ケアセットでの販売品は、必ず専用の付属品を使いましょう!

ソフトコンタクトレンズ用の洗浄保存液を購入すると、専用の消毒剤や保存ケースがセットで封入されています。こういった製品は、必ずセット専用の付属品を使うことが必須です。

ファーストケアEX中でも、過酸化水素システムやヨードを使用した洗浄保存液はその中和剤や液の溶解量までさまざま計算されて作られています。そのため、ちょっと他のもので代用を・・。なんて軽い気持ちで使ってしまうと痛い目に合うことになります。

実際にあった例では、AセットのA消毒液とBセットのB中和剤を混ぜて使ったら使用中のレンズが変色したということもあります。レンズが変色したところが不幸中の幸いで、おかしいと思い目に入れず大惨事になるところまでは至りませんでしたが、大変危険なことです。

AOセプトクリアケア他にも、付属でないすすぎ液を使用後、洗浄・消毒を行ったら泡が吹きケースから液もれが起こった!など、予期せぬ事態が起こります。

ごく稀に気温や湿度などの関係で、うまく消毒システムが作動しなかったという事例もあるようですが、ほとんどの場合が使う側の間違いによって目に関わるトラブルが発生しています。

取り扱い説明書をよく読み、セットで販売されているケアシステムについては必ず専用品を使うようにしましょう。

もっとも見たい距離はどこ?

computer_businessman40歳を過ぎると「老眼」の始まりを感じられる方が多くいらっしゃいます。コンタクトレンズのメニコン社が2013年に行った調査では、ほとんどの場合、新聞や雑誌・書類、携帯電話やパソコンを見ているときに見えにくさを感じるということでした。

さらに、”いちばん見たい距離”というのもこれらの手元~中間距離の見やすさを求める方が9割に達し、圧倒的に日常生活では遠くより近くの見え方を重視される方が多いことがわかりました。働きざがりの40~50歳ともなれば携帯やパソコンなどは必須ですからね。現在の日本では大草原で暮らすような遠方視力は、あまり必要とされていないもの事実です。

見え方の質を考えると、「老眼鏡」を使用するのが一番クリアに見えるようです。しかし、見たいその1点しか見えないので、ちょっと壁側のカレンダーを見たりとか、オフィス内を見回したりするには不便となります。遠近両用メガネが合うようであれば、そちらを選択するほうが見える範囲の広さは確保できそうです。また、メガネの外見に抵抗がある・・・という方もいらっしゃいますので、そういった場合は遠近両用のコンタクトレンズを使用するという方法もあります。しかし、コンタクトレンズにした場合は単に度数だけではなくレンズのフィット状態や、乾燥の具合にもよって見え方に変化がでます。40歳を超えると涙の質も低下しますし、分泌量も減少しますので、この点にも注意が必要です。

メガネ、コンタクトレンズともに遠近両用の製品は改良を重ねて新商品が増えてきていますので、より目に合う製品を試しながら見つけていくことがやはり必要になります。

まぶたの裏側に入ったまつ毛、取るべき?!

まつ毛が目の中に入る原因と対処法|自然に取れる?いつ病院へ行くべき?


まつ毛は肌のターンオーバーと同じように、約1か月の周期で自然に生え替わります。時々、抜けたまつ毛が目の中に入り込んでしまい、黒目の上でゴロゴロとした異物感を感じることはありませんか?

眼球断面図

目に入ったまつ毛は、涙の流れやまばたきによって自然に外へ排出されることがほとんどです。たとえ目の裏側にまつ毛が入り込んでしまっても、袋小路のような構造になっているため、眼球を傷つける心配は少なく、放置して問題ありません。

まつ毛が目の中に入ってしまった時の症状

  • ゴロゴロした異物感
  • 涙が多く出る
  • まばたきのたびに違和感がある

どう対処すればいい?

