求されます。
これは保険診療外とされ、病院が独自に初診料金にプラスできる
金額を設定できるようになっています。
ご参考までに、この金額は数百円くらいのところから、5000円超のところもあるようです。

これは眼科で診てもらえますか?

よくこんな電話をとります。

★目のまわりが赤くなってしまっているのですが、眼科で診てもらえますか?

★目のあたりを押すと痛いのですが、眼科を受診で合っていますか?

★柱にぶつかり、目のまわりも痛いです。

などなど、「目」そのものではなく、その周辺部に異常があるようで
ちょっと何科を受診すればよいか迷われているようです。

正直、今は様々な診療科があり
患者さんにとっては何科を受診したらよいか迷うことも多々あると思います。
(内科だけでも循環器内科とか呼吸器内科・・・・とかいろいろと付きますよね!?)

今回のような場合、例えば
目のまわりといっても、目そのものではなくて
そのまわりの皮膚が炎症を起こしているから、
眼科なのか、皮膚科なのかを迷っている・・・・。
などと推測できます。

 

炎症の範囲や状態にもよりますが
目のまわりが炎症を起こしていておかしい!
眼科受診で良いのか?!

⇒ もちろん、眼科受診で問題ありません^^
来院していただいて
仮に眼科での範囲外であった場合でも、何科を受診すればよいのか
先生から紹介をしてもらえますし、
できる範囲までの処置や投薬はたとえ眼科であっても行なうことができます。

 

何科を受診したら正解なのか?この点はあまり悩まず、
思い当たりそうなところをまずは受診されてみると良いと思いますよ。

目薬処方箋の有効期限。

眼科で診察を受けて目薬を先生から処方されたら
すぐに患者さんは薬局に処方箋をもって、薬に交換してもらうと思います。

しかし、先に用事を済ませて、後で処方箋を薬局にもっていけば良いと
思って 忘れてしまった!!

そんなご経験はありますか?

結膜炎など急に炎症が起きているような場合は
こういったことって少ないのですが、
定期的にもらっているお薬の場合ですと
ついうっかり、というのがやはりあるようです。

薬剤処方箋

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

特に眼科医からの指示が記載されてない限り
目薬の処方箋の有効期限は【処方日から4日間】と、
決められています。
記載様式においても、すべてどこの病院で処方されても同じになっています。

 

例えば今日(1/8)発行の処方箋なら、今日を含めて4日以内ということは、
1/11まで有効となります。

これ以上、期間が過ぎた場合
症状が変わっているかもしれない!という考えから
たとえ定期的にもらっている薬でも、
再診察を受けてからではないと処方箋は再発行できません。

診察の結果、同じままの薬処方で大丈夫。
もしくは薬の変更が必要というのは、
眼科医が判断することになります。

 

後で・・と遅らせずに、目薬の処方箋をもらったら
なるべく早く、薬局に交換しに行って下さいね!