感染症にかかる3つの条件

船橋もだいぶ暑くなってきました。暑くなると感染症のリスクが高まります。とくにコンタクトレンズに付着する細菌は、このぐらいの温度を好んで活動しますので注意が必要です。気をつけたい3点を挙げてみます。

まずはレンズに付いた細菌です。肉眼では見えませんので、使用していたコンタクトレンズに付着しているものと思ってしっかりとレンズを消毒するようにします。

次に、レンズの汚れです。これも肉眼では見えません。タンパク質やカルシウム、脂質など目の中に存在する物質から、外から入ってくる花粉やハウスダストなど様々です。細菌と同様、肉眼で見えませんので付着していると思って徹底的な洗浄を行います。

最後に、目の表面の傷です。目の表面の傷はまずは自分では見えません。また、痛いという自覚症状がなければ傷があるとは考え難いという自己判断の誤りが感染症のリスクをよりいっそう高めてしまうことになります。表面に細かい傷や上皮の剥離があると、そこから体内への細菌感染が開始されます。

角膜潰瘍痛い!と自覚症状が出たときにはかなり重症になっていると考えられます。定期検査、前回はいつ受けたかな・・と思い出せないようでしたら、すぐに傷がないことを先生に確認してもらってください。

ちなみに「レンズに細菌」「レンズに汚れ」「目の傷」の3要素が揃ってしまったら、感染症は発症しているといってもよいでしょう。目には見えない”危険”と考えて、自分で目を守るように努力しましょう。

手軽に買える市販の目薬も、薬なのです。

デジタル社会の中で疲れからなのか、最近目の充血が気になって仕方がない。眼科へ行く時間もないし、ひとまず市販薬で何とか改善にならないだろうかと考えられる方も多くいらっしゃると思います。

目の疲れしかし、一時的に点眼した市販の目薬は効果があったような錯覚に陥ることがたまにあります。さらに充血したときはこれを点眼すれば良くなると思い込み、安易に使用してしまってはいないでしょうか。

眼科医が市販薬を懸念するのは、血管収縮剤が入っている点にあります。このような目薬を長期に渡って使用していないのかが心配なのです。どんな原因で充血しているのかという根本治療を考えると、血管収縮剤の入った目薬は治療と逆行することを行っていることになりかねません。

充血するという症状があるとして、その原因が炎症によるもの、疲れ目、酸素不足など様々な理由がありますが、このとき血管の中では何とか回復できないかと沢山の栄養素や酸素が血液と一緒に運ばれています。まさに不調をきたしているところに必要物資を届けようとして、通常よりも血管を膨らませて沢山の物資を運ぶのです。

しかし、血管収縮剤をそこに投与するとせっかく必要物資を運んでいるパイプである血管が強制的に狭くなります。そのため、外から見ると充血が治まったように感じますが、何故充血していたのかという理由を考えると逆行したことをしていますよね。

さらに薬の効果が切れると血管は再び膨張し、充血が酷くなったように見えます。ここでまた充血を抑えようと血管収縮剤入りの市販薬を点眼するという悪循環が起こります。

自分の使用している目薬は大丈夫かと心配に思われる方は、主な血管収縮剤の成分を挙げてみますので、パッケージなどを確認してみましょう。
「塩酸ナファゾリン」「塩酸テトラヒドロゾリン」「塩酸フェニレフリン」などが記載されている場合は長期的な使用を控えるほうが無難です。また、目の症状で気になることがあればほんの少し時間をつくって眼科を受診するようにしましょう。

アレルギー性結膜炎があると、ドライアイにもなりやすい。

アレルギーの原因となるアレルゲンは、1年中浮遊しています。杉やヒノキなどの季節性のもであれば、その季節を通り過ぎれば症状は落ち着くのですがそうでない場合は要注意です。

アレルギー性の結膜炎をもっていると、涙の層(涙液層)が不安定な状態になりドライアイの症状を悪化させる原因にもなります。この症状はコンタクトレンズ使用者に多く見られ、BUT(涙液層破壊時間)検査でこの徴候が示されます。
BUTBUT検査は涙が蒸発するまでの時間を調べる検査です。目にフルオレセイン色素を点眼し、まばたきを止めます。正面を見ているうちに目の表面が乾燥し始め、色素が消えていきます。涙液層の破綻した部分が黒っぽく見えます。これまでにかかる時間をBUT(Break Up Time)といい、10秒以上が正常です。5秒に満たなければドライアイの診断となります。3回測定した平均値が検査結果となります。

ちなみに、コンタクトレンズを装着している部分は涙の層が薄くなります。時間を短めに使うことはもちろん、アレルギーの炎症が出ている間はメガネを使用するよう心がけます。また、どうしてもコンタクトレンズを使用する場合は、1日使い捨て・汚れが付着しにくい非イオン性素材・乾燥にしくい素材の製品を選択するようにします。中でもクーパービジョン社から発売されている「プロクリアワンデー」はこれらに全て当てはまります。汚れへの耐性、そして涙の層を安定化させる技術でつくられています。

