メガネもフィットさせて使いましょう!

めがねメガネの検査を希望で眼科を受診される患者さんが、毎日たくさんいらっしゃいます。近視や遠視・乱視などで見え方を矯正しなければならない方には必須のアイテム、それが「メガネ」です。

眼科内ではテスト用のレンズやフレームを使い、どのくらいの度数で見えるか、使用して違和感がでてこないかなどを測定し、その検査値をメガネ屋さんに託します。(眼鏡処方箋)

その後ですが、数ヵ月後に定期検査にいらっしゃった患者さんを見ていると、結構メガネを掛ける位置が離れていたり、下にずり下がっている方をお見受けします。

メガネは耳と鼻のところで固定して視力を矯正するものです。また、まさにこの位置に掛けた状態が一番視力矯正ができる(物が見える)状態であるのです。そのため、黒目からメガネを離しすぎていたり下方にずらしすぎていると、測定値の度数を入れても見えにくい!となってしまいます。メガネのレンズ真ん中で見てたときと、端のほうで見たときの見え方は違います。度数もすべての面に同じように度が入っているわけではないのです・・。

多少メガネがずれてしまうというのもわかりますが、その場合は所定の位置に是非、戻してあげてください。

ソフトコンタクト用洗浄消毒液は、医薬部外品を選びましょう!

エピカコールドアクアモアレニューフレッシュオプティフリープラス

 

 

 

ちょっとした雑学的なことですが、ハードコンタクトレンズ用は雑品扱いで、ソフトコンタクトレンズ用の洗浄保存液は「医薬部外品」があります。これは”消毒”の効果に付随するものと考えられます。

化粧品などにも医薬部外品と記載があるものとないものがありますが、これは簡単にいえば有効成分に確かな効果があり、安全性が認められているか否かの違いとなります。

ソフトコンタクトレンズのケアは

1)洗浄 → 2)すすぎ → 3)消毒 →4)保存  

これら4つの工程を行うことが必要となっています。洗浄保存液は、アルコン社のオプティフリー、ボシュロム社のレニュー、メニコン社のエピカコールドなど、これら以外にも様々な商品が市場に流通しています。

どれでも同じ!安いので!などと、安易に選択していたという心当たりがあるという方は、是非「医薬部外品」とパッケージに記載のあるものを次回から選んでみてはいかがでしょうか。しっかりとした手入れは、目の炎症を未然に防ぐ役割も果たします。

眼圧は高すぎても、低すぎてもダメ。

高血圧と低血圧。なじみのある言葉で、高血圧だと、病的イメージが強いと思いますが低血圧も良しとしたものではありません。

同じように目でも眼圧が高い!!というと、緑内障などの視野異常の病気があるというイメージが浮かびます。その逆の「低眼圧」。すなわち眼圧が下がりすぎた場合も良しとしたものではありません。眼球は眼圧によって、弾力のある丸い球体を維持します。眼圧が低すぎると、例えれば空気の抜けたボールのようになり、視力が出にくくなります。

眼圧値に異常がある場合は、正常範囲とされる眼圧値10~21mmHg程度になるように通常は薬を使ってコントロールしていきます。眼圧は自分自身で測ることができません。1ヶ月に一度を目安に検査を受けて、正常値が保たれているかを確認しましょう。

また、正常値だからといって100%安心というわけではありません。眼圧値が正常でも「正常眼圧緑内障」という病気が潜んでいる場合もありますので、本当に病気がないのかを先生に診てもらって判断してもらいましょう!

受診を後回しにしていたら、治療費も倍増しますよ~!

病院1日の診療終了後、先生もスタッフも帰り支度を整えて医院を出ようとすると、

「目が真っ赤に充血してて痛みもあるんです。診てもらえませんか!」と、駆け込んでくる患者さん。これは大変!!すぐに準備して診察。先生が「いつからですか?!」と問うと、「今朝からです」とのこと。あらら、今までの時間、我慢していたのでしょうか・・。

遅くなるまで、放置していた理由については、仕事があって受診できなかったと。ご事情はわかるのですが、もう少し目を大切にしてあげてほしいとも思われます・・。

そして、病院に行くのを我慢できなくなるまで待ってからとか、後回しにして受診をしても何も良いことはありません。

症状が悪化し、早期処置が必要であった場合は手遅れになってしまう可能性があること、さらに悪化した症状を改善するために処置や薬も増える。よって治療費も倍増、さらに治療を受けた時間帯などによっても追加料金発生!!なんてことになります。

前述のようなケースで診療の時間外に駆け込んでいらして、診察を受けられた場合には通常支払う治療費にプラスして、時間外加算という料金が発生します。他にも休日加算、深夜加算などさまざまな医療費が国によって全て定められているのです。同じ治療を行っていても、診療時間内で診察を受けた患者さんのほうが医療費も少なくて済むのです。

目だけではありません。異常を感じたら、我慢せずにすぐに病院受診をしてくださいね☆百害あって一利なしです。

左右に違うコンタクトレンズを入れるのはアリ?ナシ?

