眼科を受診しない言い訳☆

糖尿病と診断されたとき、一番気をつけなくてはいけないのは「合併症」にあります。中でも眼科では「糖尿病性網膜症」という合併症です。日本での失明率は緑内障に続いて第2位とされています。そのため、定期的な眼底検査の為に眼科を受診する必要があるとされています。

糖尿病=眼科を受診という認知度が低いのか、今年になってとある製薬会社さんが糖尿病患者さんへのアンケート調査を行ったところ、糖尿病と診断されたが眼科を受診していない方が約2割もいらっしゃる。ということ明らかになりました。

また、受診しなかった理由というのが
「内科主治医の先生から眼科を受診するように、と言われなかったから」という回答が最多という結果でした。

医療機関側からの立場とすれば、主治医の先生が言わない。というのは考えにくいとは思うのですが、説明がうまく伝わらなかった・・、ということなのでしょうか。

失明という最悪の事態を避けるために、糖尿病と診断されたら「眼底検査」を受けるよう是非、念頭においていただければと思います。

また、内科的にも眼科的にも病状を把握するために糖尿病連携手帳なるものもあります。患者さん自身がご自身の状態を把握するためにも大変有効です。

糖尿病連携手帳

目のマッサージをしすぎて白内障?!

眼精疲労白内障といえば加齢によるものがサッと思い浮かびますが、加齢以外でも様々なことが原因となって起こります。薬の副作用や糖尿病、アトピーなどに起因するもの、他にも怪我や先天性のもの等ありますが、これらは何となく関連性が予想できます。

しかし、眼精疲労を改善しようと「目のマッサージ」をしていたら白内障になってしまった!!という報告があります。

20歳くらいの女性が、肩や首のこりをほぐす電動マッサージ器(棒の先に振動する円盤付)を目に使用していたようです。ある程度の心地よさや目の周りの筋肉のほぐれを感じたのでしょうか、2年間使用を続けていたそうです。ところが1年くらい経ったころから視力低下を感じ、ついに眼科を受診したところ白内障と診断され手術をすることになってしまいました。

目が疲れたときに、キュッと目の周辺のツボを指圧したりする程度ならここまでの影響はないと思われますが、長期的なマッサージ器による反復振動が眼球組織に悪影響を及ぼしたものとされています。また、振動が周辺部の筋肉にとどまらず眼球そのものに伝わりこのような結果になったとも言われています。

目のマッサージは血行をよくするために行い、目の筋肉のコリをほぐします。これは眼球を避け周辺部分に行うようにすれば効果的に眼精疲労の改善につながります。つながりますが、程度を考えて行う必要がある!ということでしょうね・・。

ご家族で「亜麻仁油」はいかが?

最近、テレビや美容雑誌などで見かけるようになった「オメガ3系脂肪酸」という成分。これ、眼科でも実は加齢黄斑変性症の予防に有効な成分なのです。

そもそも脂肪酸には、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があります。そのうち不飽和脂肪酸の構造から「オメガ3(n-3系脂肪酸)」「オメガ6(n-6系脂肪酸)」「オメガ9」に分類されます。このオメガ3に分類される脂肪酸として代表的なものに「DHA」「EPA」「αリノレン酸」等が挙げられます。認知度が高いのは、青魚などに含まれる「DHA」でしょうか。

食品からは、青魚・緑黄色野菜・豆類・えごま油などから摂取もできますが、うまく料理に組み合わせてということであれば「亜麻仁油(あまにゆ)」が臭みやクセが少なく摂取しやすいと、偏食のA子お勧めです。

注目されている理由は、「血液中の脂質を減らす働きがある」ということにあります。これにより体内の細胞をうまく機能させ、健康増進効果が多く報告されているのです。

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☆以下はJAMA誌2011の掲載データより☆
【加齢黄斑変性症リスクの低下】
アメリカ人、約3万8千人(平均54.6歳)の女性ヘルスケア専門家を対象にした前向きコホート研究の結果オメガ3系脂肪酸の摂取量が多いと加齢黄斑変性症(AMD)リスクが低下することが関連づけられました。

10年にわたる追跡調査で、継続的にEPA摂取をする人はそうでない人に比べAMDリスクが38%低く、DHAを摂取する人は34%低いことが分かりました。

また、魚類を週に2度以上食べる人と月に1度食べる人のAMD発症率を比較すると、前者の方が42%低くなりました。

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と、報告されていました。
他にも脂質値にかかわってくることですので、慢性疾患の改善。花粉症などのアレルギー症状の改善、ダイエットであれば脂肪の燃焼効果も促進させると某テレビで検証されていました♪年代を問わず、必要とされる成分なのです。

野菜ちなみにオメガ3系脂肪酸は熱に弱いので、調理には不向きです。また”油”であることに変わりありませんので摂取しすぎには要注意です。1日小さじ1杯程度が目安です☆

A子は朝食のみ亜麻仁油をサラダや青汁、冷性スープなどにかけて摂取しています。朝であれば、これから活動をし始めるので、燃焼効果UP・野菜などのビタミン系類と一緒に摂れば吸収率もUPと考えての選択であります^^

注目の「眼科ドック」。40歳を超えたら受けてみては?