無理に目をこすったり、指で取ろうとすると眼球を傷つける恐れがあります。自然にまつ毛が涙とともに流れ出るのを待つのが一番安全です。

こんな時はすぐに眼科へ

  • 異物感が強くて我慢できない
  • 目の赤みや痛みが続く
  • 視力に変化を感じる

まつ毛が目に入るトラブルはよくあることですが、症状が長引いたり悪化する場合は、速やかに眼科を受診してください。当院は予約不要です。違和感があったらすぐに受診なさってください。

糖尿病と眼の合併症

糖尿病の患者数は年々増加傾向にあり、国内の患者数は約950万人で、予備軍を含めると約2,050万人と言われています。
しかし、糖尿病の患者さんのうち治療を受けている人は約65%だそうで、自分が糖尿病であることに気付いていない人、気付いていても放置している人がとても多いことがわかります。
糖尿病は合併症が怖い病気で、そのうちの一つに眼の合併症があります。
糖 尿病網膜症は自覚症状がないまま進行するため、ある日突然見えなくなった、目の前が真っ暗になった、などの症状で眼科を受診すると、その時にはかなり進行し てしまっていることが多く、最悪の場合失明してしまう恐れもあります。糖尿病網膜症によって失明まではしないまでも、社会生活に支障が出るために障害 者認定を受けている方は視覚障害者の約6分の1を占めています。
しかし、糖尿病と診断されても必ずすぐに網膜症になるわけではありません。定期的に眼科での検診を受けていれば糖尿病網膜症の発症リスクを抑えることができます。
早期に発見、治療することができれば、ほとんどの場合失明することはないと言われています。
もしも糖尿病と診断されたら、大切な眼を守るために必ず定期的に眼科での検査、診察を受けるようにしてください。

運転免許と視野。

車運転免許の更新時、視力を気にされる方は沢山いらっしゃると思います。しかし、「視野」を気にされる方はどのくらいでしょうか?視野とは一点を見たときにそこからどのくらいの範囲が見えるのかという事です。

視力の場合、遠くを見たときに看板や信号が見えにくかったら低下しているかもしれない・・。と、自覚症状があります。しかし、視野が欠けて【見えない部分がある】ということは、本人すら知らないことなのです。

運転免許取得の条件として、視野も項目に入ってはいますが0.7以上の視力が出ていれば視野の検査へ回ることはありません。すでに緑内障や網膜色素変性症など、視野が狭くなるとう病気が見つかっている場合は別ですが、当人自体も気がついておらず車の運転をされている可能性があると考えると、ちょっと怖いです・・。

車の運転の場合、前後左右に人や物がないかを瞬時に見分けていかなければなりません。まっすぐは見えてもそれ以外の視野に欠けが生じていては、対象が発見されるまでに時間がかかる=危険度が上がるということになります。

視界が狭い方の場合、右見て左見て、そしてもう一度右を見て発進しようとしたのにすでに人が車の目の前に!!なんて事態も起こりうるのです。あんなに確認したのに何で?!と思われるかもしれませんが、確認はしていても運転者の視界が狭く、見えていなかったのです・・。

視力だけではなく、視野も良好な状態で車は運転したいものですね。 ちなみに視力と同様、視野も同じ状態が続くとは限りません。定期的に検査を受けることによって欠けが無いことが証明できるのです。

ものもらいになったら、眼帯をする?

ものもらいものもらい。まぶたのあたりが赤く腫れあがってしまう、有名な目の病気です。症状の程度にもよりますが、ぷっくりと炎症を起こして腫れていると、風が吹くだけでも痛いんじゃないかと思うほどです。

そこでよく質問を受けることなのですが、

「眼帯はしたほうが良いのか?」ということです。

すでに眼科に来院する時に眼帯をされて起こしになる方もいらっしゃいます。これは心理的に眼帯をしていると炎症部分が「保護されている感」があるのでしょうか?もしくは、こんな腫れぼったい目を他人に見られるのは恥ずかしくて隠しているとか?ただ、何となく?など、理由は様々あると思われます。

しかし、結論から申し上げるとものもらいの時に眼帯はしない。これが第一選択です。

理由としては、眼帯をしていると雑菌が繁殖してさらに悪化させてしまう原因になるからなのです。とくにお子さんの場合は視力の発達に影響が出てしまうこともあるので、むやみに眼帯をすることは避けるようにします。ただし、症状によって先生の指示がある場合はそれに従ってください。

ビタミンCと白内障の予防。

白内障は老化現象のひとつでもあり、年齢とともに発症するのは避けて通ることはできません。しかし「予防」という意味では、ビタミンCを摂取することが有効です。

白内障を悪化させる原因のひとつに、「紫外線」が挙げられています。紫外線を浴びると活性酸素が発生して、水晶体にもともと存在するたんぱく質やヒアルロン酸成分に異変が起こります。これらが白内障の原因になっています。

活性酸素を除去するために、目の中にある抗酸化作用を持つ成分「ビタミンC」が応戦に出ます。ですが、ビタミンCが不足している方とたくさんある方では防御力に差がでます。これが白内障の進行や早期の発症に影響します。そのため、ビタミンCをしっかり摂取していれば、白内障の予防につながるというわけです。

