物が歪んで見える?!働き盛りの年代は要注意!

見え方に異変が?!様子を見る事を選択しますか?


平日は仕事をバリバリと片付けて、土日は家族サービスにいそしみながら忙しい毎日を送るのが30~40代男性の日常かと思います。

そんな時にふと、「見え方がちょっと変だな?」と気が付くことがあったらどうしますか。痛みや充血などもありません。すぐに眼科受診をするでしょうか。自覚症状があまりないと、今やらなくてはならない事を優先してしまい自分の事が後回しになる事はありませんか。

何となく見え方の違和感に気が付きつつも、疲れのせいにして早めに就寝。しかし翌朝も「あれ?物が歪んで見える?おかしいな」と軽快されていない事に気が付きます。それでもやはり仕事は急に休めず、もう片方の眼が見えているので大きな生活上の不便を感じられず後回しなってしまうことはないでしょうか。

そして、いよいよ見え方がおかしいと思って眼科を受診する方が非常に多く見受けられるというのが現状です。

この歪みの正体は?


やはり、数日程度経過して症状が改善しないと心配になります。

◆物が歪んで見える

◆暗い感じに見える

◆色味が違うように見える

など、どんどん見え方の違和感が大きくなり眼科を受診するとようやくその理由がわかります。

この病気は中心性網膜症(中心性漿液性脈絡網膜症:ちゅうしんせいしょうえきせいみゃくらくもうまくしょう)と呼ばれています。特に発症しやすいのが男性、女性の3倍程度の発症率があるとされています。年齢的にも丁度忙しい毎日を送る30代~40代に多いのも特徴です。

眼球奥の黄斑部、物をみるために一番大事なところに水(漿液)が溜まり、一部に網膜剥離が起きた状態になります。そのため、部分的な歪みなどの見え方の異常をきたします。

眼球の断面図を見てみると明らかに、盛り上がりが確認できます。上の写真が正常です。滑らかな状態です。下の写真が中心性網膜症の状態で、赤いマル印のあたりに盛り上がりが確認できます。これが歪むように見える症状の原因なのです。

正常な眼底写真OCT
中心性網膜炎OCT断面図症例

中心性網膜症の原因


では、何が原因でこのような病気が起きるのでしょうか?残念ながら現在の医療では、直接的な原因が医学的に解明されてません。発症した方の年代や生活スタイル等から推測されるには「ストレス」「過労」「睡眠不足」などが原因の1つになっているのではないかとされています。

中心性網膜症の治療方法


直接的な原因が不明なので、一因と推測されるストレスや疲れを癒すことで緩和につながり、大抵は3ケ月~6ケ月程度で自然に治っている事が報告されています。そのため、十分な睡眠とリラックスを心掛けた生活を送る事で経過観察する事になります。

このように通常はゆったりとした生活を送る事で元の状態に戻るようになりますが、自己判断にたよらず眼科医の診断を仰ぐようにしましょう。