ハードコンタクトレンズを小さくした方が調子がよい?!

ハードコンタクトレンズを使用していて、

  • ともかく充血する
  • 眼が乾く
  • レンズが曇る

という3大症状を訴える患者さんが
結構いらっしゃいます。

目(主に黒目)に対して、レンズのサイズが大きすぎてしまう時、
涙の交換がうまくいかなくて、レンズに汚れが付着したままになり
この3つの症状が連鎖のように起こります。

原因は様々あるとは思いますが、目ではなくレンズそのものに原因がある場合なら、
「ハードコンタクトレンズのサイズを小さくする」
ことによって、この症状が改善される確率は高いです。

 

しかし、コンタクトレンズのサイズ(直径)は、
そのコンタクトレンズにとって一番バランスが良いと判断されて
製造メーカーが作成しているものです。
むやみにサイズをいじると、視力の安定性やレンズのフィット状態の
違和感などにつながりますので、必ず先生に相談の上
調整してもらうようにしましょう!

また、レンズサイズを小さくすると
瞬きをした時に、コンタクトレンズが上下に動く範囲が大きくなり
逆に異物感になったり、目に傷が付きやすくなるリスクを
ともなうこともありますから、
慎重に検討していく必要があります。

せっかく、視力矯正力・酸素を通す力にも優れるハードコンタクトを使用する
のであれば、出来るだけ快適に使えるように調整してもらいましょう。
ハードコンタクトレンズ

初めてのコンタクトレンズ。

コンタクトレンズ学生さんは春休みがどうやら始まったみたいです。 長期休み、うらやましい限りです。ところで、このお休みを利用して、コンタクトレンズデビューしようと考えている方も 多くいらっしゃるようです。 コンタクトレンズの使い心地や取り扱いに慣れる意味では、こういった長期休みを利用するのは良いことです。

コンタクトレンズは、使う用途や目の状態によって使い捨てが良い場合やハードレンズなどが良い場合など様々です。

使用の際は先生の診察・検査が一緒に必要になりますので、その際にどんな種類が向いているのか検討されてみて下さい。 また、 学生さんで初めてコンタクトレンズを希望される方は 保護者の方にも一緒に、 使い方や注意点をご確認いただいています。可能であれば、初回はできるだけご一緒にご来院いただければと思います。

それから、所要時間についてよくご質問をいただきます。

必ず使用されるご本人が一人で コンタクトの装着脱ができるようになってから、処方箋を発行致しますので、「 診察検査時間30分程度+装着脱の練習時間1時間程度」を予定してください。(個人差がありますので、目安としてお考え下さい)

また、コンタクトレンズを作ったからといって「めがね」が不要になるわけではありません。必ず「めがね」も用意していただくようになります。既にめがねを持っていても、 度数が合ってない、フレームが破損している等がないか確認しましょう。

正しい用法で使用すればコンタクトレンズは快適に使用することができます。初めてのコンタクトデビューを考えていらっしゃる方はお気軽にご相談ください。

乱視用レンズのガイドマーク、合わせましょう!

通常、ソフトコンタクトレンズを目に入れるとき表と裏を確認します。近視用ならこれで装着しますが、乱視用を使用の方はもうひとつ、確認して目に装着しないといけません。

そうです。乱視用のガイドマークです。

これ、忘れてしまっているのか否かは不明ですが「最初に説明が無かった」「初めて聞いた」なんておっしゃる患者さんもいらっしゃいます。ガイドを確認して装着するのは、見え方を確保するために必要なことなのです。ガイドがずれていたら見えませんからね。

また、ガイドマークはご利用中の商品によってそれぞれ異なります。必ず、どの方向にあわせて目に入れたらよいのか事前に確認しましょう。

一例を挙げますと、分かりやすさNo.1の「デイリーズトーリック」 デイリーズTCガイドマークガイドマークが真横に2つ。ガイドマークが着色されているのでとてもわかりやすいです。

 

 

 

他にも、アキュビュー乱視用シリーズでみると・・

縦方向に、2つ。合わせるようにして、装着します。

 

 

 

アクエアシリーズですと、下にちょこんと1本。ガイドマークがあります。

 

 

 

他にも製品ごとに乱視用のガイドマークはつけられていますので、製品を違うものにかえたり近視用から乱視用になったりした場合は必ず確認をして装着してください。

ワンちゃん用のコンタクトレンズも存在します。

コンタクトレンズというと、「人間が使うもの」という認識がありますが、実は犬用のコンタクトレンズなんていうのも存在します。犬も近視を矯正したりするのかと驚きますよね。しかし、こういった動物用のコンタクトレンズは視力を矯正するものではなく、細菌感染などから角膜を保護するため に使われます。

犬にも人間と同じように角膜があり、瘍などがあったりしたときに自ら目を傷つけてしまうのを防ぐ目的で使用します。また、犬にも人間にと同じように白内障があり、犬社会でも老齢化が進んでいるようです。こちらも、やはり犬用の眼内レンズがあったりします。

人間でも白内障になると、見えにくく、眩しさを感じたり物が二重に見えたりと視覚的な不具合が生じます。人間なら「見えにくい!」と言えますが、動物は言葉で訴えることができません。

では実際に愛犬が白内障なのかどうかが気になりますよね。こんな様子をみかけたら、ワンちゃんが白内障にかかっている可能性大です。年齢的に予測がつくところもありあますが、参考にまでに挙げてみます。