OCT検査人間ドックの「眼」バージョン、眼科ドックが今、注目されているようです。失明に至るような”緑内障”などの病気は、少しずつ進行していきます。自覚症状が現れるころには、かなり病状が進行してしまっているケースが少なくありません。

「眼ドック」は、施行している医療機関によって検査される項目に若干の差はあるようですが、一般的には以下のような項目が挙げられているようです。

  • 先生による問診、現状の相談
  • 視力検査(遠方・近方・乱視度数などを自覚・他覚的に測定)
  • 使用中のメガネやコンタクトレンズの度数チェック
  • 細隙灯顕微鏡による目の前眼部の異常の確認
  • 眼圧検査
  • 眼底検査
  • 光干渉断層計(OCT)による詳しい眼底検査
  • ドライアイの検査(生体染色検査・BUT・シルマー検査)
  • 視野の検査

オプションで、機器などを指定してより詳しい検査を受けられる眼科もあるようです。40歳を超えて眼科の診断を受けていないということがあれば、是非活用してみると良いかもしれません。

残念ながら、さくら眼科では「眼ドック」という形態では診療を行っていませんが、すでに人間ドックや健康診断などで精査が必要と診断されている項目については、保険診療にて精密検査や再検査を行うことは可能です。

VDT症候群

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「VDT症候群」とは、パソコンなどのディスプレイを長時間見続けることでおこる、病気のことです。(VDTは「ビジュアル・ディスプレイ・ターミナルの略です)
目だけでなく、身体や心にまで影響が出てしまうこともあります。
他に「IT眼症」や「テクノストレス眼症」などとも呼ばれています。
目に出る主な症状は、目の痛み、目の疲れ、ドライアイ、物がかすんで見えにくくなる、充血などがあります。
身体には首や腰の痛みや肩の凝り、腕や手がだるい、しびれるなどの症状があります。
ひどくなると、めまいや吐き気などの症状も出てしまいます。
精神に症状が出ることもあり、食欲がなくなったり、イライラ感や不安感、抑うつ状態になることもあります。
VDT症候群にならないために、パソコンでの作業を長時間する場合は次のことを意識して行うようにしてください。
*1時間作業したら10分間は休憩して目を休       ませる
この時、軽い体操などをして身体の緊張をほぐしてリフレッシュさせることも大切です
*ディスプレイの位置を目の高さより低くする
*パソコン画面と目の距離を40センチ以上にする
*室内が乾燥しないように加湿器などで調整する
*コンタクトやメガネは度のあったものを使用する
*パソコンなどのモニターが発するブルーライトをカットする専用のメガネなどを使用して目を保護する
仕事でパソコンでの長時間作業をされている方は、なかなかこれらのことを実践するのは難しいことかもしれません。しかし、大切な目や身体を守るためにできることだけでも実践していただければ…と思います。

子どものメガネに必要なこと。

お子さんが初めてメガネを作ることになったとき、「どんな事に気をつけて作ればよいか?」
という質問をよく受けます。視力的なことはもちろんなのですが、どんなメガネにしたら良いのか、という点も気になるところです。

重要視したいことは様々ありますが、あれもこれも・・・というのは難しいのでひとまず

・壊れにくいもの
・変形しにくいもの
・キズがつきにくいもの

この3つをクリアするメガネを作成すると良いでしょう。壊れたメガネ
大事に使うようにしていても、案外お子さんの取り扱いって乱暴な感じになりがち・・。そうなりにくいメガネにしてあげるのも親心ではないでしょうか。

メガネのフレームは材質は問いませんが、レンズの周り全体を取り巻くようになっている「フルリムタイプ」にしておくと変形しにくく、変形してしまったときでも調整がしやすくなります。また、
レンズではキズに強い「ハードコート」というコーティングがついているものがお勧めです。

他にもデザイン的には気に入ったものを選んでもらって構いませんが、度数との関連を考えると、遠視度数の強いお子さんの場合では、大きなフレームのものを選んでしまうとレンズの中心に厚みが出て重たいメガネになってしまいます。こういった点も考えてあげると掛けていて苦にならないメガネが出来上がるはずです。

それから、メガネのフィット具合というのはとても大切なものです。掛けていられるかどうかということはもちろん、メガネがズレた状態で目の前にあると、せっかく眼科で測った度数を入れても矯正がうまくいかないといった影響も出てきます。

