眼圧チェックのために、診察時間を変えてみましょう!

緑内障になると、まずは目薬を使い眼圧をコントロールしていくことになります。定期的に診察を受けていただくようにもなるのですが、大抵の方のライフスタイルって決まっているようで、受診される時間帯もだいたい同じくらいの時間に受診されることが多いのです。

時計ところが、眼圧の値については「日内変動」があり1日のうちで約5mmHg程度の変動幅があり、緑内障の方だとこの3倍程度の変動値があるといわれています。

午前中に最高眼圧値になる方もいれば、夜になるという方もいらっしゃいます。眼圧値が上昇して視神経にダメージを与えるのが緑内障ですから、最高眼圧値がどのくらいになっているかというのも大変重要な点です。あわせて視野や視神経の状態を先生にチェックしてもらうことも大切です。

そのため、いつも午前中に受診しているな~という方は午後の診察へ。あるいはその逆というように診察にいらっしゃる時間を変えて眼圧値をみていくのもよいかもしれません。当院は平日であれば19時、土日祝は17時まで受付ていますよ。

結膜炎の原因について。

結膜炎結膜炎の原因には大きく分けて3タイプあります。

*アレルギー

*細菌

*ウィルス

これらが原因で結膜炎を起こすのですが、どれが原因で炎症が起きているのかは自己判断ではなく、眼科の先生の診察を受けて指示を仰ぐようにすることが大切です。

今の季節柄、眼が充血したり、かゆみが出ていたら「花粉症」によるアレルギー反応だと思い込んでしまう方がいらっしゃいます。

放置していたら、あっという間に症状が悪化なんてこともあるのです。アレルギーが原因の場合は感染はしませんが、細菌やウィルスの場合は他の人に感染していく危険があります。周囲の人も、目を赤くしている方に気がついたら眼科へ行くように是非、教えてあげてください。手洗い・消毒も忘れずに行うようにして、自分も結膜炎にならないように予防することも必要です。

花粉によるアレルギー性結膜炎

花粉症で来院される患者さんが1月の下旬頃より増えてきました。
目がかゆい時にやってしまうのがこすってかいてしまうことですが、目の表面を傷つけてしまったり、目の周りでおきている皮膚の炎症なども悪化させてしまう恐れもあるので絶対にやめましょう。
花粉症による目のかゆみはアレルギー性の結膜炎です。アレルギーの元となるアレルゲンは一年中ありますが、この時期に目のかゆみを感じる人はスギやヒノキなどの花粉が原因と考えられます。
アレルギー性結膜炎の主な症状には目のかゆみ、充血、目やに、まぶたの腫れなどがあります。花粉症はある日突然発症します。去年までは大丈夫でも、今年は花粉症を発症することがあるのです。目のかゆみがあるけど私は花粉症じゃないから…と我慢しないで対策を考えることが大切です。
例年花粉症に悩まされている人は早めの対策が大切です。外出時にはマスク、花粉をシャットアウトするようなメガネをかける、帰宅した際にはよく花粉をはらってから家に入る、さらに症状がひどい人は洗濯物もこの時期は部屋干しにすることなどを実践してみるといいかもしれません。コンタクトレンズは花粉が付着しやすくアレルギー反応をおこしやくするため、一日で捨てられるワンデイタイプのものに変えたりメガネにするなども効果があります。
花粉症の症状がひどい人は病院で点眼薬や点鼻薬、内服薬などを処方してもらうことをおすすめします。
早めに対策をして花粉の時期を乗り切りましょう。

コラーゲンプラグでドライアイが軽症に!

