盲点を見つけてみよう!

「盲点(もうてん)」という意味を辞書で調べると、このように記載されています。

” うっかりして人が気づかず見落としている点 ”

使い方としては、例えば、仕事のプロジェクトが成功に終わりそうな時、思いも寄らぬミスを指摘されやり直した→「盲点を突かれた」のように使われます。自分では完璧だと思っていたことにも、見落としている落とし穴がある。ということです。他人から見ればたいしたこともなさそうなのに、意外と気づかれないという意味があります。

もう一つの意味として、”医学的に視神経が網膜に入ってくる部分”と書かれています。

さて、この「盲点」とはもともとは眼の中の網膜には視神経が入ってくる箇所があり、この部分は光が入っても認識されず視覚のない部分とされています。これがマリオット盲点と 呼ばれています。(マリオットは17世紀のフランスの物理学者です。星とかもそうですが、発見者の名がつくようですね!)

マリオット盲点は、自分でも簡単に見つけることができます。では試しに実際に見つけて見ましょう。

上の2つの星を見てください。

今、パソコン画面を見ていると思いますので、50センチ程度離れたところがら画面を見ているかと思います。(それより近い位置で見ている方は、50センチ程度離れて見てください)

1)左目を閉じます(または左手で遮蔽します)

2)左側にある白い星を見ます。現段階では、白い星と黒い星がまだ見えていると思います。

3)だんだん画面に顔を近づけてみてください。
それまで見えていた黒い星★が 、パッと消えるところがあります。

この黒い星★が、マリオット盲点に入ったため、視界から消えます。

いかがでしょうか?ご自身のマリオット盲点は見つかりましたか?日常生活では、このマリオット盲点は気がつかないですし、気にもならないものです。眼科的にも全く問題ありません。しかし、何か大きな仕事を大成する直前などに「盲点を突かれた!!」なんて思うことのないようにしたいですね!

ちなみに、余談ですがさかのぼる事、ン十年前。「ドラえもん」のコミックを読んだとき、この原理のことをドラえもんが説明していました。石ころ帽子?か何かの秘密道具を出すときに、人の目には見えない盲点があり、それを利用した道具だとか言って、いじめっ子に見つかりたくない、のび太君に出していました。結構、ドラえもんって子供ながらに読んでいましたが、科学的な説明が多々出てきた記憶があります。

線の太さは均等ですか?

眼科にいらした事があるなら、見覚えがあるようなこんな表です。時計の針みたいですね。視力表によって若干の画像は違いますが、これがなんだかわかりますか?

 これは乱視表と呼ばれます。まず、円の中心を注目して見ます。そこから外に向かって伸びている放射線を見比べます。「太さは均等ですか?」こんな感じで、視力検査のときに聞かれると思います。これは何の検査かというと、乱視があるかどうかを調べている検査です。この画像では分かりづらいかもしれませんが、この線の太さが均等に見えないという方は乱視があるということになります。

乱視がある方の見え方は、例えば縦のライン12-6の線のあたりが太い、3-9の横の線のあたりが太いなど線の太さが均等(平均的)に見えません。乱視であると物がダブって2つに見えると訴える方が多いです。このダブって見える方向も個人差があり、縦横斜めなど様々です。乱視の矯正をしっかりしないと、眼精疲労の原因にもなります。

これも屈折異常(わかりやすく言えば、眼の異常)の一つです。放置せずに、きちんと眼鏡やコンタクトレンズで矯正してスッキリとした視界を確保するようにしましょう。

子供に眼鏡をかけさせるべきか。

様々な家庭教育がなされる中で、個性多いお子さんが当院にも沢山来院されます。そこで、お子さんの眼鏡についての質問でよく受ける2つの内容について検証してみます。

1つめは「眼鏡は何歳の子供から掛けられるのか?」

これは何歳という決まりはありません。よぼどの治療的要素があっての事でなければ、平均的には3歳くらいから自然に眼鏡の装用ができると言われています。3歳に満たなくても、その子が便利で使ってみたいなどと興味を持った場合は、2歳くらいでも使用できるようです。我が子に眼鏡をかけさせたくない、またお子さん自身も眼鏡をかけたくない等いろいろ事情はあるようですが、必要な視力が確保できないのは生活上において大変不便なことです。

また、意思表示がうまくできない小さなお子さんの場合はご家族の方がちゃんとお子さんの視力に問題がないのか、気にしてあげる必要があります。特に3歳児健診などで視機能異常の指摘を受けた場合は、放置せずに必ず精密検査を受けるようにしてあげてください。

