2ウィークピュアうるおいプラス乱視用

2ウィークピュアうるおいプラスが好調なシード社より、””乱視用””が発売になったようです。ピュアシリーズは、ワンデー・2ウィークタイプともに近視・遠視用、乱視用、そして遠近両用とが揃ったということです。
2ウィークピュアうるおいプラス乱視用

近年、シリコーンハイドロゲル素材の高酸素透過性タイプのコンタクトレンズが増加する中、現在シード社のみはこの素材のレンズがありません。しかし、従来のHEMA素材からうまくシリコーン素材に移行できなかった(着け心地、フィット具合、くもり等)方の受け皿になっているのは確かです。

HEMA素材の中で比較をすれば、酸素透過率良し、UVカット効果付き、表裏のマーキング入り、潤い保湿素材入りといった具合に付加価値も維持しています。

乱視用の場合、他社レンズは後面トーリックデザインというものに対し前面にトーリック面を配置して乱視の矯正を安定させようとしていますので、このレンズでないとフィットしないという方も出てくるはずです。乱視用になると、デザインによる着け心地や見え方の違いが顕著に出ることが多いので、これしか合わないというオンリーワンになれる可能性も高いという訳です。現在使用中のレンズに不満があるようであれば、試してみるのも良いかもしれません。

ですが、シードさんからもシリコーン素材のレンズもそろそろ登場しても良いのでは!?と思ってしまいます。

メガネを掛けると近視が進むのは本当?

都市伝説といわれることがあります。その中に、「メガネを掛けると近視が進行する」というのも聞くところによると含まれているそうですね。

結論から言いますと、これはやはり迷信です。大抵の場合、次のような思い込みと経緯があるのです。

「メガネを掛けないと生活が困難になってきた」 → 「メガネを掛けた」 → 「さらに度が進んでしまった」 → 「見えないのでメガネの度を上げた」 → 「さらに度が進んでしまった」・・・。

という具合に、メガネを掛けた事と近視の進行が進んでいるのが同時期に起きているため、近視が進んだのが「メガネの責任」に転嫁されてしまっているのではないでしょうか。

この場合、順番が逆なのです。近視が進んだ → メガネを掛けた → さらに度が進んでしまった → 再度メガネの度を調整した。という事であり、先にメガネを掛けた訳ではありません。メガネを掛けなくても近視は進みます。(ただし、度の合っていないメガネを使用していれば近視の進行に気が付きにくいのは確かです)

現実問題として、近視が進行している時期につい数ヶ月前に作ったメガネの度がもう合わないとうことが、学校の友達同士とか身近な人間の間で起きている話が何件かあったら「メガネを掛けたら、近視が進むのよ!」という考えに至ってしまうのかもしれません。A君もメガネを掛けた頃から近視が進行、B君も、C君も?!えっ?!という具合でしょうか。

ところで、近視がどんどん進行して強度になるような場合、原因がメガネを掛けたということでなければ何が大きな原因なのでしょうか。

大きな要因の1つとしては「近視の遺伝子」が挙げられています。日本でも数年前、京都大学が「強度近視の発症に関わる遺伝子変異」について発表しています。まだ近視の進行を抑制するにはどうしたらよいかなどまでは完全に解き明かされてはいませんが、この遺伝的原因が近視を強度へ進行させる要因になっていることは明らかなようです。

遠近両用のハードレンズ、今から乗り換えたい。

ソフトレンズを長年使用、乱視も中程度のものがあり乱視用でなければ視力の矯正は難しい。さらに近年は年齢とともに老眼の症状が出始め、手元が何とも見えにくい。

では、今こそ思い切ってハードレンズにでもしてみようか。

と、考えていらっしゃる方。

ハードコンタクトレンズ

確かに間違った選択ではありません。乱視をハードレンズで、老眼を遠近両用レンズで矯正しようという訳ですから。

しかし、安易にメリットだけを考えずに問題点についても考案してみましょう。

ソフトからハードへの転向時、最初の大きな壁は何といっても装着感です。長年ソフトに慣れ親しんで、その着け心地の良さを知っている状態でカチカチのハードレンズを目に入れたらどうでしょうか。まずは数か月間は異物感に悩まされます。

次に、乱視のパターンです。ハードレンズが矯正を得意とする乱視と、逆にソフトレンズ乱視用のほうが視力矯正がうまくいく乱視があります。大半の場合はハードレンズにて矯正ができますが、眼科の先生からあえてソフトレンズの乱視用を勧められたという経験がある方は、ハードレンズが矯正を苦手とする乱視を持っている可能性があります。このケースの場合は、遠近両用ハードレンズも処方がドロップアウトになる可能性が高いのです。

他にもフィット具合が重要になります。乱視の目の方は、球面形状のレンズがフィットしにくい、ずれやすいなどの症状が出るケースが多くあります。フィット具合が悪いと視力も不安定になります。ぼやけた見え方にもなりかねません。

また、遠近両用レンズは少し特殊なデザインをした作りになっていて、使いはじめの段階では瞬時にピントが合わないという見え方のストレスを感じる方が多いようです。これについては、ある程度慣れれば問題ないという方と、受け入れられないという方に意見が分かれることが多いようです。

これらの事から長年ソフト乱視用を使用していて、ハードの遠近両用へ転向することはかなりの忍耐と時間を要する事といえます。

視力2.0は便利?それとも不便?