*物によくぶつかる
*動き回る物体に目をやらない
*階段の昇り降りがうまくいかない
*よく寝るようになった

というような行動をとっていませんか?当てはまることがあれば、獣医さんに相談してみましょう。(残念ながら、さくら眼科は人間のみの診療です;)ペットは家族同様に暮らしている方も多いと思います。是非、大事にしてあげてください。

赤ちゃんが着けるコンタクトレンズ

赤ちゃんにコンタクトレンズ?!と疑問に思われるかもしれませんが、治療上必要と判断されたときに赤ちゃんの目にもコンタクトレンズを入れることがあります。目的は視機能の成長のためです。主に先天性白内障や水晶体の偏位などの手術後に入れるというのが一般的です。

どんなコンタクトレンズかというと、手術後に超強度の遠視矯正用度数を入れたコンタクト「主にハードコンタクト」をつけるというパターンが多いです。全身麻酔をかけて、コンタクトをつけるために必要な検査を行なうのでとても大変なのです。

大人でも、ハードコンタクトレンズなんて入れたらゴロゴロ異物感があって、涙がでたりするのに赤ちゃんに入れたら可哀想と思うかもしれません。しかし、これから成長して生きていくための視力発達を考えると、どうしてもいれなくてはならない場合があるのです。また、視力の発達途中ですので度数は急激に変わりやすく何度も調整していくことが必要です。

さらに、赤ちゃんは自分でコンタクトの着脱なんてできませんから、自宅にいるときはご両親が行なうことになります。両足の膝で赤ちゃんの頭をはさんで固定し、手足はタオルケットなどでくるむようにして着脱をします。端から見ると残酷な風景に見えますが、この時期の赤ちゃんには、何をされているかという概念がないといわれていますので、特に恐怖心を抱いたりすることはないと言われています。いずれにしても、赤ちゃんがこれからの人生に必要とされる視力が確保されるということが最優先です。(また、当院では残念ながら赤ちゃんへの処方が設備上行なうことはできません;すみません・・)

2ウィーク定期交換レンズの交換日、正しく覚えていますか?

よく2週間使い捨てレンズ、2ウィークコンタクト、という製品を耳にするかと思います。この交換日を勘違いされている方はいらっしゃいませんか?!

「2週間使ったら、新しいコンタクトにする」

初めてコンタクトレンズを使用するとき、説明を受け念頭に置いていただいた内容かと思うのですが、ここでやはり語弊があるようです。

「2週間使える?」
「2週間分、使える?」
「2週間経過で捨てる?」

この「2週間」というのはいつから数えて、何を基準に2週間なのでしょう?

正解は「2ウィークタイプのコンタクトレンズは、ブリスター(個包装)開封してから、2週間経過したら捨てます。その間に使用しても、しなくてもです」

当院には初めて来院された患者さんでしたが、コンタクトレンズには慣れいて、もう十数年使っていらっしゃる方でした。しかし、使い方などについてお話をしていたところ、びっくりするようなお話が飛び出ました。何と2ウィークコンタクトを「使った回数を14日分(14回分)」チェックされていたとか!

レンズをブリスターから取り出したのは先々月で、ほとんど使わないから10回くらい使って今に至ると。結局、使う頻度が少ないということで、その患者さんはワンデータイプにされましたが、どこかで伝達された事が通じ切らなかったのですね。使用方法の説明を一番初めに理解していただくと思いますが、その時に「勘違い」して覚えてしまうとそれが当たり前になってしまいます。

「2週間使ったら捨てる」→あくまでも、2週間毎日使うという大前提がここにあります。この部分をあやふやに覚えていると、「2週間使ったら」→「2週間(14日間)」→「14回使ったら」捨てる??という具合に伝言ゲームのように変換されてしまったように思えます。こんな事もあるのですね。

確かに、初めてコンタクトレンズを使用する際は覚えないといけないことが多く、1回説明を受けても、その内の1つや2つは忘れてしまったり聞き逃してしまっているかもしれません。2回目以降の定期検査の時には、こちらからもお話を伺うようにしておりますが、気になる事やあやふやな点がありましたら是非お声掛けください。

コンタクトレンズのUVカット

「目からも日焼けをする」というのは、驚くかもしれませんがこれは本当です。UVカット付きのサングラスをしているからといって安心はできません。確かにサングラスなどの眼鏡は正面からの光への耐性は強いですが、真上や横からの光にはほぼ無防備です。眼鏡は、耳や鼻にフレームをのせ眼から1~2センチ離れた状態で使用するものですから通常は全方位をカバーするのはなかなか難しいものです。

では対処法を考えてみますと、UVカット付きの「眼鏡+コンタクトレンズ」を組み合わせて使用するということが挙げられます。コンタクトレンズにも、UVカット効果をもった製品が多数あります。

例えばワンデーアキュビューシリーズには、すべての商品にUVカット効果があるとされます。紫外線には波長によりA,B,C波とありますが、C波はオゾン層により地上までは届かないとされています。残りのA波(UVA)のカット率は約81%、B波は何と約97%といわれています。

また、通常コンタクトレンズのUVカットは紫外線散乱剤ではなく、紫外線吸収剤が採用されています。紫外線吸収剤は紫外線吸収をし、別のエネルギーに変換されているとお考えいただくと目に負担がかかることがなさそうと思えますよね。

コンタクトレンズと眼鏡は両方を上手く活用することがお互いを活かせることにつながるようです。