もう1つは、「無理にでも眼鏡はかけさせるべきか?」という点です。

結論から言えば、無理にでもかけさせる必要があるケースが存在します。

一般的に目が悪いというと近視の子を対象に言われているかと思います。学校からのプリントで、視力判定BとかCとかは、近視の状態の子がほとんどです。こういったケースの場合は、生活上不便がないいようなら無理にかけ続けさせる必要はありません。例えば、黒板が見えにくいときだけ使うなどで十分です。成長期のむやみな眼鏡の装用はお勧めしません。

しかし、眼科的に見逃せないのは遠視の子のほうです。斜視や弱視の原因にもなり、成人したときには調節力の低下にともない、相当の眼精疲労をもたらすようになります。検査をすればわかる事ではありますが、日常生活の中でも強度の遠視の子にはいくつかの行動パターンがあります。

日常生活をよく観察してみてください。次のような事が思い当たりませんか?

・瞬きを異常なくらいする。
・他の子に比べて、落ち着きが少ない。
・飽きっぽい、諦めが早い。
・目を細めながら物を見る。
などが一般的な行動パターンです。

少しでもおかしいなと思ったら眼科を受診して状態を確認するようにします。測って何事もなければそれで安心できますし、異常が見つかれば早期発見は重大な疾患を未然に防ぐことにもつながります。そして、強度遠視のお子さんは常時眼鏡を掛け続けさせてください。眼鏡には、コンタクトレンズと違い容姿的コンプレックスを持ったり、煩わしさを感じて掛けていたくないと思ってしまう子もいます。気がついたら眼鏡を外してしまっていたりすると、治療の効果が期待できなくなってしまいます。遠視の場合は「治療のため=薬を飲むようなもの」と割り切って、必要な眼鏡は必ず掛けさせるようにしてください。目が見える世界って素晴らしい事だということをお子さんに是非教えてあげてください。

バイオフィニティをご存じですか?

コンタクトレンズの商品ですが「バイオフィニティ」をご存じでしょうか?また「クーパービジョン」という製造メーカーについてはいかがですか?

このクーパービジョンというメーカーさんは、いっさい製品の広告をしません。ですので、メディアへの露出が全くありません。もし、一般の方でご存知の方がいらっしゃれば、かなりのコンタクトレンズ通といえますでしょう。さらに付け加えますと広告費は製品の開発費に充てているため、陰ながら本当に良い製品が多いのです。長年知らずに使用している患者さんも多いアクエアシリーズもその一つです。

同社の製品の中でも新しく登場したのがバイオフィニティです。2週間定期交換タイプです。
バイオフィニティ
酸素透過率抜群のシリコーンハイドロゲル素材で、なおかつレンズの初期装用時から、最終日まで快適に使用できると、オススメした患者さんも大満足される方の多い製品です。シリコーンハイドロゲル素材のものだと、レンズが固かったり、親油性のため表面が曇ったりといった訴えが多かったのですがその点も大きく改善されています。

私A子自身も使用してみましたが、着けた瞬間に、ふわっと軽い感じという感覚です。数時間後も最終日あたりでも初日と変わらない使用感でした。通常のレンズでは2週間交換間近だとゴロゴロしたり乾燥しやすくなったりもしますが、このレンズではそういったことは感じませんでした。また、私の目のカーブも比較的キツイ数値ですが、違和感ありませんでした。個人差はあると思いますが、一度は使用してみる価値のある製品と思えます。新しい発見があるかもしれません。

侮れないドライアイ

ドライアイ症状って、悩みます。

何をしていても、シパシパと目が乾く・・・
ゴロゴロするし、充血する、疲れやすい。などなど一定ではない症状をきたします。
一日に何度も目薬をさしたり、大変です。

では、涙はどのようなものなのでしょうか?
涙は、ムチン・水層・油層の3層からできていて、目を傷や異物、バイ菌から守る働きをしています。また、目に酸素や栄養分を運ぶのも涙の役目です。

そして、「主涙腺」と「副涙腺」というところから分泌されています。
主涙腺からの分泌は、反射性分泌と言われていて、目の刺激や感情によって涙が流れます。例えば、映画とかを観ていて、感動したりする時に出るものです。

対して、副涙腺からの分泌は基礎分泌と言われます。 規則正しく一定の割合で分泌され、まばたきをすることにより、目の表面の乾燥を防ぐ働きをします。

この基礎分泌が足りなくなると、「ドライアイ」という症状が起こります。

 