こういった調整やアドバイスは「認定眼鏡士」という、しっかりとした資格をもったアドバイザーの方がいらっしゃるメガネ屋さんがありますので、そういったところで相談するのも良いかと思います。
さくら眼科近辺では、船橋西武デパート6階の東京メガネ船橋店さんにいらっしゃいます。とても親切な店長さんです。

瞬き(まばたき)

普段、私たちが無意識にしている瞬きですが、1分間で平均20回くらいの瞬きをしているそうです。
瞬きは角膜(黒目)を刺激して、涙の分泌を促す働きをしています。目は開けた状態でいると当然乾いてきてしまうため、瞬きをして目の表面を常に涙で潤わせています。
普通の人は意識しなくても、平均で3秒に1回くらいは瞬きをしていますが、なにかに集中しているときはその回数が減ってしまいます。
例えば読書、携帯やスマートフォンの画面を見ているとき、パソコンで作業をしているときなどは瞬きの回数が6〜10秒に1回程度まで減ってしまうそうです。
瞬 きの回数が少なくなると目の表面の涙の量が減ってしまうので、ドライアイの原因になってしまいます。パソコンでの作業を長時間していると目が痛くなる、 ショボショボする、目が乾いてくる、などの症状がある人は要注意です。ドライアイの原因は他にも様々なものがありますが、意識的に瞬きをして目の表面を守ることは、とても大切なことです。目の疲れがひどいときは、少し目を閉じたままにして目を休ませましょう。

眼底検査を希望される方は、公共の交通機関をご利用ください☆

バス眼底検査をする際に、「散瞳剤(さんどうざい)」と呼ばれるお薬で瞳孔を強制的に開くことがあります。

これは眼底を検査するときに先生が光を目に当てるのですが、反射的にまぶしいと瞳孔が小さくなりまぶしさを軽減させようとします。そうすると、先生が目の奥をのぞいて眼底を調べるときに見える範囲も縮小されてしまうのです。

網膜断層検査(光干渉断層計:OCT)も、通常は瞳孔を開かずとも測定ができますが高齢により縮瞳してしまっていたりして瞳孔を広げないと測定できない場合もあります。

散瞳剤により、強制的に瞳孔を広げると4~5時間くらいは瞳孔は開きっぱなしになります。歩いたりする程度は問題ありませんが、ピントを合わせにくくなるため後はゆっくり帰宅するのみ・・というタイミングで検査を受けるほうがベストです。

散瞳後、特に車(自転車も)の運転をするというのは大変危険です。ほかにも仕事上、書類を確認したりなど用事がある場合は支障をきたしますので、予定を調整の上来院するようにしましょう!

眼精疲労とコレステロール

目の疲れ

目の奥が痛む、かすんで見えにくい、肩がこる、などの症状がある眼精疲労。 この眼精疲労の原因の一つにコレステロールがあると言われています。 目とはあまり関係がなさそうなコレステロールと、眼精疲労がなぜ関係があるのでしょうか?

コレステロール値が高いと、動脈硬化が引き起こされ、脳梗塞や心筋梗塞などの危険性が高まります。目の周りにも毛細血管がたくさんあるので、コレステロール値が高いとこの毛細血管も詰まってきてしまう恐れがあります。そのため目に十分な血液が送られなくなり、眼精疲労が引き起こされてしまうのです。

コレステロールとは細胞膜を生成する要素で、生きていく上では欠かすことのできない脂質の一種です。コレステロールと聞くとあまりよくないもの、というイメージがありますが、私たちの身体にはとても大切なものなので正常値を保てればいいのです。

コレステロールを下げる食べ物は野菜、大豆、魚貝、果物などです。 特に効果があると言われているのが、緑黄色野菜、シイタケ、青魚、りんご、コンニャクなどです。 これらの食品を献立に意識的に取り入れるようにして、コレステロール値を正常に保てるようにしたいものです。

乱視の見え方

乱視という屈折異常が起こると、焦点がどこにも結ばれずに物がぼやけて見えます。例えば、夜空の月を見ると1つしかないはずの月が2、3個重なって見えるとか、街中の信号機の光がびよーーんと伸びて見えるといった具合です。

眼科の先生に言われて、「乱視って何だろう?」と思う方は、クーパービジョン社のサイトに「乱視眼」と「正常眼」での見え方を分かりやすく比較できるページが設置されています。是非比べてみて下さい。

乱視の見え方体験へ→

2重に見える、にじんで見えるのが乱視の見え方の特徴です。焦点がどこにも合っていない状態ですから、メガネやコンタクトレンズによる矯正が必要です。乱視が原因で見えにくさが出てしまっている場合、単純に使用中のメガネやコンタクトレンズの度数を上げれば見えるわけではありません。ブレて見える方向にしっかりと矯正しなくては見え方を改善することはできません。野放しにしたままにしておくと、さらに乱視の進行を進める原因にもなります。

適度な矯正を行い、クリアな視界を確保するようにしましょう。