眼底検査を受ける方は、帰宅時にサングラスがあると便利です。

目の病気を見つけるために、眼底検査を受けようと思っている方は是非サングラスをご持参ください。帰宅する際、まぶしさを軽減するためです。

眼底を検査するときに、瞳孔が収縮してしまうと見える範囲が狭くなりほんの中心部分のあたりしか見えません。そのため目薬で瞳孔を強制的に広げて、目視できる範囲を広く確保します。そして目の奥に異常がないかを発見するのです。

瞳孔を広げなくても、眼底の中心あたりは確かに見えるのですが、眼底内で出血などが起きていないかを見る場合ですと中心部分だけをみてもあまり意味がありません。広範囲が見える状態で確認しなければなりません。糖尿病などを患っている方は、必ず瞳孔を開いて検査しているのはこのためです。

そして検査が終了しても目薬で開いた瞳孔は4時間程度は開きっぱなしです。自然にもとに戻るのを待つことになります。瞳孔を閉じることができないので特に昼間は太陽の光が眩しく感じ、夜でも車のライトなどが眩しく感じてしまいます。

日本でも年々増加する加齢黄斑変性症

加齢黄斑変性症(かれいおうはんへんせいしょう)という病気があります。年齢を重ねてくると、老廃物が網膜色素上皮の下に溜まっていきます。これが原因となり、物を見るために重要な「黄斑部」に異常が生じてきます。これが加齢黄斑変性症です。黄斑部分に異常が生じると視界の真ん中あたり、一番見たい部分が歪んだり見えないという大変困った事態が起こります。

欧米では成人の失明原因の第1位であり大変認知度の高い病気ですが、日本ではまだまだ馴染みの少ない病気と思われがちです。10数年前では日本では失明の原因の4位とされていました。日本人の体質上、患者数は欧米に比べれば少ないとされてきましたが、食生活の変化や高齢化が進むにつれて著しく増加してきている傾向にあります。また、認知度がまだ日本では低いため、注意喚起が行き届いていないのも確かです。

正常眼底と黄斑変性上の写真は、正常な眼底と加齢黄斑変性症により出血をしていまっている眼底の写真です。加齢黄斑変性症には2タイプあり、早急な治療が必要となるのは「滲出型」です。放置してしまうと、眼底の出血を繰り返し失明に至る危険があります。新生血管の拡大を抑えて視力を維持させることが大切です。進行スピードが速いため、発見されたらすぐに処置をしていくことが求められます

対して、「萎縮型」の場合は進行スピードはゆっくりですが、効果的な治療方法は確立されていません。滲出型に転向しないかを定期的に検査して視力を確保していく必要があります。

自律神経と視力の関係

自律神経は視力にも大きな影響をもたらすものです。この自律神経というのは、全身の各器官をコントロールしています。そしてそのバランスが崩れると体全体に異常をきたす原因になります。疲れる、だるい、頭が痛い、不眠、動機、手足のしびれ、お腹の調子が悪い、難聴など様々な症状が出始めます。

視力検査眼に関して申し上げると、眼は物を見るものそして眼球というのが眼だと一般的に思われますが、物は眼球だけで見ているわけではありません。眼は脳の一部とされ、眼球から取り入れた情報が脳に伝わって初めて物が見えたということになります。眼と脳は切ってもきれない関係にあります。

この眼球から脳に情報を伝えるために、自律神経が働きます。自律神経がうまく働かないと、物が見えたとうまく判断されないのです。そのため、ストレスなどで自律神経の働きが正常な状態でないとと視力に大きく影響がでてしまうのです。

自律神経を正常に保つにはストレスを抱えこみすぎないこと、また神経の働きに作用するビタミンB群をはじめバランスの取れた食事をとる、適度な運動をすることがまず基本となるのです。

IT眼症はついに子どもにまで?!

IT眼症という病気があります。ITとはインターネットやスマホなどが普及するようになってよく耳にする言葉ですよね。Information Technologyの頭文字をとって呼ばれていて、情報技術という意味です。

子どもとゲーム最近ではこのIT機器(テレビ・ゲーム・パソコン・スマホなどが身近なものです)、子どもでも利用する機会が非常に増えてきています。

適度に使用する分には大きな問題にはなりませんが、ゲームなどのように子どもが時間を忘れて夢中になってしまう際には要注意です。これらのIT機器からは眼にも有害な光や電磁波などが発せられています。また、近すぎる距離でも物を見る、瞬きの回数が激減する状況が作られます。これらにより眼だけにとどまらず様々な全身の不調をきたす症状が「IT眼症」なのです。