治療法としては、人工涙液やらの目薬を頻繁にさして、目の表面を乾かさないようにするのが一般的です。ソフトコンタクトレンズを使っている方は特に、レンズに涙を吸い取られますので、注意してください。他にも、涙点プラグといったものを挿入したりする処置もあります。

 

ここで気をつけてみてほしい点があります。
「ただのドライアイだわ~」と気楽に考えていたのに、
全く別の病気からの影響の場合もあります。

「シェーグレン症候群」
と呼ばれる免疫の異常による全身病です。

この病気の場合は、涙の分泌だけではなく、唾液・胃・気道など全身の分泌が減少し、炎症を起こします。 目に関していえば、5割弱の確率で両目の涙腺が腫れたりもします。

どの年代にも起こりうるものですが、特に40歳以上の女性に多く、患者さんの割合では9割を占めているいう統計があるそうです。

症状も徐々に進行していくタイプのものですので、日頃からの定期健診が大切です。

 

黒目に血管はあると思いますか?

鏡をのぞきこんで白目の部分をよく見てみましょう。赤い毛細血管が見えると思います。これは当たり前のことなので、心配することはありません。

しかし、ソフトコンタクトレンズを長時間
使い続けている方の眼をみてみると・・・・

えっぅ!!血管がこんな角膜(黒眼部分)にまである!!という方が
いらっしゃいます。

そもそも血管は、酸素や栄養素を運ぶ大切な役割がありますが、
角膜 は物を見るために、透明でなければならない組織です。
ましてや、血管なんてあったら大変なことになりますよ!

元々は血管などないのが正常ですが、
眼の酸素不足状態が続くと、酸素を取り入れようと、血管が角膜にまで
伸びてしまいます。
これは「角膜血管新生」と呼ばれ、ソフトコンタクトを長時間使い、眼の
酸欠状態が続いていると起こります。
角膜中央部に向かって、血管が伸びていきますので、放置し続けると
失明の恐れがあります。

また、自覚症状は全くと言ってよいほどありません。
視力が徐々に低下して、気づいたときには、かなり悪化している状態に
なっているはずです。

こういうタイプの眼の疾患は、ともかく ”予防” が重要です。

ソフトコンタクトではなく、ハードコンタクトや眼鏡に切り替える。
ソフトしか使えそうもないなら、酸素透過率の高い製品を使い、
使用時間を短めする。定期検査を受ける。

などなど、面倒くさいようにも思えますが、
注意するのと、しないのでは大きな差がでるはずです。
また、角膜血管新生が初期の段階であれば、ソフトコンタクトを止め、
ハードコンタクトする程度で改善されます。
しかし、酷くなるとコンタクトレンズ自体を中止することになります。
中止しても、すぐに状態が回復することはないので、また時間をかけて元の
状態に戻していく必要があります。

こうならないよう、ソフトコンタクトレンズユーザーの方は十分な注意が
必要です。

また、角膜だけではなく、網膜や虹彩なども血管新生にならないよう
気をつけたいですね。

 

睫毛(まつげ)が刺さって痛い!!何とかする方法ない?

上まぶたの睫毛は、上に向かってクリン!!

下まぶたの睫毛は、下に向かってクリン!!

正しい方向に睫毛(まつげ)が生えてくれればまったく問題ありません。しかし、たまに逆方向に睫毛が生えてしまい黒目(角膜)に当たってゴロゴロと異物感を感じたり、目に刺さるように痛いという方もいらっしゃいます。

この症状が乳幼児に起きた場合は、痛いとか言うことができません。そのため、まばたきが異常なくらい多くなったり充血や目ヤニがでているなどしますから、注意深く見てあげる必要があります。

実際の対処法としては、おかしな方向に生えている睫毛を抜く処置をするとしばらく快適に過ごせます。定期的に抜去していく必要がありますが、一番手っ取り早く、確実な方法です。(むやみにご自身で抜いてしまうと、細菌感染したり危険なので先生の処置を受けてくださいね!) また、細い針を毛根に差し込んで、生えてこなくする方法もありますが、毛根に当たらず失敗することも多いようです。

他にも裏技というわけではありませんが、ソフトコンタクトレンズを装着するとコンタクトレンズがカバー替わりとなって、睫毛が目にチクチク刺さる違和感が改善されます。

肌別に対応。スキンピールバー洗顔で綺麗なお肌に!