ビタミンCは水溶性ですので、長時間体内にとどまることはできません。一度に大量摂取ではなく、こまめに補給することが好ましいと言われます。よくテレビのコマーシャルなどで言われる1日1000mgは健康を維持する目安ですが、「予防」という観点で考えると2000~3000mgの摂取を目標とすると良いです。

リポ-カプセルビタミンC当院でも、効率よくビタミンCを摂取できる「リポーカプセルビタミンC」をとり扱っています。吸収率が一般のサプリメントなどに比べ約2倍となっています。ご希望の方は受付までお申し出ください。

高眼圧症

眼科医眼圧が高いと緑内障が疑われますが、眼圧が高くても緑内障と診断されないこともあります。

緑内障と診断される際、「眼圧」「視野の欠損」「視神経乳頭の異常」が判断基準に挙げられています。眼圧の値は正常範囲は10から20mmHgといわれていますが、この数値を超えていても、視野に欠けたところもなく視神経乳頭に異常もなければ緑内障ではないと判断されます。

この眼圧だけが高い場合は「高眼圧症」とよばれます。

高眼圧症と診断になっても、今後緑内障になっていないかは定期的に検査を受けて確認をしていく必要があります。

高眼圧症と診断後、真の緑内障になる方は10%超といわれています。視野が欠けたとこに気がついたときには、緑内障はかなり進行した状態になっているので、安易に眼科受診をやめてしまうのは危険です。先生の受診指示を守るよう心掛けてくださいね!

ストレスを溜めすぎると、視界がゆがむ?!

今回は表題のとおり、過度のストレスが眼病を発症させるという点についてお話いたします。

特にこの病気が起こりやすりのは、男性の30代~40代くらいの方といわれています。この年代だと毎日の仕事や家庭の事など様々なストレスを日々抱えているかと思いますが、これを溜め込みすぎると中心性網膜炎、正式には中心性漿液性網脈絡膜症(ちゅうしんせいしょうえきせいもうみゃくらくまくしょう)という病気にかかることがあります。

どんな病気かというと、物を見るために重要な網膜の下に水が溜まって物が歪んで見えたり暗く見えたりと生活上に大きな支障をもたらします。眼底検査をすることによってすぐに診断されますので、こういった症状がある場合はすぐに眼科を受診してください。

実際に眼底の断面を撮影してみると、明らかな違いがわかります。
正常な眼底中心性網膜炎
左側は正常な眼底の断面図です。右側は中心性網膜炎を起こしている断面図です。

右側の写真の赤い丸枠に囲まれた部分に、三角の突起が見えます。網膜の下に水が溜まって中心部分が盛り上がってしまっているのがよくわかります。水が溜まった位置によって、視力低下や歪み、色覚異常、暗く見えるなど症状が異なります。

もし、中心性網膜炎と診断されてしまったら、何よりもリラックスして休息をとることが大切です。これが第一段階の治療と言われています。症状によっては薬やレーザー治療になるケースもありますがともかく休息することが大切です。また、失明に至るまでの事はほぼありませんが再発しやすい病気です。再発を繰り返していると視界のゆがみが残ることがあります。

視力検査、0.1以下はどうなるの?!

ランドルト環親御さんが視力が良い場合、お子さんの視力が例えば0.1になっていたことを聞くとやはり驚かれます。通常は1.0あれば視力は良いという一般的な学校視力をご存知であるからだと思います。また、「この下の視力はあるんですか?」という質問を受けることがよくあります。

無論、0.1以下の視力も存在します。ただし、数値で表せるのは0.01までとなります。

視力0.1→0.08→0.05→・・・・・・・→0.01といった具合で、どんどん数値が小さくなりますが0.01の下は0.009と小数点第3位で表すことはありません。

しかし、0.01より下がったからといって、目が見えなくなるわけではありません。50cmの距離でも0.1の指標が見えなくなったとき、すなわち0.01の視力がないとされた時は、他者の指が何本見えるか、眼前何cmの距離のところまでなら判別できるかということを調べます。指数弁という視力評価になります。

これもダメ・・・。となると眼前何cmのところで他者の手が動いているのが判別できるかを調べます。これは手動弁という視力評価になります。

そして、これもダメ・・・。となると、暗室で光が確認できるかを調べます。これが最後の検査です。光が見えれば、光覚弁という視力評価になります。最後になりますが、光も見ることができない=全盲(視力0)ということになるのです。