IT眼症は大人の病気と思われていますが、絶対ではありません。IT機器を使用する時間が増えればそれだけ子どもでも罹患するリスクが高くなるという事です。そうならないためにも、一番手っ取り早い対処はIT機器断ちをすることです。ゼロにすることは現実として難しい場合でも、最小限の使用に抑えるようにすることが大切です。

緑内障

私たちがモノを見るには、視神経という組織がとても大切な役割をしています。
緑内障になるとその視神経に異常が起こり、視野が狭くなったり、部分的に見えない部分ができたりするなどの視野障害を引き起こします。
視野障害が進行していても、人は通常二つの目で見ているため、お互いの視野をカバーしてしまい、かなり進行するまで自覚症状が出ないことが多いようです。
現在、日本人における視覚障害の原因疾患の第1位は緑内障です。治療をせずに放っておいてしまうと、失明につながるおそれがあるこわい病気なのです。
一度障害を受けた視神経は元には戻らず、失われてしまった視野も元に戻すことができません。
しかし、緑内障は早期発見で治療を開始すれば、多くの場合で進行をかなり遅らせることができます。
最近では40歳以上の人の20人に1人が緑内障であると言われています。しかし実際に治療をしている人は2割程度と少なく、約8割の人がまだ緑内障と知らずに生活をしているようです。
自覚症状がほとんどない病気のため、早期発見・早期治療をするためには目の検査を受けるしか方法はありません。
大切な目を守るためにも、特に40歳を過ぎたら、眼科での定期的な検診を受けることをおすすめします。

アレルギーの体質は変化することもあるのですね

アレルギーの原因となる物質は様々あります。今の季節ですと、杉花粉にアレルギー反応を示す方が多くいらっしゃいます。また、通年性のものだとハウスダストなどが挙げれられます。子どもの頃からこういったアレルギーに悩まされていると、今でもそれが継続していると考えがちです。

カモガヤところでA子、 20年くらい前にアレルギー反応をみる検査をしたことがあります。当時はハウスダスト系のものが7段階中(0~6)レベル4、他にもカモガヤという植物の花粉、食品では蕎麦やカニ、鮭、猫の毛などが高い数値でひっかかりました。

ですが、先日久々に検査をしてみたところハウスダストは勿論スリープラスの陽性でしたが、それ以外のアレルゲンは陰性、かわりに杉花粉が爆発的数値を記録していました。今年の花粉症は全くと言ってよいほど無症状だったのに?!と驚きを隠せません(笑;)何故だ・・・。そして5月ごろから飛び散るイネ科の植物、カモガヤ対策に熱をあげていた私って・・・。

さらに猫が大好きで子どもの時にペットにしたかったけど叶わず。アレルギーの為に親からストップがかかっていたのに今なら飼えるのね・・と脱力。蕎麦、カニも大好物でうっかり食べ過ぎてしまうと蕁麻疹が出ていましたが、今ならそんなセーブもいらない?!と一人爆笑の結果でした。

アレルギーの体質は簡単変化するものではありませんが、しばらくぶりに検査をしてみると、かつて反応していたアレルゲンはアレルゲンでなくなっている!ということもあるようです。今ではアレルギー科をはじめ、内科、お子さんなら小児科等で検査が可能です。自分のアレルゲンを知ることは健康管理にも大変役立ちますので、調べてみるのも良いかもしれませんね。

ルテインは10年後、20年後を考えて摂取してみる。

目の健康に役立つサプリメントとして、当院では「ルテインPro(プロ)」を取り扱っています。すでに黄斑変性症などを気にされているミドルエイジの方は、ルテインを積極的に摂取しようと心掛けている様子が見受けられます。

ルテインプロルテインとはカロテノイドの一種で、とくに水晶体や網膜に多く含まれる栄養素です。年齢とともに栄養素は減少していくため、細胞が弱ってしまう原因にもなります。

ところで、予防という点で考えるともっと前の時点からルテインを摂取していくほうが大変効果的とされます。ルテインProはサプリメント=健康食品になりますので、毎日の食事の補助的な役割を果たします。今日摂取したらか、明日あさってに何か変化が出るのか?と言われれば劇的に何かが変わることはありません。しかし10年、20年後にルテインを積極的に摂取していた人とそうでない人。目の健康面で大きな差が出るはずです。

ルテインProは日本人の食生活や体型などを考慮し、必要とされる栄養素を効率的に摂取できる仕様になっています。
ルテイン 10mg
ゼアキサンチン 2mg
DHA 30mg
他にも、ビタミンCや亜鉛も配合されています。

受付にて、気軽に購入が可能となっていますのでお気軽にお申し出ください。

※ルテインプロは、2017年5月にて取り扱いを終了しております。以降はルテインの含有量がルテインプロの2倍入った参天製薬「サンテルタックス」をご案内しております。