コンタクトレンズ目は二つある対称器官ですが、全く同じではありません。左右の近視の度合いが違ったり、目の大きさが違ったりと様々です。そこで、こんな質問を受けることがあります。

「左右で違うコンタクトレンズを着けても良いの?」ということです。

 

そして回答としては「目に合うものでしたら、特に禁止する理由は見当たりません。」といったところでしょうか。

例えばどうも最近、使用しているコンタクトレンズが見えにくくなったと訴えた患者さん。どうやら原因が乱視のようです。それも片目だけ、乱視の度数で矯正しないと見えません、といった場合は片目だけ乱視用、もう片方は乱視用ではないものを使用することになります。これはもう仕方のないことなので、諦めてくださいとしか言えません。

他にも左右わかりにくいから、違うパッケージのものを使用されるという方もいらっしゃいます。

ただし、ここで注意していただきたいのは使用感に”差”が出るということです。右のレンズは問題ないけど、左だけ目が乾く症状が強いとか、他にもちょっと片目だけレンズの存在感が気になるとかですね。

基本的には左右の同じレンズを入れたほうが様々な面においてバランスが取れて違和感が少ないはずですから、処方上の理由が無い限りは同じレンズを使うほうが賢明のように思われます。

目が腫れるのは、アレルギー?!

早いもので、もう10月です。秋は比較的、目の感染症などの猛威からは外れた時期といわれるのですが、実はブタクサなどの秋の花粉が飛び散っています。花粉からの影響と考えると、充血やかゆみといったアレルギー性の結膜炎の症状に悩まされる方も多くいらっしゃいます。

しかし、「目が腫れぼったい」という症状についてはいかがでしょうか?

このブタクサアレルギー体質の方が、メロンやスイカ、キウィ、バナナ、ミカンなどの果物を食べると果物過敏症が起こり、目が腫れるという症状が出るケースがあります。目が腫れる、イコールものもらいといったイメージがありますが、アレルギーが原因で目が腫れるということもあるのです。

では、ご自身が何のアレルギーがあるのかというのは、眼科で目を診ただけではわかりません。内科や皮膚科等で行っている何が原因で炎症(アレルギー症状)が起きているのかを調べる必要があります。自分自身でも春ごろに飛散するスギ花粉が飛散するころに調子が悪い、特定の食品を食べると発疹が出るとか気が付く点もあるかとは思います。原因を特定されたい場合は一度アレルギーテストを受けてみるのも良いかもしれません。

火山灰は目にとっても、大変危険です!

昨日、御嶽山が噴火をしたことでニュースがひっきりなしに流れていました。火山灰は人体に大きな被害をもたらすので、注意しなければなりません。特に灰を吸い込んでしまうと呼吸器系、肺や心臓に影響が出るというのは、大人であればすぐに思いつくことなのですが、”目”に関しましても、要注意です。

 

火山灰は”灰”という文字で表記されるので、見たことが無い場合、”細かい砂?”のようなイメージを持たれるのでしょうか・・?しかし、火山灰は粒子自体は小さいのですが、一般的な砂よりも先が尖ったりしています。目に入ると、角膜を傷つけて炎症を起こしたり、剥離させてしまう危険があります。目に入らないよう、ゴーグルを着用するなどして対策が必要です。

 

そして、こういった事態が近くで起きたらともかく「メガネ」に切り替えてください。火山灰が降ってきたときに「コンタクトレンズ」をしているなんていうことがないよう、常に目に合ったメガネは携帯しておくように心掛けましょう。

そろそろ使い捨てレンズに転向するべきか。

ジョンソン&ジョンソン ワンデーアキュビューここ10年くらいで、コンタクトレンズというものは日常生活に大変なじむものとなりました。

コンタクトレンズといえばひと昔前まではハードコンタクトレンズの事でした。本当にガラス玉のようなものを目に入れて視力を矯正していました。次いで、使い捨てではないソフトコンタクトレンズ(以下、従来型ソフト)。ハードのようなゴロゴロするような異物感などもなく視力を矯正できたので、多くの方に利用されるようになりました。

従来型ソフトは、ハードコンタクトレンズが使用できない方にとってはありがたい存在ではありましたが、残念ながら感染症のリスクが大変高い点と、手入れに熱消毒(いわゆる煮沸)を行って殺菌したりする手入れの手間が大変という声が多くあがっていました。さらに酸素透過性などの性能面もハードに比べて低く、トラブルも絶えることはありませんでした。