本当に重度のドライアイ症状でお悩みの患者さん、特にシェーグレン症候群のような「涙が極めて少ない」「目の表面に傷が多い」といったケースの場合、涙点プラグによる処置を行うと症状を非常に軽くすることができます。

当院でも使用しているコラーゲン製の涙点プラグは、安全性が高く生体親和性に優れたアテロコラーゲンを原材料としています。シリコン製とは違い、非常に柔らかいので処置後の異物感や周辺の組織への刺激がほとんどありません。液体であるので涙点のサイズを問わず処置が可能なのです。

実際に処置を行った患者さんからも、「とっても楽になった!」「目薬を差す回数が極めて減った!」「異物感がゴロゴロ感が改善された!」など、喜んでいただいたお話を耳にします。

涙点人間の目には、上下左右合計4つの涙点があります。涙腺から分泌された涙は、涙点から出て鼻へ流れ出て行きますが、コラーゲンプラグはこの涙点にフタをして涙を溜めておく役割をするものとお考えください。
また、液体コラーゲンは2ヶ月程度で吸収されてしまいますので、効果が薄れてきたときに再度注入を行うようになります。

涙点プラグをご希望の方は、一度診察にてご相談ください。

目薬は数多く使えば安心?!

目薬何かツライ症状があるとき、薬を飲めば何とかなる。そのように思われるのは自然なことなのですが、本当に必要かどうかをよく主治医の先生と相談いただくのが先ず必要なことです。

眼科で処方される目薬であっても、「たかが目薬」と思わずに「薬」として考えてくみてください。目薬でも喘息を悪化させたり、肺や心臓にまで影響を与えることもあるのです。点眼する目薬の数が増えればそれだけ副作用のリスクも2倍、3倍と高まるのです。

また、数多くの目薬を点眼すると本当に効果を出したいお薬が作用していないという事もあるのです。

複数の目薬を点眼するときには、先に点眼してから最低でも5分は時間をあけてから次の目薬をさすことが必要です。時間をあける理由は、先に点眼した目薬が後から入ってきた目薬に押し出されてしまうからのです。複数の目薬をしっかり点眼しているのに効果が出ないという方の理由もここにあるのです。

そういった事から考えると、複数の目薬をさしておけば安心!という訳ではなく、むしろ「気をつけなければならない」とお考えいただければと思います。

眼科の先生方も極力リスクは減らし、でも必要な薬は使用しなければならないので非常に考えながら患者さんごとにケースバイケースで対応をしていらっしゃるのです。

片眼だけ白内障?!

白内障といえば、一般的には老化とともに起こる病気のひとつです。髪の毛が白髪になるのと同じように、目の中にある水晶体が白く濁ってしまうのです。そのため、視力低下などの異常をきたします。

転倒老化現象の1つといえば、両眼とも同じように白内障の症状が出るように思えます。しかし、目は対称器官ではありますが、右目と左目は別物と考えられています。

実際に、片眼だけ白内障の症状が発症しているというケースもあります。片眼のみ白内障が発症している場合、「外傷性白内障」と診断されることが多いようです。外傷性白内障とは、片眼だけ大きな怪我をしたことが原因で白内障になったということです。例えば、子供のときに野球のボールが当たった、転んだりして目をぶつけたなどが引き金になることがあります。

また、覚えてもいないような小さな怪我が原因となっていることもあり、患者さん当人も「目に怪我をした覚えなんてない」ということもよくあります。

いずれにしても生活上に支障が出ることも考えて、前向きに手術による治療を考える方が良いと思われます。もう片方の眼が見えているから大丈夫!と思っていても、視機能という点で考えると、物を立体的に見るようなチカラなどが失われていってしまいますよ。

ちなみに加齢にともなう白内障の場合は比較的両眼が同じくらいのペースで進行しますが、「ピッタリ同じ」ではありません。片眼だけ少し進行ペースが速いということもあります。

花粉症対策は1月より始めるのがマル☆

花粉症といえば春、3月ごろをイメージされる方が多いですが、症状を重症化させないようにするには1月のこの時期から予防として治療を開始すると良いのです。

花粉症今年、2017年は昨年度に比べれば比較的スギやヒノキの花粉の飛散は少ないと船橋では予想されていますが、油断は禁物です。スギは船橋では1月下旬頃から飛散し始める傾向があります。

花粉症の症状として、目においては酷いかゆみや涙が典型的です。他にもくしゃみを連発したり、透明でサラサラした鼻水が出る、両鼻が詰まるといった症状が多いです。

症状が出る前(1~2週間前位)に治療を開始することを初期療法といいます。花粉症の症状の程度によって、使用する薬は異なりますし、使用回数や眠気が起こりやすいような副作用が出るものもありますのでよく先生と相談した上で初期療法に使用する薬を選択することが大切です。