今の日本人で一般的に視力が良いという基準は「裸眼視力1.0」という認識が多いようには思えます。そして、裸眼視力1.5というとスゴイ目がいいじゃない!さらに裸眼視力2.0ともなれば、すっごーーーい!!という反応になる具合です。しかし、これはほとんどの場合が軽い遠視の状態となります。
女医さんの視力検査を受ける少女 子どもであれば裸眼視力が良好なことは大変喜ばしいことなのですが、強度の遠視が隠れているケースであれば治療を要することもあります。見たい対象がどの程度離れているかによっても見え方は変わってきます。

また、このような視力の場合、現代の日本での生活においては年齢的に早い段階から老眼に悩まされることです。日本の眼科における視力検査では2.0を超える指標を出すことはほぼありません。もしかしたら2.0以上の視力が出ているかもしれません。実際に3.0とか4.0、5.0という視力も世界では存在します。仮にジャングルの大草原で暮らしている人であれば、遠くにいる獲物が良く見えて狩猟をするのにも便利なのかもしれませんが、現代の日本において必要視力という視点で考えると、この視力が役立つものかどうかというのは疑問が残ります。

日常的に使うスマホやパソコンなど、比較的近い離を見るときにはピントを調節をする力を使うことになるのですが、普通の方よりピント調節力を多く使わなくてはならない状態となり若い方でも眼精疲労に悩まされます。

年齢とともに老眼が始まってくると同年代の方よりも早く老眼という症状に気が付くことになります。反対に軽い近視がある方は、老眼という観点からすればその症状に悩まされるのも結構年齢が進んでから、ということが多いのです。

度が弱すぎてもストレスになるのです。

メガネやコンタクトレンズを作る際、折角掛けるのであればハッキリ物が見えた方が良いといって作ったが、度がきつすぎて頭痛がしたりクラクラ気分が悪くなってしまったことがあった。

目を細める眉間のシワそんなお話をされる方に多いのが「極めて弱め」な度数でメガネやコンタクトレンズを使用しているということです。私はこれくらいの見え方が丁度良いのですと。度が弱い=目に良いという先入観がそうさせてしまっているのかもしれません。

確かに度を強くしすぎると、眼精疲労をはじめ様々な異常をきたすことがあります。しかし、度が弱ければ弱いほど良いというものでもありません。

見えなさすぎる!

というのも考えものなのです。常にボンヤリとぼやけた視界が目の前にあって本当に楽なのでしょうか?どのくらいの度数が最適なのかというのは個人差がありますが、見えなさすぎても目は疲れるのです。

目が痛い。どんな痛みなのか、具体的に医師に伝えられますか

目が痛い。単純に目に痛みがあるという表現で想像できる病気は数多くあります。しばらくすれば自然に落着くような単純な「目の疲れ」によるものなのか、それとも放置してはならないものなのか、見極めを間違えると失明に至ることもあります。
目の疲れ

目の痛みは大きく分けると目の表面の痛みと、奥の痛みに分けられます

例えば、
目に傷がある→「チクリと刺す様な痛み」
異物が入っている→「ゴロゴロするような痛み」
ドライアイ→「しみるような痛み」
できものがある→「まばたきをすると痛い」

表現や感じ方は人それぞれですが、これらが目の表面の痛みの一般的な症状です。すぐに先生が肉眼で確認できる範囲のため、対処方法が早めに見つかることがほとんどです。

では、目の奥の痛みについてですが「鈍い痛み」を訴える方が多いのです。言葉で表現するとズキズキする、重い感じというようなものです。目の奥ですから、すぐに顕微鏡でみてわかるものでもありません。

眼圧、眼底、視野なども含めあらゆる検査をして発見に至ることが多く、また目の異常ではなく脳など別の器官からの影響であったりすることもあります。

痛みを感じるのであれば、どんな痛みなのかをしっかりと医師に伝えることも大切です。

はやり目の感染ルート。

はやり目、正確には流行性角結膜炎という病気です。はやり目というと、夏・子供・プールなどを連想される方が多いですが、もちろん大人でもかかります。また冬でも感染することはあります。