そこで登場してきたのが、使い捨てコンタクトレンズでした。当初はフォーカスデイリーズやワンデーアキュビューくらいしかありませんでしたが、その手軽さと眼障害を未然に防ぐ上では眼科医からの信頼も厚かったのです。それもあり、各社製造メーカーの開発も、使い捨てコンタクトレンズに注がれていくようになりました。

ただ、使い捨てタイプでは毎日必要不可欠な視力のために使うとはいえ、多大なコストがかかりました。(当時は1箱4~5千円くらいが相場でした)そこで、頻回交換タイプ(2ウィークタイプ等)が主流になっていったようにも思えます。

現在では、酸素透過性の高いシリコーンハイドロゲル素材のコンタクトレンズが大半をしめ、眼科で処方受ける際には耳にタコができるくらいどの眼科の先生も勧められるはずです。

しかし、未だ根強く従来型ソフトを使用している患者さんをお見かけします。度数などのカスタマイズといった処方的理由を除き、利点としてはコストカット以外あまり思いつくものがありません。事実、多数の製造メーカーが従来型ソフトの製造を中止していて、新製品は開発すらされていないのです。

使い捨て(頻回交換)レンズも、現在ではかなり安価に手に入るようにもなりましたし、ここはひとつ目のためを思って乗り換えてみることをお勧めします。

目も呼吸をしています。

目も呼吸をしています。肉眼でちょっとのぞきこんだだけではわかりにくいのですが、確かに呼吸をしています。

近年はコンタクトレンズユーザーが1500万人にものぼり、その影響で角膜障害が起こる危険が高まっています。

コンタクトレンズなどをつけて持続的に酸素不足の状態が続くと、「角膜内皮細胞」が死んでしまい数が減少します。角膜内皮細胞は透明な状態を保ち、物を見るために大切な働きをするものです。

そして角膜内皮細胞そのものは、増加することはありません。生まれた時が一番多く、年齢を重ねるとともに減少していくのみです。この細胞の多さを保つためには、酸素の供給が必要不可欠なのです。

さらに酸素の不足で生じることは、目に細菌がつきやすくなり炎症を起こしやすくなります。目の酸素が不足すると、角膜の上皮細胞が剥離しやすくなり、この剥がれ落ちた部分に細菌が付着しやすいというわけです。

たとえば、角膜に付着しやすい”緑膿菌”という細菌がありますが、この細菌は一般的なハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズで比べた場合、酸素透過率で劣るソフトコンタクトレンズのほうが細菌の付着率は約4倍も高いと言われています。

ひどい状態に陥ると大気中から酸素を取り入れなれなくなった目が呼吸をしようとして、黒目にまで血管をのばし、血液から酸素を供給しようとします。最悪の場合、失明に至ります。

自覚症状がなくても、目は悲鳴をあげているかもしれません。ご注意を・・。

目が良くなるコンタクト?!

さくら眼科では、数多くの種類のコンタクトレンズを処方しています。そんなとき「目が良くなるコンタクトレンズ」をテレビで見た!処方してほしい。とご要望をいただくことがあります。

「???目のよくなるコンタクトレンズ・・?」

そのほかの特徴を伺ってみると、どうやら”オルソケラトロジー”のことのようです。

テレビや雑誌などの広告や謳い文句が”目のよくなるコンタクト”と言われているせいか、患者さんたちからは多大な期待が寄せられているようです。なんといっても、生活上からメガネやコンタクトレンズをしなくても物が見えて、活動できる!というのですから、興味津々ですよね。

では、オルソケラトロジーとはどういったものなのか?というと、簡単に言えばハードコンタクトレンズを着けている時間帯を「昼間」→「夜間(就寝時)」に逆転させたものです。ですので、「目が良くなる」わけではありませんので、お間違いなく・・・!

夜間(就寝時)にオルソケラトロジーをしたまま寝て、朝起きたら外します。そうすると、角膜が一時的にきれいなカーブを描き、視力が矯正されるというものです。そして、日中はメガネやコンタクトレンズをせずに生活できるので、これは便利です。仕事上やスポーツなど、メガネやコンタクトレンズをしていられないケースでは非常に役立つかもしれません。

しかし根本的な治療をして治したわけではありませんので、永久的に見えるわけではありません。毎日、就寝時にオルソケラトロジーを装着しなければ元にもどります。また、軽度の近視や遠視の方といった限られた方にしか適合しません。角膜への酸素不足や傷やなどを含め、懸念されることもたくさんあることもご周知いただければと思います。

(※ちなみに、さくら眼科ではオルソケラトロジーの処方は行っておりません・・)