初期療法が功を奏して、花粉症の症状が軽快した場合でも薬はそのまま花粉症のシーズンが終わるまでは続けるようにします。勝手にやめてしまうと逆効果になってしまうこともありますよ。

視力の乳幼児健診は、非常に大切です。

人間の目は、6歳ごろには大人と変わらない位の視力に発達していきます。就学時健診の際に、眼科での精密検査をと言われて受診をされても実は手遅れになってしまうケースもあるのです。

米国では子供が2歳になるまでに、乳幼児健診で視力スクリーニングを行わなければならないという決まりがあります。日本においても3歳児健診では絵カード方式などによるスクリーニングが実施されておりますが、一定の基準がなくその自治体などにより差が生じているのが現状です。

まだ小さいから視力検査は無理。という先入観を捨て、眼科を受診してみましょう。

上、右、下とか輪の切れ目を答えるような視力検査ができない乳幼児でも、視力のスクリーニング検査は可能なのです。3歳にも満たない子供でも視力のスクリーニング検査で、正常なのか異常がありそうなのかというのを簡単に調べることができます。3歳までに異常を発見して処置ができたのと、放置したのでは視力の発達への影響は歴然です。
スポットビジョンスクリーナ視力のスクリーニング検査は、子供は座った状態でカメラのような箱を見ているだけで終わります。医師が子供に触れることもありませんし、もちろん痛みなどもありません。親御さんに抱っこしてもらったままでも検査できます。気楽に受けられる検査と思ってみてください。

「見えにくい」を放置しないようにしましょう

目が悪いということを放置してしまうことはよくないことです。
例えばお子さんの場合だんだんと視力が低下していくと自分ではあまり気づかず、その見え方に慣れてしまい放置されてしまう可能性が高くなります。メガネなどで適正な視力に矯正して見えるようになると、今まで見えなかったものが見えて興味の幅も広がり、集中力も上がる可能性があります。
見えないということは学力や運動などにも悪い影響を与えてしまう恐れがあります。学校の視力検査でひっかかったら場合はそのままにせず、必ず眼科を受診するようにしてください。

もう一つ、視界がゆがんで見える、中心が見えにくい、かすむ、など突然見えにくくなったなどの症状が起きた場合は絶対に放置せず、すぐに病院に行きましょう。網膜剥離や緑内障、黄斑変性症など目の病気の可能性があるため、放置していると危険だからです。いつもと違う見え方、違和感を感じたら眼科を受診してください。

今年もあと4日になりました。年末年始お休みの方、お仕事の方、体調管理に気をつけて新しい年を迎えられるようにしたいですね。

生後6ヶ月から、視力のスクリーニング検査ができるようになりました。

本日から、「スポット ビジョンスクリーナー」による検査で、視力のスクリーニング検査が可能となりました。生後6か月から施行可能です。こんなカメラみたいな小さな機械なのですが、とっても優れものなのです。スポットビジョンスクリーナー本体

ところで、視力のスクリーニング検査がどんな検査かと申し上げますと、簡単に言えば小さなお子さんでも視力がどの程度なのかを測定することができる検査ということです。

子どもの視力は、小学校就学までには成人と同じくらいに発達するといわれていますが、それまでの発達段階で異常(近視・遠視・乱視・斜視など)が起きると、弱視になってしまうこともあります。発達段階で早期に異常が発見できれば、適切な処置をして視力を正常に発達させるように促すことができます。

視力検査と聞けば、「C」の文字みたいな図形を見て、どちらが切れ目になっているかを答えますが、乳幼児にこれを回答させるのは困難なことです。

しかし、今回導入したスポット ビジョンスクリーナーでは、カメラで撮影をするようにして測定ができます(写真左)。お子さんを抱っこしたままでも問題ありません。検査における痛みなども全くありません。また、医師や看護師がお子さんに触れたりすることもありません。いつもと違うところといえば、少し薄暗いところで撮影するくらいでしょうか。
スポットビジョンスクリーナ結果(写真右)についても、どのくらいの近視・遠視・乱視・斜視などがあるのかがひと目でわかるようになっています。