はやり目は感染力が非常に高いとされている「アデノウィルス」が原因で発症します。

アデノウィルスは、接触するとほぼ100%に近い確率で感染するともいわれています。しかし、「接触」が原因ですので空気感染はしません。

家族がはやり目と診断されたら、食器や鍋、タオルなども分け、お風呂も湯船ではなく一番最後にシャワーを使うようにするなど、様々な注意点が眼科の先生から伝えられると思います。特に注意すべき点としては以上のようなことになりますが、何気ない日常生活における接触感染の主なルートについて考えてみますと、

はやり目のA君が自分の目を触った手で、物に触れる → その物を別の誰かB君が手で触る → B君が何気なく目をこする → B君も感染する、といった具合ではやり目は感染します。

生活していく上で、例えば何気なく触る玄関や部屋のドアノブ、エレベーターのボタン、テレビのリモコン、スマホなどにウィルスがついていると感染が拡大していきます。どこから感染してしまったのだろう?!と思うくらい自然すぎる行動の中からうつってしまうのです。

しかし、接触しない限りは感染しませんからこまめな手洗いや消毒、目にむやみに触れないというのが一番の予防策といえるでしょう。

AOセプトクリアケアのケースも、液がなくなったら捨てます。

クリアケアディスポカップAOセプトクリアケア。レンズを外して専用のケースに消毒剤と一緒に入れて6時間放置。簡単ワンステップなソフトコンタクトレンズ用のケア用品です。

利便性は勿論、国民生活センターからの消毒力の定評もあり使用されている方もかなりいらっしゃるようです。

通常のソフトコンタクト用のレンズケースって、丸い2つのフタが付いている平べったいかんじのものですが、こちらは専用の縦型置きタイプ。

クリアケア専用のものですので、消毒液1本につき必ず1つセットで付いてきます。

ところで、このケースのフタ部分には銀色の白金ディスクが埋まっており、この白金が中和剤の役割りを果たします。そのため、消毒をするたびに磨耗して中和効果が薄れていきます。

ケースそのものは白金のディスク付きで見た目は立派な感じです。まだまだ使えそうなのに捨てるのはどうなの?!と思われてしまう方も多いようですが、中和効果が薄れていくため消毒液1本を使い切ったときに一緒に捨てます

取っておいても、中和効果が薄れたものは使うことはできませんし、一時保存のような使い方もできません(ガス抜きの穴があるので液漏れします)。また、その他の消毒保存液との併用もできません。惜しみなくケースも捨てて新しいセットで使うようにします。

海外旅行中に現地の病院にかかったら?

お盆休みも終わり、さくら眼科も今日からまた通常診療を開始しました。ところで、長期の休暇で海外に行かれた方も多いと思いますが、渡航先で急に体調を崩してしまったり怪我をしてしまうこともあるかと思います。

旅行2もし、急きょ現地の病院を受診したら医療費の領収書や明細、同意書などはとっておくようにします。治療の日本で給付可能な治療やお薬代は、帰国後に自分の加入している健康保険団体に申請すれば健康保険の対象として考えられ、医療費が被保険者に払い戻されるという制度があります。手元に戻る医療費は、日本で認可されていない治療や薬は対象から外されます。また、外貨で支払っている場合は支給申請の決定がおりた時の為替レートでの計算になるため、ピッタリ支払った同額が戻ってくる訳ではありません。

日本と海外では医療制度や治療方法にも差があるため、予想とは違う金額で償還されるケースもあります。海外旅行の医療保険に入らずに、高額の治療費を海外で急きょ支払ってしまったという場合には、このような制度もありますからご自身の加入している保険団体に確認してみると良いかもしれません。

バイオフィルム対策に効果的なケア用品はある?

昨日はバイオフィルムが形成されてしまうと、普通の洗浄消毒剤では対抗できない事を含めてお話しいたしました。細菌感染が疑われるようなケースは迷うことなく捨てるようにしましょう。

では、バイオフィルムが形成されにくい環境を作るためにはどのようにすれば良いのでしょうか?先ずはできるところから

*使用後のケースも、水道水ではなく洗浄消毒剤(MPS)を用いて綺麗に洗う。

*定期的にケースも真新しい物に交換する。1ヶ月に1回が目安!

ということを実践することが大切です。

クリアデューまた、オフテクス社より販売されている「クリアデューファイーストケア」という製品があります。この製品は消毒成分にポピドンヨードを用いているため、感染症の要因として問題視されているバイオフィルムに対しても効果的ということが実証されています。他にもアカントアメーバーなどに対しても抗菌作用が広く、即効性のあるものです。ケア製品の成分に注目してみるのも方法の1つかもしれません。

夏はとくに細菌が繁殖しやすい条件が揃っていますので、感染症にかからないよう十分にご自身の目を守るよう注意していきましょう。