毎日のことで、何気なく行なっている洗顔。

洗顔したらワントーンお顔が明るくなる石鹸があったら、使ってみたいと思いませんか?!
実はDr.もオススメする、そんな石鹸があります!「スキンピールバー・ハイドロキノール」です。

スキンピールバー黒石鹸

使う時は、きめ細かく泡立てて使用すると効果的!くすみの原因となる古い角質を取り除くAHA配合。さらに、おなじみのハイドロキノンのブライトニング効果が期待できる石鹸です。

また、「脂性肌用」「普通肌用」「乾燥・敏感肌用」なども揃っていますので、ご自身のお肌に合わせて選択します。

毎朝、起きたら誰でも顔は洗うと思いますので、無理なく継続できて美肌を作っていく事ができます。

眼精疲労で悩む方に、こんなコンタクトレンズがある。

日常生活で、「よく眼が疲れる・・・」 そのように感じている方は多くいらっしゃると思います。仕事や学校の授業でもそうですが、パソコン画面を長時間見たり、勉強に励んでいたりするとどうしても眼精疲労の症状がでてきます。

そんな時、ちょっとコンタクトレンズを使っているようなら 「眼精疲労を軽減するコンタクト」を試してみませんか?! 老若男女問わず、使用できます。メニコン社から「メニコン2ウィークデュオ」という商品が販売されています。 広告とかではほとんど露出しないので、ご存じであるという方は少ないのでは ないでしょうか。

メニコン2ウィークデュオパッケージ

 

 

 

 

【メニコン 2ウィークデュオ】 2週間タイプ 1箱6枚入り

他にも、旭化成アイミーから「アビュー」という商品が出ています。
アイミーアビュー
【旭化成アイミー アビュー】 1ヶ月タイプ 1箱3枚入り
本を読んだり、パソコンをしたり、机に向かって勉強したりするときには人は「毛様体筋」という筋肉を使います。毛様体筋は、眼の中でピント調節行い、 物が綺麗に見えるようにしてくれています。見ている間、ずっと働き続けます。 しかし、ずっと立ったままとか、腕立て伏せしたまま~とかだと疲れてくるのと 同じように、この毛様体筋も使い続けていると疲れてきます。 これが、眼の疲れとして感じられます。

例えば、片足をネンザした時に自分で歩くのは大変ですが、松葉杖を使ったら
ちょっと楽になりませんか? 大げさかもしれませんが、この「松葉杖」の要素がこれらのコンタクトレンズには入っていると考えるとどうでしょう。

フル稼働しているご自身の眼のピント調節機能を、松葉杖のように、少し手助けしてあげられたら、楽ですよね!コンタクトレンズですので、眼に合うがどうかは個人差があるかと思いますが、気になる方はどうぞご相談下さい。

糖尿病でも、眼に気を配りましょう!

『糖尿病』

一度は耳にされたことはある病名ではありませんか?

もし、糖尿病になったら、まずは内科を受診しなきゃ!!と思いますね。
はい。その次は、眼科を受診してください。
糖尿病なのに、「眼科?」とクエスチョンマークがつく方も多いと思いますが、
これ、本当に大事なんです。

糖尿病になると「合併症」に注意しなければいけません。
3大合併症と言われる中に、腎症・神経症とならび、眼では
「糖尿病性網膜症」があげられます。

糖尿病性網膜症は十数年前までは、緑内障を抑え
成人失明原因ナンバー1の病気でした。
(現在は、緑内障に続き第2位ですが、あなどれません!)

 

 

では、おおもとの原因「糖尿病」とはどんな病気なのでしょうか。
糖尿病は、日本を代表する生活習慣病であり、インスリンの作用不足により、高血糖が慢性的に続き、体に様々な異常をきたす病気です。

この場合、眼にどんな異常がでてしまうのか、気になりますよね。

 

白眼の部分をよく見ると、赤く細い血管があるのに気がつくかと思います。眼はこの毛細血管を通し、たんぱく質や酸素など、必要とされる栄養分を取り入れています。

高血糖状態が続くと、この毛細血管がキズつき、出血をおこしていきます。出血すると、血液中のたんぱく質や脂質などが網膜に沈着していきます。これが糖尿病性網膜症の引き金となります。そして、10年以上かけてゆっくり進行し、視力低下が起こり、最悪のケースで失明に至ります。

 

今、眼がどんな状態かというのは、眼底などを検査してみないと分かりませんし、症状はゆっくり進行していきますので、定期的な診断が必要になってきます。

糖尿病性網膜症の治療法としては、まずは、おおもとの「糖尿病」を何とかしないといけないことから、血糖のコントロールをすることになります。
また、食事や運動といった基本的な生活習慣を改善するということが重要になるのは、言うまでもありません。

 

もし、糖尿病と診断されてしまったら、
「眼」
のことも、忘れずにケアしていってください。